Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

オーナー社長が気付くとき

 翌朝起きだしたのは、割合ゆっくり。このホテルには朝食バイキングはなく、飲み物とパンの無料サービスだけ。せっかくだからと、街に出て朝食を食べることにした。駅に近いビルの1階に、朝食を出す寿司屋「すしかじ」があった。

 

    

 

 玄界灘の魚介が売り物のようだ。昨夜ここに気づいていれば・・・。早速入店して「朝食ひとつ」と注文。カウンターと5~6のテーブルだけのお店、3人ほど先客がいた。

 

    

 

 あさり入りの白味噌汁が美味しかった。まず満足してホテルに戻り、会合は目と鼻の先の合同庁舎。サイバーセキュリティ対策で地方を巡る、今回は九州編である。集まっていただいたのは、各県の産業界(協議会)の人達と、大手商社系ベンダーとそのユーザー2社。各地を巡っているが、ユーザー企業の社長が参加してくれたケースは他にない。

 

 1社は従業員1,000人未満の専業小売りチェーン、もう1社はさらに規模が小さい専門商社だ。いずれも老舗で、3~4代目の若いオーナー社長が経営を引き継いだ後、サイバーセキュリティの重要性に気付いたという。

 

    

 

 ベンダー企業が売り込んだのか、あるいは行政からの勧めかときっかけを聞くと、やはり自社及び身近なインシデント(被害)だったという。ベンダーとは面識があったかというとそうではなく、

 

ベンダー「急に電話を貰い、すぐ当座の対応を連絡して、駆け付けた。場所も初めて」

 

 とのこと。その後、政府や独法の用意している啓発サイトも知り、チェックリストなどのツールも見つけた。政府の支援を受けた安価なサービスもあったが、それだけでは不十分だという。それは、例えば「従業員全体に危機感を持たせ、対策をとろうという気にさせるコンテンツ」とのこと。その企業では被害が広がるビデオを役員全部に見せた後、全従業員に繰り返し啓発しているという。

 

 ツールや機器、サービスだけでは不十分というのは納得できました。さて中央から何が出来るかですが・・・。