Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

国際情勢

南シナ海での海戦?

今月はじめ、米国の攻撃型原子力潜水艦「コネチカット」が、南シナ海で何者かと衝突、数名の負傷者を出したとの報道があった。いずれも軽傷だということだが、場所が場所だし、フネがフネということで憶測を呼んでいる。 南シナ海は中国の海洋進出が激しく、…

デジタル屋から見たTPPの現在位置

環太平洋パートナーシップ協定(TPP/CPTPP)は、2000年頃からシンガポール・チリ・ニュージーランド・ブルネイ4ヵ国のEPAとして議論が始まり、EPAは2006年には発効している。その後、もっと大きな連携協定にしようとの議論になった。 折からリーマンショッ…

SIGINTがテロ事件を予防している

米国の「一番長い戦争」が終わり、アフガニスタンには20年前同様タリバン支配が戻ってきた。国連でタリバン代表が演説する日も、遠くないかもしれない。もともと米国のアフガニスタン侵攻は、9・11テロの報復だった。米国としては、米ソ冷戦に勝利し、経済大…

どんな「希望」が残っていたの?

岸田内閣の重点政策のひとつは、分配政策による所得倍増だという。ジャーナリスト田原総一郎氏によれば、国家は2種類あって、 ・冷酷な軽税国家 ・手厚い重税国家 なのだという。「維新の会」を除いては、与党も含めてみんな方向性としては後者に向かおうし…

不毛な努力と言わないで

英国のアジアへの傾斜が、昨年あたりから急になってきた。顕著な動きとして、 ・空母「クイーン・エリザベス」の極東派遣 ・英米豪で、新たな安全保障の枠組み ・CPTPPへの加盟申請 があって、軍事・経済両面で「自由で開かれたインド太平洋」という戦略に積…

「実質的支配者」をあぶりだせ

先月末から「マネーロンダリング対策強化」の記事がいくつも目についた。「マネーロンダリング」とは、犯罪等で得た不当な資金を金融機関間での取引に紛れ込ませるなどして「クリーンアップ」すること。犯罪組織やテロ組織の資金源にもなるなど、世界中で規…

英語離れになるかも

新しいインド太平洋の安全保障スキーム「AUKUS」、英米豪の三国によるもので、あからさまな「対中包囲網」である。先日紹介した空母「Queen Elizabeth」の極東遠征も、その一環。オーストラリアはこのところ中国との軋轢を深めていて、中国が買わなくなった…

エネルギーコストの高騰リスク

ずっとデフレだった日本、どうやら値上げの秋がやってきそうだ。大豆を中国が買い占めてしまっていて、小麦など穀類の不作も加わり、当家の食卓にも影響しそうだ。朝食の納豆、昼食のうどん、ワインのお供のパスタなど全部が値上がりしそうな気配だ。家内は…

中国都市部の今の状況

先々週「対中投資促進」を訴える専門家2人の話、先週ソロス氏ら大物投資家の「対中投資への警告」をご紹介した。リスクは顕在化しつつあるが、他よりは投資対象として魅力はあるという説もあるし、デジタル産業いじめなどして「金の卵を産むガチョウを殺し…

関羽将軍、二度目の斬首

「三国志」を扱ったシミュレーションゲームで、EPOC社が出していた「三国志演義」はあまたの武将・軍師がコマになって、そこにはいくつもの能力値が記されていた。本当は統治能力や采配力が重要なのだが、そこは戦争好きのゲーマーたち。最初に見るのは戦闘…

改めて、対中国投資への警報

2ヵ月ほど前、付き合いのある証券会社から「中国ファンドのいいのが出ました」と勧められた。「国進民退」の動きが顕著だし最初は渋っていたのだが、デジタル産業ではないファンドで、1年くらいで売り抜けるならいいかと考えて、ある生活分野のファンドを…

「製造強国」中国を支えるAI技術

東京オリンピックの金メダル数では米国に1個及ばなかった中国だが、AI研究では質・量ともに米国を上回ったと伝えられる。 中国AI研究、米を逆転 論文の質・量や人材で首位: 日本経済新聞 (nikkei.com) この記事では2020年にAI研究の論文引用数で、中国が米…

王立防衛安全保障研究所の会議(後編)

2つ目のセッションは「インド太平洋地域での日英協力から:サイバー分野を例に」というもの。ここでも日英から4名のパネリストが登壇して、サイバーセキュリティ関連の日英協力について、現状課題や今後の注目点などを述べた。 ・Brexit後の英国にとって、…

王立防衛安全保障研究所の会議(前編)

先週、英国の最新鋭空母「Queen Elizabeth」を中心とする艦隊(CSG21)が横須賀に寄港した。英国大使館がこれを記念したオンライン会議をするにあたり、僕にも案内をくれたので喜んで参加した。主催したのは「英国王立防衛安全保障研究所:RUSI」というシン…

韓国の国防予算

数々の混乱はきたしたものの、米軍のアフガニスタンからの撤収は完了した。20年間の闘いで最大9万人いた米軍、直近でも2万人ほどは駐留していた兵力は、この地を離れた。それでは米軍の次の「主戦場」はどこか?常識的に考えれば、東アジアということにな…

現実的政策への転換と支持率

日本では自由民主党の総裁選挙が、議員だけではなく党員まで含めたフルスペックで行われることになった。現職の菅総理が立候補しないというのには驚いたが、これでまず総裁選、そして任期満了かそれに近い時期の総選挙という流れが見えてきた。総選挙は早く…

対中投資促進の議論

アフガニスタンで一応の区切りをつけたバイデン政権は、対中ハイテク戦争に向けて矢継ぎ早に法案や大統領令を出している。野党共和党にも異論は少ないようで、すでに2本の法案が下院を通過したという。 そんな中、中国にも市場や事業所を持ち、すでに投資も…

日本のメディアは何故伝えない

昨年末から重要インフラかそれに準ずるような産業に対するランサムウェア攻撃が増し、その被害も一般市民に及ぶほどになってきた。米国コロニアル・パイプラインの事件では、身代金5億円を支払って復旧させたものの、東海岸ではガソリンスタンドで給油した…

デジタルタリバンの脅威

20年ぶりに首都カブールに戻ってきたタリバン、以前は青臭い思想に燃えた「神学生」そのままだったのだが、米軍撤退を厳密に求めるのは当然としても、以後米軍とは争わないという姿勢や、イスラムの教えの範囲内だが女性の権利を認めるというなど「タリバン2…

お願いだから黙っていて!

2016年の米国大統領選挙で、ロシア勢力が民主党本部をハッキング、そのデータを利用して反ヒラリーのフェイクニュースを流し、トランプ政権を誕生させたともいう。実はトランプ先生にロシアの実業家などが「支援」をしていたのは確かなようで、プーチン大統…

速やかな自衛隊派遣には拍手だが

アフガニスタン情勢が緊迫してきて、米軍撤退期限の8月末をめぐって「攻防」が続いている。タリバンとしては「敵対勢力を追い出す」のが公約で、8月末までにはそれを達成したい。しかしカブール空港周辺などには、まだアフガニスタンを離れたい人が多くい…

欧州でのロシアの工作活動

東京オリンピックを狙った大規模サイバー攻撃は、無かったか未然に防げたようだ。まだパラリンピックが残っていて警戒を緩めるわけにはいかないが、ドーピング問題で国としての参加が出来なかったロシアからの「高度な攻撃」はなかったと見ていい。 ただロシ…

大国の責任を感じて欲しい

先週末の日経新聞に「世界で株安、三重の懸念」との見出しが躍った。三重の意味は、 ・米国の金融緩和縮小への動き ・半導体その他部品の供給力低下 ・中国のデジタル産業等への規制強化 である。「COVID-19」感染拡大、特に「デルタ株」の襲来やアフガニス…

ワクチン接種率向上、アメ&ムチ

WHOテドロス事務局長は怒っているが、カネのある国がワクチンを買い占めてしまって被害の大きな発展途上国にいきわたらないという偏在は確かにある。しかしカネのある先進国にも悩みはあって、集団免疫に向けて少しでも接種率を上げたいのに頭打ち傾向が見ら…

カブールが陥ちた日

アフガニスタンは「文明の十字路」である。かのアレクサンダー大王東征以来、幾多の勢力がここに侵攻、激烈な闘いを繰り広げた。19世紀には大英帝国がここで痛い目に遭う。シャーロック・ホームズがワトソン博士に初めて会った時「アフガンで負傷したね」と…

中国でのオリンピック報道

東京オリンピックでは、中国選手団が38個の金メダルを獲得。首位の米国との金メダルの差はわずかにひとつだった。米国NBCは予想外の視聴率低下に悩んでいるとも言うが、中国では国を挙げての盛り上がりを見せていたらしい。 現地の報道は過熱気味だと、中国…

希望の光か、悪趣味な愚行か

世の「超富豪たち」は、宇宙がお好きらしい。先週は「アマゾン」の創業者ジェフ・ベゾス元CEOが、自ら立ち上げた民間宇宙開発企業「ブルー・オリジン」の弾道飛行ロケットに乗って宇宙旅行を行い、無事に帰還している。出発前から「宇宙から帰ってこないで」…

ブースター接種

「COVID-19」感染拡大の続く日本、デルタ株の感染力はすでに「飛沫感染」の域を超え「空気感染」のレベルになっているとも言われる。ある専門家は「とにかく換気・換気・さらに換気です」と対策を求める。三密を避ける、手洗い・マスクなどは当然としても、…

さて次は、半年後の北京大会

東京オリンピックは17日間の熱戦が終わり、僕らが心配した社会的混乱を引き起こす何かは(目に見える範囲では)起こらなかった。まだパラリンピックが残っているとはいえ、ここまでの政府や重要インフラ企業の「サイバーセキュリティ対応」には敬意を表した…

習大人のデータ統制

「アント」の上場に待ったをかけたり、「滴滴」などの海外上場を受けて「事前審査」をかけるなど、習大人のインターネット関連企業への統制が強まっている。それもかなりの速度で「矢継ぎ早」に出してくる措置には、正直驚かされる。 先日中国の政策に詳しい…