Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

政策担当者への伝言

サイバー空間の巨大さを考えて!

米国司法省が全米11州と連携の上、Googleを提訴した。容疑は独占禁止法違反、検索サービスの独占的(シェア90%以上)を利用して、自社サービスを優遇するような契約をスマートフォンメーカーなどと結んだというのがその理由。 https://www.nikkei.com/artic…

新自由主義者と言われても

今週の日曜討論は、大学生の現状課題に関するものだった。「COVID-19」騒ぎで通常ではない学生生活を余儀なくされ、 ・入学したのに未通学 ・サークルはもちろん、就職活動も制約 ・経済的に学業を続けられないケースも などの課題に文科大臣や評論家、大医…

個人情報保護法「2,000個問題」

個人情報保護法が現在の形に落ち着いたのは、おおむね5~6年前。多くは政府からの出向者だが「第三者委員会」の位置づけで「個人情報保護委員会(PPC)」という機関ができて、全体を統括し始めてからだ。PPCの立ち上げ期には財務省から中心となる人たちが…

デジタル教科書への要望

菅政権の目玉政策であるデジタル庁、担当大臣の平井先生は意気軒昂である。デジタル庁は日本社会全体のDX(Digital Transformation)推進の司令塔であってほしいのだが、具体的にどこから手を付けるのかなと興味を持ってみていた。すると、 https://www.itme…

日本学術会議への不信

菅政権が日本学術会議への推薦人の中から6名の学者を外したことで、野党や一部メディアから非難の声が上がっている。曰く「政治の学会へのあからさまな介入」だとか、「政見に都合の悪いことには背を向けるのか」などという。ただ、僕は関連の報道のおかげ…

欧州委「AI白書」を巡る議論(3/終)

「AI白書」の前段に、AIはデータ経済の最も重要な適用事例との記述があり、AIの活用発展にデータが重要なことには理解を示している。彼らも「DATA Driven Economy」が来ることには気付いているのだ。ただ、じゃあAIって何というと、その次の段落には、 単純…

欧州委「AI白書」を巡る議論(2)

「AI白書」は、AIが不透明・複雑・予測困難・自動行動な性格をもつ技術ゆえ、それが社会システムに組み込まれたとき、基本的人権を守るように動いた(動かなかった)ことを関係機関が後にでも知ることが出来ないことを懸念している。 また欧州各国の規定では…

欧州委「AI白書」を巡る議論(1)

本当はコスモポリタンなのだが、ルーツが米国にあるために「プラットフォーマー」と呼ばれる巨大IT産業は、欧州委員会からは目の敵にされている。先日もアイルランドの欧州本社機能を置くアップルに対し、追徴課税しようとした欧州側の措置は裁判で差し止め…

B20サウジアラビアとの対話

昨年8月初めてイスタンブールに出かけ、「中東現地協力会」の会合に参加したことは下記の記事で紹介した。 https://nicky-akira.hatenablog.com/entry/2019/08/13/140000 僕が参加した理由は、この会合でデジタル経済が取り上げられたからだが、その背景に…

セキュリティクリアランスとは?

自民党税調会長の甘利議員は、平井デジタル相の年代よりは一世代上のデジタル通である。その甘利税調会長が、TV局のインタビューの応じて「日本は容易にファイブアイズに加われない」と悲観的な見方を示した。 https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye40…

AI時代にはBIが必要?

「庶民派・たたきあげ」の印象が強い菅総理だが、その言動は市民に甘いポピュリストのものではないようだ。特に小泉改革以降、一部メディアに非難され続けている竹中平蔵東洋大教授とは密接な関係にあるという。首相就任早々、朝食を共にしながら意見交換を…

デジタル人材偏在の原因(後編)

なぜ米国企業が「オープンシステム」を採用して、IBMに代表されるメインフレームからサーバーとPC主体のクライアント・サーバーに移行できたかについては、1980年代の米国事情を見てきた経営学者に話を聞いたことがある。 この時代、日本経済は絶好調「レッ…

デジタル人材偏在の原因(前編)

「COVID-19」騒ぎで日本のデジタル化の遅れは、誰の目にも明らかになった。特に多額の投資をし続けてきた行政部門の遅れは、目を覆うばかりにひどい。菅政権は、 ・デジタル化 ・規制緩和 ・縦割り打破 などの指針を掲げているが、この三項目は実は密接に関…

中国デジタル産業と共産党

Huawei制裁やTikTok買収要求など、米国政府の中国デジタル産業叩きはエスカレートを続けている。もちろんこれは、デジタル産業だけを狙ったものではない。香港での強権発動以降、旧英連邦の中国強硬路線が顕在化したし、台湾にチェコの上院議長が公式訪問し…

ASEAN+5の自由貿易協定

東南アジア諸国連合(ASEAN)が、より大きな自由貿易圏を求めて、6ヵ国(日中韓、インド、ニュージーランド、オーストラリア)を加えたRCEPの実現を目指したのは、足掛け10年前になるという。僕自身も、5年ほど前にジャカルタで行われた分科会と東京で行わ…

サイバー空間での本人認証

NTTドコモの電子決済サービス「ドコモ口座」で不正が相次ぎ、すでに2,000万円ちかい被害が報告されている。この事件は、 ・NTTドコモのユーザーでなくても ・「ドコモ口座」の利用どころかその存在を知らなくても ・「ドコモ口座」と連携する金融機関に口座…

デジタル庁への期待

菅官房長官(総裁候補というべきか?)が日経のインタビューに応え、政権構想を披露した。黒田日銀総裁の手腕を評価、経済再生を最優先、サプライチェーンの偏在見直し、中小企業再編を促す中小企業基本法改正などとしたほか、 ・マイナンバー制度も所管する…

党組織にもDXを!

自民党総裁選は8日に告示され、14日の投開票が決まった。選挙についてはすでに大勢は決していて、官房長官は誰だとか総務大臣にサプライズ人事があるぞなどとメディアは次のステップに進んでしまっている。僕も菅官房長官の総務相時代を覚えているが、NHK改…

軍事技術としてのAI

いまや尾張瀬戸の英雄となった将棋の新星藤井二冠は、AIを活用した新機軸を繰り出してベテラン棋士を圧倒しているという。囲碁の世界でも、「AI以後」という言葉があって、星にカカリを打たないで直接三々に打ち込む「ダイレクト三々」など新定跡が誕生して…

人材の融通・・・そのために(後編)

「目詰まりを起こしている」ネックは、保健所であり保健師の業務であることを前編で述べた。平時はともかく、非常時において保健所業務・保健師業務をどう考えるかを日ごろ徹底していなかったのではないかと、僕は疑っている。確かに「行革」で地域の保健所…

人材の融通・・・そのために(前編)

「COVID-19」感染拡大対策への施策について、メディアや野党の舌鋒は鋭い。確かに「アベノマスク」のような少しズレた政策もあったし、「GoTo Travel」などは早すぎたように思う。専門家委員会・分科会を含めた中央行政の施策で、一番やり玉に挙がったのが「…

シックスアイズへの道(後編)

「ファイブアイズ」の話とは別に、最近安全保障関連のキーワードが景気よく飛び交っている。曰く、敵基地攻撃能力・先制攻撃論・果ては核武装論まで。この手の話は、僕も軍事ヲタクだったので若いころはよくやったのだが、空理空論の域を出ないことが多い。…

シックスアイズへの道(前編)

最近、ファイブアイズという言葉を耳にすることが多くなった。どちらかというとエスピオナージや軍事スリラーを読んで覚えた言葉だが、まさか現実の日本でこれが語られるようになるとは思っていなかった。言葉の意味については、下記日経の記事が適正かつ(…

AIの国際団体「GPAI」(後編)

「GPAI」加盟国は、オーストラリア・カナダ・ドイツ・インド・フランス・イタリア・日本・韓国・ニュージーランド・メキシコ・シンガポール・イギリス・米国・スロベニア・欧州連合。会合の目的は「人間中心の考えに基づく責任あるAIの開発と使用」を目指す…

AIの国際団体「GPAI」(前編)

先月AI(人工知能)について技術的な課題と言うよりは、社会受容性の問題として「倫理」や「説明責任」の議論があることは紹介した。確かに未知の部分が多く、ブラックボックスに外側からは見え、かつ今後飛躍的に発展する可能性を秘めていることから、一般…

5Gを巡る日の丸連合(後編)

言葉を変えていえば「5Gならではのアプリケーション」が見つからないと、技術開発企業も本腰を入れることは難しいのだ。僕自身、優れた技術だからと入れ込んで開発投資回収できずに消えた技術・組織・個人をたくさん見てきた。だれしも、そうはなりたくない…

5Gを巡る日の丸連合(前編)

ある意味米中対立の最初の発火点となったのが、次世代通信規格(5G)を巡る覇権争いだ。世界のあちこちにHuaweiやZTEの製品が浸透してきて、通信内容をこれらの企業に「盗聴」されるリスクを米国政府・米軍は抱いた。中国には「国家情報法」という法律があり…

中小企業のサイバーセキュリティ(3/終)

これまでに紹介したガイドラインなどに加えて、直接中小企業のセキュリティ対策を支えるという取り組みもある。「サイバーセキュリティお助け隊」というのがそれ。大企業はできても中小企業は難しい・・・ということのほかに、首都圏には専門家も多いしいざとい…

中小企業のサイバーセキュリティ(2)

これらの基本方針・規則のサンプルや自社診断チェックシートは、専門家でなくても分かるように平易な言葉で書いてある。それはすべての従業員や関係者が、その内容を理解できないといけないからだ。関係者の中には一時期だけオフィスに出入りする人や、デジ…

中小企業のサイバーセキュリティ(1)

「第二波」が来たようで、連日新規感染者が多く発生している。一時期テレワークからオフィスに回帰してきた人たちも、再びテレワークに戻りかけているようだ。企業のIT部門にとっては、テレワークだとサイバーリスクが高くなるのが悩み。個人持ちのPCやスマ…