Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

国際情勢

こちらは「分断」から「諦観」へ

トランプ「4歳児」は、いろいろ面白いことを言い出してくれる。イチロー選手が野球殿堂入りした時に、剛腕クレメンス投手をすぐに殿堂入りさせろと叫んだ。今月に入っては、戦艦を復活させると言い出した。昨日紹介したように、100年前は海の王者だった戦艦…

予算成立せず、結局国民負担に

フランスや米国の会計年度は10月からなので、もう新年度が始まっている。ところが、両国とも今年度予算が決まっていない。フランスでは、マクロン大統領が指名した首相による組閣が数時間で破綻、再び同じ人物が首相に任命されたが先行きは不透明だ。問題は…

ノーベル研究所へのクラッキング

注目されたノーベル平和賞は、ベネズエラの野党指導者マリア・コリア・マチャド氏に決まった。トランプ大統領はこの時ばかりは「大人振り」を見せ、受賞者に祝意を表した。それはいいのだが、受賞者名が事前に漏れていたのではないかとの疑惑が持ち上がって…

米軍は「4歳児の軍隊」か?

昨日中国の軍幹部粛清の話をしたので、今日はもう一つの大国米国の軍隊について。先週ヘグゼス国防長官が、全世界に散っている軍幹部(将官クラス?)を全部集める(*1)という報道があり、何をしたいのかと大いにいぶかった。危機管理面からすれば「将官全…

人民解放軍は「習主席の軍隊」か?

先月北京で開催された「抗日戦勝80周年記念式典」の軍事パレードでは、中国軍の新兵器が多数お目見えしたと伝えられる。北朝鮮のパレードは実戦に耐えないような「張り子」も見られるのだが、さすがに中国はそこまでひどくはないだろう。造船能力が米国の200…

カネ出さないならクチ出すな

とても僕などがクチを挟める問題ではないのだが、ガザの惨状は目に余る。BBCやCNNの放送を見ていて、かつて好意を持っていたイスラエルという国に対する意識がひっくり返ってしまった。本当にガザ地区を更地にして、200万人を越えるパレスチナ人を殺すか追放…

金魚が死んで嘆いている4歳児

トランプ「赤ちゃん」の暴挙については、もう話す必要もないと思っていたが、「赤ちゃん」呼ばわりは僕だけでないことを知った。ABCの人気番組司会者ジミー・キンメル氏が、カーク氏射殺事件を受けた「赤ちゃん」の過剰反応について、 「飼っていた金魚が死…

米軍特殊部隊、北朝鮮上陸失敗!

今やロシアの極めて重要な軍事同盟国になり、事実上の核・ミサイル保有国でもある北朝鮮。金正恩首席は、今月の北京での軍事パレードでも晴れやかな笑顔を見せている。中国・ロシア・北朝鮮が、反米の強い結束を固めたように見える、パレードの一幕だった。…

なるほど、これが州兵効果なのね

地球環境の変化(猛暑・渇水等)のせいかもしれないのだが、市民のイライラが募っていて、この夏には反政府デモが頻発した。6月末にはケニアで反政府デモが起き、20名ほどの死者が出たという。きっかけは増税反対のデモだったが、警察が実力行使をしたため…

これが「米国内への工場回帰」の実態

トランプ「赤ちゃん」政権は、一貫して米国内への製造業回帰を目指している。経済が発展するというのは高付加価値産業の比率が増えていくということで、必然として先進国の製造業は、 軽工業 ⇒ 重工業 ⇒ エレクトロニクス産業 ⇒ デジタル産業 と比重が移って…

極右政治家が狙われているの?

Wikipediaによると、暗殺とは「政治的に影響力を有する人物を、秘密裏に付け狙い、殺害すること」とある。軍事スリラー作家柘植久慶の「歴史を変えた『暗殺』の真相*1」には、300の事件のリストアップと50の事件の短い解説が収められている。 比較的暗殺(政…

「国民が怒る」とはどういうこと?

政局の間は政策は動かない・・・いや正確に言うと、政治家が政局に気を獲られているうちは、政策は官僚に委ねられるということ。今がその典型例で、自民党はもちろん野党各党も「スネに傷」の状態なので、秋に臨時国会で審議される補正予算案や年末までには固ま…

米国海軍ベネズエラに侵攻か?

先週、中国で20ヵ国もの首脳を集めて大規模な「抗日戦勝記念軍事パレード」が行われていたころ、地球の反対側では米国海軍の大艦隊が、カリブ海に展開していた。表向きの理由は、ベネズエラから米国に送られる麻薬の輸送ルートを絶つというもの。現実に麻薬…

政権の正当性を疑問視する

「トランプ赤ちゃん」は、ロシア・ウクライナに自らを交えた首脳会談を調整することになった。ゼレンスキー大統領は「前提を置かず、プーチン大統領に会う」と言っているからいいが、問題はプーチン大統領である。すでに古狸ラブロフ外相が「プーチン大統領…

トランプ劇場の舞台裏を覗く(後編)

プーチン先生としては、制裁強化や(中国・インドへの)二次関税を掛けられないように、まず会ってなだめ時間稼ぎをしたかった。多分和平交渉に応じるかもしれないと見せて、停戦よりハードルの高い和平を優先させ、制裁&関税のことを忘れさせた。本来なら…

トランプ劇場の舞台裏を覗く(前編)

トランプ・プーチン会談に続き、トランプ・ゼレンスキー会談とその後の欧州首脳を交えた会合が済んで1週間が経った。プーチン先生はいつもながらの手並みでトランプ先生を操り、欧州の面々も(NATO会議に引き続いて)トランプ先生を下にも置かぬ扱いをして…

プロパガンダとしての映画ゆえ

古来映画というメディアは、政治的なプロパガンダと表裏一体の関係にある。専制国家でなくてもある程度政府の意思は伝えられるし、非常に多くの人に影響を与えられるからだ。いくつか例を挙げると、 ■1925年ソ連「戦艦ポチョムキン」 ニコライ王朝での水兵た…

誰が米国に観光で行きますか?

トランプ先生は、ノーベル賞を貰うためならどんな出費もいとわない。先週ロシアのプーチン大統領を招いたときには、歓迎の意味でB-2爆撃機を中心とした編隊まで飛ばせて見せた。真っ赤なカーペットの上で、2人の独裁者が最凶兵器を見上げる姿には呆れてしま…

これじゃまるで「みかじめ税」!

政治問題について、日本・英国と来たので、今日は(真打ち)米国の話題を。国内外にありえない政策を撃ちまくっているトランプ2.0政権、以前もロサンゼルスで反ICE抗議デモに対して州兵や海兵隊を送る所業をしたことがある。今回は首都ワシントンDC(特別区…

労働者の味方である政党

日本の政治も混迷していると思うのだが、欧米の方がもっとひどい。再三呆れながらお話ししている米国はもちろん、英国・ドイツ・フランス・・・各国政治への信頼が揺らいでいる。 今日は英国のお話し。日本と似た小選挙区制だが、比例代表がないのが決定的に違…

祝、新型FFM共同開発決定!

先週の潜水艦に引き続き、オーストラリア海軍の軍艦に関する話題。2030年代の主力軍艦の選定を行っていたオーストラリアは、ドイツの提案を退け日本との共同開発の道を選んでくれた。 オーストラリア国防相が日本との新型艦共同開発交渉を発表、11隻建造 総…

動かざること山の如し・・・にしようよ

ロシアがウクライナとの停戦に合意するはずもなく、期限の8月8日が来て米国の対ロシア100%関税が発動されたはずだ。だが報道されるのは、インドがロシア産原油を輸入していることに対する2次関税のことばかり。インドより多くの原油を輸入している中国に…

巡り巡って、結局あなたのせい

僕のささやかな金融資産を担当してくれている、某証券の担当者が交代になった。副支店長からは「○○が体調を崩しておりまして」と説明を受けていたのだが、復帰しての定期的な担当交代ならいいがと心配している。 その担当者がいつも教えてくれたのが「米国の…

オーストラリアの原潜導入計画

これもトランプ2.0政権の「わがまま」である。AUKUS(インド太平洋安全保障枠組み)に基づき、米国からオーストラリアに提供されるバージニア級攻撃型原子力潜水艦(SSN)の計画がとん挫した。狭い日本列島周辺を中心に活動することを前提とした海上自衛隊と…

「3次関税」が降ってくるかも

トランプ先生が「大統領に就任したら1日で止めさせる」と公言していたロシア・ウクライナ戦争は、就任後半年たっても終結の兆しを見せない。業を煮やしたトランプ先生は、ロシアが50日以内に止めなければ「100%関税だ」と関税砲を放った。 この砲弾、実は…

「反逆者」はあなたの方でしょ

まだ30歳そこそこで、伝統ある企業の中でもがいていたころのこと。ある上司が「誰かを指して『お前は○○だ』という奴自身が○○なのだ」と言っていた。○○には、馬鹿・頑固・無知・能天気・刹那的など種々の言葉があてはまる。 そんなことを思い出したのは、先月…

気になる原潜基地ルィバチーの状況

先週カムチャッカ半島沖で、M8.8という巨大地震が発生した。津波の影響はハワイや日本にも及び、久慈港で1.3mの津波が観測されたという。川を遡上する津波の映像は、東日本大震災以来のものだ。AIを使ったフェィク画像が多く投稿されたと言うが、これに関し…

9月2日の制裁関税、困るのは?

ずっと「トランプ関税砲」の射程外だったロシアに、砲弾が降り注ぐことになるのだろうか?トランプ先生の機嫌を損ねると、砲弾が降ってくるようだ。今回ロシアは、再三のウクライナ戦線での停戦要求を拒否し続けた結果、この砲弾を浴びる可能性が出てきた。 …

破れかぶれなのか?支離滅裂な合意

昨日も紹介した<エプスタイン文書/疑惑>だが、トランプ先生は相当追い詰められているように思える。 トランプ氏、オバマ元大統領を「反逆者」と非難 エプスタイン問題から話題転換 | ロイター の記事にあるように、2016年の選挙の時オバマ大統領がロシア…

トッド博士らの慧眼・・・

日本らとの「ディール」も成って、意気軒高なトランプ先生である。ただ意外なところから、足元が揺れている。2019年に獄中で死亡した富豪エプスタイン元被告が隠していたとされる「顧客リスト」の有無や、その公開について支持者「MAGA派」からの批判が大き…