サイバーセキュリティに関して地域の意見をうかがう巡礼の旅も終わりを迎えた。いくつも気付きがあったのだが、情報格差については思っていた以上にあるとの印象だ。首都圏なら相談したいと思った時、何らかのツテがあるものだ。地方でも啓発セミナーなどは時々開催されているものの、その講師の多くは首都圏からの人。いざ困った時に声を掛けられるほどの関係にはなりそうもない。
近郊で同じように困っている人たちと交わり、横のネットワークができるならまだしも「セキュリティは社内の(秘)」と考える経営者は、そういう交流を許すことは多くない。本当に小さな企業にとっては、頼れるのは警察署なのかもしれない。
情報格差という意味では、意外なものもあった。ある街での意見交換で先方が、
・サイバーセキュリティ担当はカッコいいというイメージが少ない
・若い人が目指す職業にするには、TVドラマ等で宣伝するべきだ
・科学捜査官や検視官を主人公にした連続ドラマはあるのに
と仰った。ある委員は、SFアニメの例など挙げてくれた。僕は日本のTVドラマについてはほとんど知見がないので、
・CSIという科学捜査シリーズには、CSI-Cyberというスピンアウトもある
・ブラックハッカーだった青少年(女)が、FBIに入って活躍する話
・NCISでは、本家・ロサンゼンルス・ニューオリンズいずれにもハッカーが出てくる
と応えた。NCISは有料チャンネル等でしか見られないが、CSIならBS12チャンネルで見られるから、最初に挙げた。
その会合が終わってホテルに戻った。なにげなくBSを点けてみると・・・あれチャンネルが少ないぞ。BS12はもちろんない!この時点でしまったと思ったのだが、後の祭り。うーん、こんなところにも「格差」がありましたか。地域や中小企業のことを学ぶには、まだまだ時間がかかりそうです。