Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

デジタル経済

サイバー空間の巨大さを考えて!

米国司法省が全米11州と連携の上、Googleを提訴した。容疑は独占禁止法違反、検索サービスの独占的(シェア90%以上)を利用して、自社サービスを優遇するような契約をスマートフォンメーカーなどと結んだというのがその理由。 https://www.nikkei.com/artic…

偏在する「Go To Travel」

先月の函館旅行では、滑り込みで「Go To Travel」の割引を受けることができた。浮いたお金はなるべく現地に落としてこようと、それまでは買ったことのない「イクラ1パック」など、自由市場での買い物を増やしたし、奥尻産のワインを呑んだ。 https://nicky-…

デジタル人材偏在の原因(後編)

なぜ米国企業が「オープンシステム」を採用して、IBMに代表されるメインフレームからサーバーとPC主体のクライアント・サーバーに移行できたかについては、1980年代の米国事情を見てきた経営学者に話を聞いたことがある。 この時代、日本経済は絶好調「レッ…

デジタル人材偏在の原因(前編)

「COVID-19」騒ぎで日本のデジタル化の遅れは、誰の目にも明らかになった。特に多額の投資をし続けてきた行政部門の遅れは、目を覆うばかりにひどい。菅政権は、 ・デジタル化 ・規制緩和 ・縦割り打破 などの指針を掲げているが、この三項目は実は密接に関…

中国デジタル産業と共産党

Huawei制裁やTikTok買収要求など、米国政府の中国デジタル産業叩きはエスカレートを続けている。もちろんこれは、デジタル産業だけを狙ったものではない。香港での強権発動以降、旧英連邦の中国強硬路線が顕在化したし、台湾にチェコの上院議長が公式訪問し…

ハイブリッド会議の悩み

今日は朝10時から霞ヶ関での会議。ハイブリッド形式だが、司会役を仰せつかっているので僕は物理的に参加することになる。霞ヶ関に早めに行くと、事務局とこの会議を受注している企業の関係者が準備に忙しい。中央にスクリーンを据え、物理参加の人の席にDis…

デジタル庁への期待

菅官房長官(総裁候補というべきか?)が日経のインタビューに応え、政権構想を披露した。黒田日銀総裁の手腕を評価、経済再生を最優先、サプライチェーンの偏在見直し、中小企業再編を促す中小企業基本法改正などとしたほか、 ・マイナンバー制度も所管する…

IPOとTOB、時の流れか?

アリババ傘下の世界最大のユニコーン企業「アント」が、IPOを目指すという報道があった。香港と上海の同時上場をするという。その規模は未曽有のもので、サウジアラムコと同じくらいだという人もいる。現在の最大株主はジャック馬なので資産家としての彼は、…

エンドポイント・セキュリティ

僕自身もそうだが、テレワークが多くなって業務をいろいろなデバイスでこなすようになっている。オフィスのクライアントPCは持ち歩かず置きっぱなし、会社支給のスマートフォンでメールを見るなどオフィスの外からそれなりのことはできる。複雑な資料作りな…

個人情報保護法、3年見直し

日本の個人情報保護法は2003年に成立(2005年施行)したが、その後10年以上改正されなかった。今般、IT基本法が20年ぶりに改正されようとしているのよりはマシだが、デジタル社会の進展と法令の通常の見直し期間の長さがアンマッチになっていることは確かだ…

デジタル分野の日英協力

本当に久し振りの閣僚の「外遊」である。茂木外務大臣が英国を訪問し、日英通商協定の大筋合意に至ったとの報道があった。「Brexit」のせいで、日欧EPAなどの各種協定から英国が外れることになった。その期限は今年の末だという。そこで日英間に関税の優遇措…

公共交通のオープンデータ(3/終)

僕が「シーズ視点ではなくニーズ視点で」と言ったのは、長年の信念である。若いころ「こんな技術がありますよ」と売り込んで、さんざん失敗した。お客様が何がしたいのかして欲しいのかを勉強し、仮説をぶつけて跳ね返され、それでも次の仮説を練っていく姿…

公共交通のオープンデータ(2)

今年1月に、第三回東京公共交通オープンデータチャレンジの入賞作品の発表があった。JR東日本・東京メトロ・東京都交通局ら32社のデータが公開されたほか、国交省などの駅構内の整備情報も加わり、約1,000件の開発者登録・約90件の応募があった。最優秀賞に…

公共交通のオープンデータ(1)

「真のDXは新しいデータ活用法を見つけることにあり」と、何度か申しあげてきた。昨今のようなAIブームでも、AIの能力は与えたデータ量によって優劣が決まる。自社の持つデータだけでは、その活用範囲は限られる。だから企業間・業界間でデータを流通させる…

「Trusted Web」の議論(4/終)

内閣官房デジタル市場競争本部が出している「デジタル市場競争に係る中期展望レポート(案)」によると、デジタル市場の今後のリスクは、 ・勝者総取りの懸念 ・個人の判断すらコントロールされる懸念 ・データの信頼性の欠如 ・IoT進展に対応できないデータ…

「Trusted Web」の議論(3)

データを扱う企業を含め市場全体に対して市民の信頼がないから・・・という懸念は、間違いだというつもりはない。ただそれだけの理由で、日本では他国に比べてデータ活用が進んでいないというのは無茶な話だ。僕に言わせれば、本稿の最初に述べた4条件が整って…

「Trusted Web」の議論(2)

もともと誰でも情報を発信し、書き込みができるのがインターネット(Web)の特徴。だからそこにあるデータは玉石混交が当たり前、「Trusted Web」とはある意味矛盾した言葉なのだ。ただ過去にも、「Semantic Web」という信頼されるWebの構想はあった。これか…

「Trusted Web」の議論(1)

日米のデジタル政策を議論する産業界メンバーは、もう10年ほど「日米インターネット・エコノミー政策協議(IED)」という場で、国境のないインターネット社会でどう発展していくかの議論をしている。 https://nicky-akira.hatenablog.com/entry/2019/10/17/0…

グローバル個人情報流通、一歩後退

欧州連合(EU)は個人情報保護に関して非常に意識が高く、時にはファナティックなほど「保護」を盾にデジタル産業を追求する。根底にはGAFAに代表される巨大IT企業が、欧州市場を席捲してしまっていることへのいら立ちがあるのは間違いあるまい。今月、EUの…

IT基本法の改正に向けて

先日「ニューノーマル時代のITの活用に関する懇談会」の活動についてコメントしたが、この懇談会のスピード感は素晴らしくて、早くも中間論点整理が出てきた。この「中間・・・」というのは全くの官僚用語で、事実上の最終報告案に近いものだ。この手のオピニオ…

ニューノーマル時代の経済・社会(3/終)

「ニューノーマル時代のITの活用に関する懇談会」では、「アフターコロナの社会は従前とは大きく異なるものとなる。そうした状況下で IT が果たすべき役割とそれに必要な施策や、アフターコロナと IT に関するビック・ピクチャーについてご意見をいただく」…

ニューノーマル時代の経済・社会(2)

まずIT担当の竹本大臣が記者会見し、「新しい生活形態が要求される中、ITを使ってどのようなことができるか議論したい」と述べ、東洋大学竹中教授を座長に12名の産学の有識者を集めて懇談会を設置した。 おどろくのはそのスピード感、6/12の記者会見に続き翌…

ニューノーマル時代の経済・社会(1)

「COVID-19」感染拡大防止のため「不要不急のxxの自粛」を迫られたものだから、県境をまたいだ移動もOKと種々緩和されても、人間簡単に元に戻れるものではない。それはいままで「これが普通だ~」と思ってやっていたことが、「特になくてもいいじゃない」と…

専門職ビザ発給停止

ボルトン暴露本は河野外相によれば「売り切れで手に入らない」そうだが、それでも内容は少しづつ伝えられてきて、トランプ政権のあきれた実態が世界の目にさらされている。ボルトン氏自身も過激な思想・発言で有名な人だし、割り引いて考えるべきなのだろう…

運転免許証とマイナンバーカード

「COVID-19」騒ぎでデジタル活用が必要だというのは、多くの人に認識してもらえたと思う。一方で一番デジタル活用が遅れているのは、行政部門だというのも明らかになった。特別定額給付金の申請については、デジタル申請の方が書面申請より遅くなるという異…

プロ野球のAI予想

ようやく、日本のプロ野球が開幕した。初戦のセ・リーグでは、投手の本塁打が2本出て、いずれもプロ入り初本塁打というから珍しい記録。開幕早々は投手に疲れがたまっておらず、野手に比べてエンジンのかかりが早いので「思わぬ一発」が出やすいのは確かだ…

情報の価値で、収監2~20年

ソフトバンク元社員がロシアのスパイに情報を漏洩したとして起訴されていた事件が、先日結審した。判決は来月言い渡される予定だ。 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60434850W0A610C2CC1000/ 被告人の罪状は通信設備構築のための作業手順情報を、ロシ…

制御システムを止めるウイルス

ホンダの社内システムでランサムウェアが暴れまわり、なかなかその終息ができない状況らしい。同社の広報は「個人情報流出はなかった」と繰り返すが、そういう問題(だけ)ではあるまい。どんな被害があったのか、複数の報道を見ると、 ・社内ネットワークが…

HDD盗難事件の判決(後編)

HDDを10万円相当盗んだだけなら「コソ泥」の類だし、余罪もないということなら執行猶予付きの判決もやむを得ないかなとは思う。しかしこの事件が社会に与えた影響は小さくない。一つには前編で述べたように、(HDDの中にあった)データという無体財物には所…

HDD盗難事件の判決(前編)

神奈川県からHDDの内容を消去して廃棄する業務を請け負っていた会社「ブロードリンク」の従業員が、データを消す前のHDDを盗み出して転売していた事件の判決が出た。被告人が盗んだのは中古(というより廃品)のHDDを51個。物理的な時価総額は10万円以下だと…