国際情勢
地球環境の変化(猛暑・渇水等)のせいかもしれないのだが、市民のイライラが募っていて、この夏には反政府デモが頻発した。6月末にはケニアで反政府デモが起き、20名ほどの死者が出たという。きっかけは増税反対のデモだったが、警察が実力行使をしたため…
トランプ「赤ちゃん」政権は、一貫して米国内への製造業回帰を目指している。経済が発展するというのは高付加価値産業の比率が増えていくということで、必然として先進国の製造業は、 軽工業 ⇒ 重工業 ⇒ エレクトロニクス産業 ⇒ デジタル産業 と比重が移って…
Wikipediaによると、暗殺とは「政治的に影響力を有する人物を、秘密裏に付け狙い、殺害すること」とある。軍事スリラー作家柘植久慶の「歴史を変えた『暗殺』の真相*1」には、300の事件のリストアップと50の事件の短い解説が収められている。 比較的暗殺(政…
政局の間は政策は動かない・・・いや正確に言うと、政治家が政局に気を獲られているうちは、政策は官僚に委ねられるということ。今がその典型例で、自民党はもちろん野党各党も「スネに傷」の状態なので、秋に臨時国会で審議される補正予算案や年末までには固ま…
先週、中国で20ヵ国もの首脳を集めて大規模な「抗日戦勝記念軍事パレード」が行われていたころ、地球の反対側では米国海軍の大艦隊が、カリブ海に展開していた。表向きの理由は、ベネズエラから米国に送られる麻薬の輸送ルートを絶つというもの。現実に麻薬…
「トランプ赤ちゃん」は、ロシア・ウクライナに自らを交えた首脳会談を調整することになった。ゼレンスキー大統領は「前提を置かず、プーチン大統領に会う」と言っているからいいが、問題はプーチン大統領である。すでに古狸ラブロフ外相が「プーチン大統領…
プーチン先生としては、制裁強化や(中国・インドへの)二次関税を掛けられないように、まず会ってなだめ時間稼ぎをしたかった。多分和平交渉に応じるかもしれないと見せて、停戦よりハードルの高い和平を優先させ、制裁&関税のことを忘れさせた。本来なら…
トランプ・プーチン会談に続き、トランプ・ゼレンスキー会談とその後の欧州首脳を交えた会合が済んで1週間が経った。プーチン先生はいつもながらの手並みでトランプ先生を操り、欧州の面々も(NATO会議に引き続いて)トランプ先生を下にも置かぬ扱いをして…
古来映画というメディアは、政治的なプロパガンダと表裏一体の関係にある。専制国家でなくてもある程度政府の意思は伝えられるし、非常に多くの人に影響を与えられるからだ。いくつか例を挙げると、 ■1925年ソ連「戦艦ポチョムキン」 ニコライ王朝での水兵た…
トランプ先生は、ノーベル賞を貰うためならどんな出費もいとわない。先週ロシアのプーチン大統領を招いたときには、歓迎の意味でB-2爆撃機を中心とした編隊まで飛ばせて見せた。真っ赤なカーペットの上で、2人の独裁者が最凶兵器を見上げる姿には呆れてしま…
政治問題について、日本・英国と来たので、今日は(真打ち)米国の話題を。国内外にありえない政策を撃ちまくっているトランプ2.0政権、以前もロサンゼルスで反ICE抗議デモに対して州兵や海兵隊を送る所業をしたことがある。今回は首都ワシントンDC(特別区…
日本の政治も混迷していると思うのだが、欧米の方がもっとひどい。再三呆れながらお話ししている米国はもちろん、英国・ドイツ・フランス・・・各国政治への信頼が揺らいでいる。 今日は英国のお話し。日本と似た小選挙区制だが、比例代表がないのが決定的に違…
先週の潜水艦に引き続き、オーストラリア海軍の軍艦に関する話題。2030年代の主力軍艦の選定を行っていたオーストラリアは、ドイツの提案を退け日本との共同開発の道を選んでくれた。 オーストラリア国防相が日本との新型艦共同開発交渉を発表、11隻建造 総…
ロシアがウクライナとの停戦に合意するはずもなく、期限の8月8日が来て米国の対ロシア100%関税が発動されたはずだ。だが報道されるのは、インドがロシア産原油を輸入していることに対する2次関税のことばかり。インドより多くの原油を輸入している中国に…
僕のささやかな金融資産を担当してくれている、某証券の担当者が交代になった。副支店長からは「○○が体調を崩しておりまして」と説明を受けていたのだが、復帰しての定期的な担当交代ならいいがと心配している。 その担当者がいつも教えてくれたのが「米国の…
これもトランプ2.0政権の「わがまま」である。AUKUS(インド太平洋安全保障枠組み)に基づき、米国からオーストラリアに提供されるバージニア級攻撃型原子力潜水艦(SSN)の計画がとん挫した。狭い日本列島周辺を中心に活動することを前提とした海上自衛隊と…
トランプ先生が「大統領に就任したら1日で止めさせる」と公言していたロシア・ウクライナ戦争は、就任後半年たっても終結の兆しを見せない。業を煮やしたトランプ先生は、ロシアが50日以内に止めなければ「100%関税だ」と関税砲を放った。 この砲弾、実は…
まだ30歳そこそこで、伝統ある企業の中でもがいていたころのこと。ある上司が「誰かを指して『お前は○○だ』という奴自身が○○なのだ」と言っていた。○○には、馬鹿・頑固・無知・能天気・刹那的など種々の言葉があてはまる。 そんなことを思い出したのは、先月…
先週カムチャッカ半島沖で、M8.8という巨大地震が発生した。津波の影響はハワイや日本にも及び、久慈港で1.3mの津波が観測されたという。川を遡上する津波の映像は、東日本大震災以来のものだ。AIを使ったフェィク画像が多く投稿されたと言うが、これに関し…
ずっと「トランプ関税砲」の射程外だったロシアに、砲弾が降り注ぐことになるのだろうか?トランプ先生の機嫌を損ねると、砲弾が降ってくるようだ。今回ロシアは、再三のウクライナ戦線での停戦要求を拒否し続けた結果、この砲弾を浴びる可能性が出てきた。 …
昨日も紹介した<エプスタイン文書/疑惑>だが、トランプ先生は相当追い詰められているように思える。 トランプ氏、オバマ元大統領を「反逆者」と非難 エプスタイン問題から話題転換 | ロイター の記事にあるように、2016年の選挙の時オバマ大統領がロシア…
日本らとの「ディール」も成って、意気軒高なトランプ先生である。ただ意外なところから、足元が揺れている。2019年に獄中で死亡した富豪エプスタイン元被告が隠していたとされる「顧客リスト」の有無や、その公開について支持者「MAGA派」からの批判が大き…
日本の参議院議員選挙も終盤、各党/候補者の演説も絶叫モードに移りつつある。減税か給付かの論争は、皆どちらかをするというので大きな争点にはならない。勢い増す参政党が「日本人ファースト」を掲げたことで、争点は外国人問題になってしまった。 参議院…
「悪の枢軸」という言葉は、2002年米国ブッシュ大統領が一般教書演説の中でエキセントリックに使った言葉である。当時は「対テロ戦争」が始まったばかり、テロリストの支援者という意味だったかもしれない。枢軸国と名指しされたのが、 ・イラン(アフマディ…
トランプ関税砲が炸裂して、日本経済界は困惑している。毎週のように赤沢大臣が渡米していたのは、一体何だったのかと落胆している関係者も多いと聞く。今週は万博の米国Dayに合わせて、交渉当事者のベッセント財務長官が来日すると言うが、交渉の機会すらな…
最後に米国東海岸、ワシントンDCへ行ったのは2019年。その後「COVID-19」禍が来て、僕自身も国際会議などの重い担当からは退いて、彼の国の首都とは疎遠になってしまった。かつて春夏秋冬、年に4回ほど通っていた街はすっかり変わってしまったようだ。 その…
トランプ2.0政権が暴挙を続け、WWⅡ後営々と築いてきた米国のソフトパワーを台無しにしてしまった。今や自由貿易の盟主は、中国に移りつつある。とはいえここは共産党一党支配、曲がりなりにも選挙のあるロシアとは異なる「不透明な」国家である。この3国、…
日本の参議院議員選挙でも、各党この3つについて自らの正当性を必死に訴えている。どんな政治家も、 ・社会福祉は充実させたい。少なくとも現状を維持したい ・社会保険料を含む国民の税負担は、できれば軽減したい ・かといって財政規律を野放図に緩めるわ…
Web上のベタ記事を眺めていると、時々はっとさせられることがある。先週見つけたこの記事は、とても興味深いものだった。 ロシアの戦争敗北は受け入れられず、中国外相がEUに伝達 当局者 - CNN.co.jp 中国とEUの会合で、中国王毅外相がEUカラス上級代表に…
先日の函館旅行で、人々を人力車に乗せて観光サービスをするお兄さんたちの会話を漏れ聞いた。 「・・・というわけで、7月は商売はあがったりだ」 と聞こえた。確かに往時よりは(特に中国からの)団体客が減っていて、インバウンドは個人客が中心。リピーター…