Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

出島メッセでのシンポジウム(1)

 第三回九州サイバーセキュリティシンポジウム、目的は九州におけるサイバーセキュリティ意識の醸成、対策の向上、産官学連携の強化である。今回のテーマは「サイバー攻撃の脅威と経済安全保障、地域に与える影響は?~ 地域企業が保有する先端技術とサイバー攻撃リスク ~」だった。

 

 会場に僕が入った時には最初の講演(経産省の企画官)が終わるところだった。第二回の時に比べて、会場が広い。前回の倍で約300名程の人が参加するという。その後企業の事例紹介、医療機関での対策、専門家を集めたパネルディスカッションが行われた。

 

    

 

 印象深かったのは、大学病院の先生が「日本の医療はフリーアクセス。多くの国はかかりつけ医に最初にかからないと専門医に行けないが、日本は患者が自由に病院や医師を選べるので、一人の患者のカルテが方々に点在する」と言ったこと。だから病院間のデータ連携が重要なのだが、ネットワークには悪者もつながってきてしまう。命にかかわることなので、電子カルテを止めたりすれば身代金が取りやすい業種でもある。

 

    

 

 パネルディスカッションが終わると、夕食のお弁当と乾杯用のビールや焼酎が配られる。実はこれが多くの参加者がメインと考える、ネットワーキングの時間である。普段なら勇んでお酒類を取りに行くのだが、今回はお茶で我慢。というのは、僕の出番はこれからだから。お弁当は「長崎しっぽく弁当」、右下のローストビーフや海老旨煮、左下の豚角煮ご飯に厚焼き玉子、ゴマ団子やフルーツを盛り込んだ豪華御膳である。

 

 会場の方々で歓声が上がり始め、何人かは出来上がってきたようだ。これから5室に分かれ、クローズドな会合「ナイトセッション」が始まる。僕の役割は、そのうちの1室「経済安全保障」の部屋での進行役だ。司会席で待っていると徐々に席が埋まっていき、ついには立ち見が出るほどになった。

 

 出来上がった人も含めて、主役は席についている人たち。僕は整理するだけと割り切って、経済安全保障推進法と民間(&地方)のサイバーセキュリティ対策についての関連を説明し、自由に意見を言ってもらうことにした。

 

<続く>