Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

政策担当者への伝言

祝!英欧間のFTA妥結

先週末、久々の朗報だったのは英国と欧州の間でFTAが妥結したこと。もちろん両政府議会の承認がいるのだが、とにかく山は越えたと見ていいだろう。「Brexit」の背景に、英国のわがまま(ポンドをそのまま持っていたり、シェンゲン条約に入らなかったり)があ…

真に必要なデジタル兼務人材(後編)

デジタル屋であると同時に(アナログ)シミュレーション・ゲーマーである僕は、どんなことも3~4のレイヤーに分けて考える。戦略級・作戦級・戦術級と(戦闘級)である。日本企業は特に戦略級の思考が苦手だ。企業戦略などと書いてあっても、内容は精々作…

真に必要なデジタル兼務人材(前編)

DXことDigital Transformtionの推進はすべての企業に求められることだと、かなりの人の間でコンセンサスは得られていると思う。特別定額給付金をオンライン申請したら、自治体では全部印刷して郵送のものと一緒に処理していたという笑えない話もあった。こん…

デジタル・デバイドを無くそう(後編)

昨今のPCは普通の人が滅多に使わない機能まで、盛りだくさんに入っている。一つ一つの機能は使い勝手を考慮していても、山のように提示されたらユーザーは困ってしまう。まずは自分の使う機能、使いたい機能をちゃんと決めて、その他を「捨てる」勇気が求め…

デジタル・デバイドを無くそう(前編)

ずっと昔、ものづくりというものをやっていた時代の記憶によると、開発技術者は明らかにシーズ指向。とにかく自分のできること、やりたいことを製品に盛り込もうとする。彼に見えているのは製品が世に出るための1%の部分だけ、表通りの技術開発だ。一通り…

ゼロ・トラストって何?(後編)

「ゼロ・トラスト」の考え方が、同じビルにいて社員証を付けているからといって、信用しきっちゃだめよ、から始まったことは分かった。ビルの入り口という境界が守れないなら、個々のシステムや人の密結合を無くし(Micro Segmentation)て、一部が侵略され…

ゼロ・トラストって何?(前編)

この1年ほど徐々に聞く機会が増えてきた言葉に「ゼロ・トラスト」がある。サイバーセキュリティの業界用語だが、「え、信頼性ゼロなの?」と聞き返してしまった。一応の説明はその時聞いたのだが、以降特にテレワークの議論が増えて来るにつれ、言葉だけが…

自治体システムの仕様統一(後編)

自治体システムの仕様統一を2025年までに実現するため、新法と基金を用意するという話は朗報ではあるが、システム仕様に行く前に業務の方の整理が必要だというのは以前にも述べた。電子自治体を30年近くやってきて、予算も多く使いながら実感として役に立た…

自治体システムの仕様統一(前編)

政府が1,700自治体でバラバラになっている情報システムの仕様統一を図るという話は、以前からあった。ただ菅政権でのデジタル化・デジタル庁設置の流れは、それを一歩実現に近づけるようになっている。具体的に期限を2025年と決め、予算を基金で積む。それを…

サプライチェーン・セキュリティ(3/終)

実践的だが軽めの質問の後、重い質問がパネリスト全員に振られた。その内容は、 1)取引先の大企業からセキュリティ対策をとれと言われているが、難しいこともある。無理なことも聴かなくてはいけないものだろうか? 2)大企業からの支援を義務付けるよう…

サプライチェーン・セキュリティ(2)

政府の支援策の中には、直接的なIT導入のための補助金(中小企業庁)から、情報セキュリティ規則のひな型のようなソフト支援、5分でできる自社のセキュリティ対策度チェックのようなものもある。加えて今年度から、地域別に指定された大手企業が中小企業の…

サプライチェーン・セキュリティ(1)

昨年も視聴したのだが、日経新聞社が主催する「Cyber Initiative Tokyo」というイベントがある。今年は時節柄オンライン開催になっていて、便利になったという意見もあるが、出演者からは聴衆の反応が見えにくいという悩みもあったと聞く。僕自身は本編の2…

テレワーク実践者の声

先週、民間のテレワークに関する総務省の調査を紹介した。すると民間のテレワークを実践している企業のプレゼンを聞く機会があり、数字に表れないナマの声を聞けたので、これも紹介したい。 その会合は、2社の実践企業が事例をプレゼンし、30社ほどの聴衆が…

日本サイバー犯罪対策センター

サイバーセキュリティという分野に首を突っ込んでいると、愉快犯からサイバー戦争まで非常に広い範囲の事象に係ることになる。今回はその中でも金銭目的の犯罪や情報窃盗を扱う組織である、日本サイバー犯罪対策センター(JC3)の人から話を聞くことができた…

伊東市でのクラスター

「第三波」の感染拡大が止まらず、医師会の悲鳴をうけて政府の分科会尾身会長も「個人の努力だけに頼るステージは過ぎた」と発言、政府にもっと強力な措置を採るように促した。今メディアがとりあげているのは主に「Go Toどうする」だが、昨日紹介したように…

新型インフル等特措法の議論

先月の「朝まで生TV」も、いつも以上にモメた。いまや天敵のようになった竹中平蔵教授と森永卓郎氏の直接対決もあったし、自民党塩崎先生と立憲民主党森先生の論争もあった。冒頭短く「桜を見る会」のことも取り上げられたが、メインは「COVID-19」対策で…

成長戦略の中の中小企業

菅政権の「成長戦略会議」は、前政権の「未来投資会議」を廃して設置されたもの。いずれも総理のブレーンという位置づけだが、安倍総理が自分の意志を貫くために使おうとしたのに対し、菅総理はあるべき施策に耳を傾けるために使っていると聞く。それは、特…

いい警官役と悪い警官役(後編)

悪い警官役のプレゼンは続く。米国小売大手Targetは、店舗の空調機運用を委託している事業者がハッカーに乗っ取られたことで自社への侵入を許し、顧客管理システムに到達されてクレジットカード情報などを盗まれた。銀行まで含めた決済ネットワーク全体に被…

いい警官役と悪い警官役(前編)

名古屋までやってきたのは、この地でのサイバーセキュリティ関連勉強会でお話をさせてもらうため。地方企業でも昨今のサイバーリスク急増にはビットが立っていて、いくつかそういうお誘いがあるのだ。地元出身で15年ほど勤務もした街だから知っているのだが…

ソースコード強制開示は残った

世界の自由貿易にとっては、久々の良いニュースというべきだろう。このところWTOの機能鈍化(米国が上級委員選出を妨害しているからだが)や、各所で保護貿易の動きが出ている中で、RCEP(東アジア地域包括貿易協定)が署名の運びになったことを歓迎する。何…

中国内のコスモポリタンにエールを

いち早く「COVID-19」騒ぎを脱した中国経済は、今年もかなりの+成長を見込んでいる。中でもデジタル産業の伸長は大きい。すでに昨年の時点で、 1位 米国 約13兆ドル 2位 中国 約5兆ドル 3位 ドイツ 約2兆ドル 4位 日本 約2兆ドル と米国に迫る勢いだ…

平井大臣朝食セミナー(後編)

満を持して登壇した平井大臣は、(閣議までの)残り時間を気にしながらも主張したいことを並べ立てた。特に「デジタル庁」に関しては、 ・スピード×スピード×スピードの感覚でやる。企業なら起業から1年で上場くらい。 ・庁そのものが新しい時代のシンボル…

平井大臣朝食セミナー(前編)

今日は朝早くから、ニューオータニまでやってきた。一流中の一流のこのホテル、いろいろなイベントが開催されるが今日はここで「時の人」デジタル政策担当大臣平井卓也氏の朝食セミナーが開催される。平井先生にはいろいろな場面でご一緒させていただいてい…

口の悪い日本人を求む!

ひょんなことから、僕など不釣り合いな格式の高い国際会議を傍聴することができた。それは<Round Table Japan>という円卓会議、2005年に始まり今回が16回目だという。いつもはちゃんとした会場を借りて、日本のスピーカーと世界各国のスピーカーが議論を戦…

セキュリティ担当部署の関心事項

ある業界団体では秋から冬にかけてサイバーセキュリティの勉強会を開いていて、今年は司会役をやってくれないかとの依頼があった。聞くと毎月1~2回、いつも2人の有識者を呼んできて講話をしてもらい、残りの時間を参加者同士の討議に充てるプログラムだ…

Active Defenceの障害(後編)

このままでは、せっかく技術や人材を持ちながら日本社会は「後ろ手に縛られた」状態で凶悪な敵と戦わなくてはいけない。菅政権にはなんとか前編で挙げた法規(憲法まで入っているから大変とは思うけれど)を改訂して、サイバー空間でのActive Defenceが可能…

Active Defenceの障害(前編)

リアル空間での「敵基地攻撃能力」が話題になって久しいが、サイバー空間では「敵基地」というのは攻撃者のいる場所はそうだけれども経由してくるサーバー等ネットワーク構成要素も含まれるはず。いずれにせよサイバー空間に国境はないので、仮に経由サーバ…

勇気ある問題提起

菅(スガ)総理の施政方針演説に2050年カーボン実質ゼロが盛り込まれていたことは、かなりチャレンジングな目標だと思う。これまでは2050年には80%削減だったものを、一気に100%に持って行ったからだ。自然エネルギー活用、徹底した省エネをやったとしても…

日本に「Car Fax」があれば!

岐阜市の中古車販売業者に対し、「代金を払ったのに納車されない」とか「実は事故車だった」という苦情が多数寄せられていると報道されたのが8月。今回、そのうちの一つの事件で販売店の社長に代金270万円あまりを返還するよう命じる判決があった。当該社長…

インフラの相互依存性(後編)

国交省の「インフラメンテナンス戦略小委員会」でのデータ活用や新技術導入の議論は、まだ図面等のデジタル化と共有、整備記録等のデータ共有から活用といった静的データの活用がメイン。電磁波等で地表から地下の状況を探る移動ステーション、ドローン等の…