Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

デジタル経済

NACDハンドブック公開セミナー(後編)

「経営会議でサイバーセキュリティを取り上げる頻度は?」との質問に対して、挙手の状況は、 ・毎月 ⇒ ナシ ・3ヵ月に一度 ⇒ 少々 ・6ヵ月に一度 ⇒ その倍くらい ・1年に一度 ⇒ さらにその倍くらい ・わからない ⇒ 同上 だった。2年ほど前、ネット企業の役員…

NACDハンドブック公開セミナー(前編)

サイバーセキュリティは、一部専門家のものと思われていた時代が長い。しかしここまで社会全体がデジタル化されていて、さらにデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めないと国際競争に勝てないと言われるようになると「専門家」のタコツボに閉じ込め…

DPF取引透明化法案(後編)

新法「DPF取引透明化法案」の要点は次の4点。 ・取引条件等の情報の開示 ・運営における公平性の確保(手続き・体制整備、不当行為の禁止) ・特定DPF事業者のレポート、モニタリングレビュー ・法の適用執行 ポイントは3点目の、レポート&レビューにあるよ…

DPF取引透明化法案(前編)

デジタル経済の急速な発展と従来市場への浸食が進んでいて、従来のルールではうまくさばけないことが増えてきたのは確かである。僕は「データ窃盗という罪状が存在しない」ことが、最も急を要する対処すべきことだと思う。ただどうもそういう意見は少数派の…

アジア共創教育研究機構(後編)

さて、僕がお話しする「30年後の文系研究者への期待」だが、 https://nicky-akira.hatenablog.com/entry/2019/12/09/140000 に書いたように、30年後のことを考えるなら30年前に戻ってみるのが僕流。米ソ冷戦が終わり中国が台頭、日米欧だけだった経済圏が一…

アジア共創教育研究機構(前編)

母校にやってきた目的は、今年で3回目になるという「アジア共創教育研究機構:Applied Social System Institute of ASIA」のシンポジウムに参加して、「30年後の文系研究者に求めるもの」を話させてもらうことである。この機構、名古屋大学の文系教室から選…

Cyber Initiative Tokyo 2019(後編)

2日目の最初のセッションは、「サプライチェーン攻撃への備え」。朝一番なので空席が目立った会場だが、徐々に埋まり始めセッションの真ん中ころにはかなり(300名くらいか?)入ってきた。高機能材料⇒半導体など電子部品/機械部品⇒自動車などの完成品とい…

Cyber Initiative Tokyo 2019(前編)

今日は前日とうってかわって肌寒い日、神谷町の駅で地下鉄を降りて愛宕神社を見上げながらやってきたのは「虎ノ門ヒルズ」。今日が、日経新聞社主催のサイバーセキュリティイベント「Cyber Initiative Tokyo 2019」の2日目である。ごく限られた人のものだっ…

中東某国からの訪問者

8月にイスタンブールで開催された経産省の外郭団体の会合に出てから、そちら方面とのお付き合いが始まったようだ。今回はその機関からの依頼で、中東某国の訪問団を受け入れてほしいとのことである。社内の担当部署からの要請を受けて引き受けてはみたもの…

仮想通貨「習」が流通する未来

仮想通貨と呼ぶか暗号資産と呼ぶかは別にして、Crypto Currency は多くの人の注目を集めている。すでに投資対象として、その価格の上下に一喜一憂している人もいる。Facebookの創業者ザッカーバーグCEOは、仮想通貨「Libra」の発行に圧力がかかって頓挫させ…

高輪グランドホテルの会合

この日は、夕方から品川の高輪プリンスホテルで業界団体の会合に顔を出すことになっている。その前の予定として来客があって、少し予定が伸びた。間に合うかどうかギリギリにオフィスを出た。東京駅から乗ったのは、京浜東北線。まだ今なら快速運転をしてい…

セキュリティイベント2.0

このところ、サイバーセキュリティ関連のイベントが多い。10年前は非常にマイナーな、一部の専門家だけが肩寄せ合ってお互いの不運を慰め合うような業界だったが、デジタル業界の中でちゃんとした地歩ができつつあると感じる。 日本では2017年の「WannaCry」…

個人データ活用事例(後編)

経団連が発表した「Society5.0実現に向けた個人データ保護と活用のあり方」という提言には、具体的な「個人データ活用事例」が添付資料として付いていた。そこには17の事例が集められていて、類型が3種類ある。 http://www.keidanren.or.jp/policy/2019/083…

個人データ活用事例(前編)

結局「Society5.0」も、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」も、新しいデータの使い方を考えて、それを実践に移すことだと何度か申し上げてきた。ところがこれが難題なのだ。 ・データにアクセスできないようでは始まらない。 ・集めてみたが、フォ…

ビジネスランチ(Google食堂)

この日「六本木ヒルズ」にやってきたのは、Google-Japanを訪問するため。GAFAの代表格でもあるこの会社、日本でもいいところにオフィスをお持ちである。受付は偶数階にあるので、階段で偶数階用のエレベーターホールまで上がる。便利なようで、不便なのが「…

暗黒面に堕ちないように

先週の「CYDEF2019」、横須賀リサーチパークでのセッションで、面白い話がひとつあった。セッションは人材育成をテーマにそいたものだったが、Q&Aコーナーでメディアの人が、質問に立った。 「人材を育成することの重要性はわかる。サイバー分野でのスキルを…

OECDの「デジタル課税」案

先月の英国出張でも、英国側から「プラットフォーマーに関するデジタル課税について、日英で協議・協調できないか」という意見が出た。これに対して日本の産業界としては、 ・課税対象となるプラットフォーマーなるものの定義が難しい。 ・将来有望なスター…

加州のプライバシー法制(後編)

カリフォリニア州の弁護事務所が経団連に来て、CCPAの解説をしてくれるというので出かけてみた。説明によると、対象となるのは消費者としてのカルフォルニア州の市民のデータを扱っている事業者で、以下のいずれかの条件を満たすもの。 ・ビジネス規模が年間…

加州のプライバシー法制(前編)

個人情報保護法制といえば欧州のGDPRが有名で、BAやマリオットに巨額の罰金が課せられようとしている。欧州はかつての大戦の反省からか、個人情報保護は基本的人権と深く結びついていて、市民も政府も意識はきわめて高い。ゼニカネの問題ではなく、人が生き…

日米デジタル貿易協定

国連総会に出席した安倍総理は、米国トランプ大統領と何度目かの首脳会談を行い、「日米貿易協定」に署名した。茂木外相が経在担当大臣だったころから米国のライトハイザー通商代表と続けてきた交渉が、ようやく日の目を見るところまで来たということだ。(…

英国NCSCのセキュリティ実践

英国NCSC(National Cyber Security Center)のDougie Grant氏から話を聞く機会があった。NCSCは英国のサイバーセキュリティの中心的機関(MI6グループ)で、ロンドン市内某所に拠点がある。某所といったのは、実は一度訪問したことがあるのだが大きなビルで…

オープンデータ政策の現状

内閣官房IT総合戦略室から、「日本政府におけるオープンデータ関連の取組」について聞く機会があった。政府や自治体が持っているデータは、デジタルかアナログかを問わず、基本的に公共財である。安全保障に関わるような特殊なものを除いては、あまねく誰で…

海運業界のデジタル活用

もう10年ほど前の話だが、総務省主催で各業界の「データ活用」を紹介するシンポジウムがあった。そのしばらく前に「ビッグデータ」というバズワードが世界を流れたが、この会に出ていた人たちは「データは多ければいいというものではない。どう使って価値を…

個人情報保護委員会、見参!

現代経済社会では、デジタルトランスフォーメーション(略称DX)の成否が企業の寿命を決めると考えられている。DXとはICT機器を導入することでも社員にプログラム教育をすることでもない。新しいデータの利活用の仕方を見つけて、それを経営に活かしてい…

「インターネットの祖父」ファーバー教授

各国に「インターネットの父」と呼ばれる人は何人かいる。日本で言えば、慶應義塾大学の村井純教授であろう。しかしその「親」である「祖父」に会ったことは無かった。先日経団連の「サイバーセキュリティ委員会」が開催されて、ゲストがその「インターネッ…

デジタルとアナログの境目

技術革新とそれによるビジネスモデルの変遷が激しいIT業界で40年近く生きてきて、いろいろな企業・組織・技術・技術者たちの盛衰を見ることができた。比較的大きな企業の中でのライフサイクルとして、技術・カネ・人脈と時代によって重要なものが変わって…

サイバーセキュリティ産業の活性化(後編)

そこで経産省は以前から、「日本のサイバーセキュリティ産業育成」を掲げて、研究会などを開いていた。3〜4年ほど前だったろう、古参のセキュリティソリューション企業の社長を座長に据えて、「日本発のサイバーセキュリティソリューション」を議論し始め…

サイバーセキュリティ産業の活性化(前編)

比較的大きな企業の中でも、サイバーセキュリティビジネスの担当部署はなかなか陽の目を見ない部署だ。30年以上前から、コンピュータ導入で合理化できるけれど新しいリスクも増えるはず、だからセキュリティ対策はビジネスになるという意見はある。もはや石…

IoTビジネスの悩み

米国製造業の老舗、General Electronics(GE)の経営が揺らいでいる。設立が1892年というから、125年を超える歴史を持っている。多国籍企業でもあり業容も幅広く、いろろなM&Aを経て部門売却も相当やったのだが、それでも現在30万人を雇用し1,500億ドル近い…

サイバーセキュリティ国際シンポジウム

今月の11〜12日、慶應義塾大学と笹川USAの主催になる「第八回サイバーセキュリティ国際シンポジウム」が、三田のキャンパスで開催された。毎年2回のペースで開催されるこのイベント、米国の大物スピーカーもやってくるので専門家の中では評価が高い。以前は…