Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

デジタル経済

中国のインターネット利用

中国の人口が今年あたりでピークをつけ、これからは人口減少社会に向かうと言われている。過去の一人っ子政策の影響もあるが、歴史人口学者エマニュエル・トッド教授によれば「女性の識字率が上がれば、特称出生率が下がる」のだから、仕方がないこと。 そん…

欧州が示したAIの定義

何度か欧州が先行する「AIの規制」について、ちゃんとした定義なしに議論が進んでいることに危惧を表明した。頭の固いドイツ人に、文句を言ったこともある。これまでの定義論をまとめてみると、 1995年頃「一般的に推論や学習などの人間の知能に関連する機能…

G7でのDFFTの議論

世界経済は「DATA Driven Economy」の時代に入ったと言っていいだろう。「COVID-19」禍はあっても、経済成長している産業は何らかの形でデータの活用に成功したものだ。データの活用については4段階のステップがあることは、何度かご紹介してきた。その第一…

許容できないリスクのあるAI

「欧州AIパッケージ」の規制部分の中核をなすのが「AI法案」、それがAIを何のためにどんな方法で使うのかによってリスク強度を4段階に分けていることは以前紹介した。今日はその4段階のなかでの最高リスク、許容できないリスクのあるAIについてコメントし…

半導体なんてそんなものさ(後編)

僕自身は半導体産業にいたわけではないが、企業内で大学の先輩の多くが半導体事業部門にいて、幹部も少なくなかったことから時々事情は聞いていた。後に全社の事業を見る部門に移って、半導体事業部門のボラティリティの高さを経営層が嫌っていることも知っ…

半導体なんてそんなものさ(前編)

米中対立の争点としての台湾に、世界の半導体産業のチョークポイントがある。何度かご紹介しているTSMCという巨大企業がいるからだ。世界的にデジタル機器の需要が巣ごもりもあって急増、PC・スマホだけじゃなく自動車も半導体をたくさん使う。加えて米国テ…

欧州AIパッケージの登場

3年ほど前から、欧州委員会ではAI(人工知能)によるイノベーションを考えながらも、どうやってAIのリスクを抑えるかの議論を続けていた。例えばAIに倫理を求めたり、利用企業に説明責任を求めたりした。「なぜ、どうしてこういう結論になったのですか?」…

Cold Caseに挑むオンラインフォーラム

「紀州のドン・ファン事件」に続いて「茨城一家殺傷事件」でも容疑者が逮捕されたが、いずれも直接証拠があるかどうかわからず、公判維持はどうなるのか(裁判員になる可能性もないのに)僕は勝手に悩んでいる。世界でも優秀な実績を誇る日本の警察機構だが…

サイバー反撃の中身を知りたい

米国最大の石油パイプラインが止まった事件、とにかくパイプラインは復旧したようだが、消費者側のガソリンスタンドでの混乱は週明けまで続くと言われている。バイデン大統領も市民に「必要以上にガソリンを買い占めないように」と呼び掛けている。実際に供…

コロニアル・パイプライン事件のその後

一昨日「事業継続こそ重要」として米国で石油パイプラインが停止した事件のことを紹介したのだが、その続報が入ってきた。すでに犯行集団「ダークサイド」が「目的はカネで社会に混乱をもたらそうとしたものではない」との声明を出したことは紹介している。…

事業継続こそが重要

内閣官房参与の高橋洋一氏が「COVID-19」禍のことを「さざ波」と発言して、厳しい世論にさらされている。確かに年間3,000以上死者の出るインフルエンザは、この1年ほとんど被害がない。それと相殺すれば「COVID-19」の現状などで大騒ぎするなと言う、マクロ…

21世紀のマルクス

このところボン大学マルクス・ガブリエル教授の記事が目立つ。「若き天才哲学者」と呼ばれる彼は、「新しい実在論」を提唱している。僕には哲学を理解する知見はまるきりないのだが、表層的な意見だけを聞いているとデジタル屋にとっては困ったお方のようだ…

見逃されている2つの問題

5G投資が重かったようで、楽天が資本増強に努めている。日本郵政との提携だけでなく、中国IT大手テンセントの子会社からも資本を受け入れた。テンセントは言うまでもなく、中国「国家情報法」や「サイバーセキュリティ法」の施政下にある企業。出資者として…

28億人のデータ追跡

先週久しぶりの「日欧ICT戦略WS」がオンライン開催された。「COVID-19」以前は東京とブリュッセルで交互に開いていたのだが、渡航が難しくなって昨年来オンライン形式になっている。リアル開催の時は丸一日か、少なくとも午後一杯くらい(3~4時間)は両国…

ICSCoE中核人材育成プログラム(3/終)

最後に「ICSCoE卒業生は役に立ったか」については、役に立つような環境整備を経営層に求めたいという切り返しがあった。サイバーリスクは無くならない、厳然として存在するからこそ、 「経営層にはリスクを正しく恐れることのできる組織構築を望む」 とのこ…

ICSCoE中核人材育成プログラム(2)

このプログラムはすでに3期までの卒業生が巣立ち、現在は4期生が卒業研究に取り組んでいる。200名ほどの卒業生は「叶会」というOB会も組織して、いろいろな情報交換を行っていると聞く。今回各期の卒業生から選ばれたOBが、パネルディスカッションに登壇す…

ICSCoE中核人材育成プログラム(1)

サイバーセキュリティは経営課題だと、経営層の意識を高めてもらう活動を経団連も霞ヶ関も続けている。ヒト・モノ・カネを投じても、それ自体ではリターンは生まないわけだから、経営者が意志を持ってやらなければすぐにコストカットの対象となり組織も雲散…

WEFが提示したサイバー対策

「COVID-19」禍で、どの国の国民も「自粛」を求められていて、テレワークに移行した人は数億人と言われている。テレワーク出来る人は幸せだという批判も聞こえるが、少なくとも「人の移動を減らせ」という医師会や政府の呼びかけには応えていると思う。 問題…

半導体産業、栄光と挫折(後編)

一時期「半導体は産業のコメ」ともてはやされたことがある。比較的単純なメモリチップにしても、労使一体となった設備管理や品質保証で、日本は世界をリードした。当時は不良品(ウェハー上の細かなキズ)を見つけるために、多くの視力のいい労働力が必要だ…

半導体産業、栄光と挫折(前編)

国際的なサプライチェーンの発達は、間違いなく企業の構造改革を図り、経済成長をもたらした。その半面企業も製品も個人も例外なく国際競争にさらされ、1人の勝者が他の9人を蹴落とすような経済ジャングルを作ってしまった。米中対立などでサプライチェー…

公益に資する個人情報の活用

個人情報保護法が仮になかったとしても、個人情報を本人の同意なく私利私欲のために利用してはいけないのは、法治国家の日本では明白なことだ。極論を言えば、憲法上の個人の権利の侵害にあたるのではなかろうか?ただ個人情報は同意がなければ全く使えない…

介護人と被介護人

先日のTVニュースで、被介護人の介護人に対する暴力やセクハラの特集が組まれていた。体が不自由で暴力的な言動しかできない人や認知症の人だけではなく、被介護人の家族が暴力を振るうケースもあるという。介護事業者は、派遣する介護人から情報を得て対…

電気通信分野の事故報告(後編)

複雑化・巨大化したインターネット経済を背景に、電気通信事業者を監督する総務省がより広い事業者に対して権限を広げようとしているのではとの危惧を持った理由は「官僚は自省の権限を増やすと褒められる」と聞いていたから。普通に考えれば、 ・タクシー配…

電気通信分野の事故報告(前編)

東北新社やNTTの接待事件で、総務省が「大きな許認可権限」を持っていたことを改めて認識した。権限の裏には責務が付いているから、例えば東北新社の外資規制違反については、総務省は(見逃した)責務を負うことになる。電気通信分野の許認可権の裏返しとし…

ああ、トヨタも誤解している

カーボンニュートラルのためには、石炭火力発電の縮小が必要。でも再生可能エネルギーだけで市民生活が賄えるかどうかが不安である。そこで天候等に左右されにくい原子力発電をどう考えるかが、大きな論点である。電力を蓄積したり必要なところに迅速に廻す…

クラウド・セキュリティ

世界中で「サイバー攻撃」のリスクは高まっていて、仮に大企業が自社内のセキュリティに尽力していたとしても、いくつか穴を開けられてしまうポイントがある。 ・海外拠点経由 一般に海外支店やM&Aした海外子会社などのセキュリティは緩い。 ・サプライチェ…

セキュリティ人材の見える化

サイバーセキュリティが企業経営にとっての重要事項だという認識は、重要インフラ企業など大手から徐々に深まってきているようだ。大規模イベントは狙われやすいということで、東京オリ/パラまで頑張れという号令が監督官庁からインフラ企業に降りているせ…

セキュリティ人材重視の姿勢

コンピュータなるものが世に出てから、必ずセキュリティの問題は付きまとった。大手銀行の電算機係が、1セント未満の端数を自分の口座に振り込むようプログラムしたのが最初の「電算機利用詐欺」だったと記憶している。 インターネットはもともと米軍の情報…

中国企業とのデジタル連携リスク

バイデン政権閣僚の初の外遊となった「日米2プラス2」は、中国海警法への深刻な懸念を表明して終了した。米中首脳会談も控えていながら、中国を「名指し」したことが特徴的だ。安全保障がらみのことでは日米同盟対中国の図式が明確なのだが、こと経済とな…

サイバーセキュリティ、大学院への助成

サイバー空間の危険性はどんどん増していて、国家レベルの攻撃も増加傾向。特別に訓練し、十分な隠ぺい工作をやった上で侵攻してくるから一企業で対抗するのは難しい。北朝鮮が核兵器やロケット開発の資金をサイバー攻撃で稼いでいるとの記事もあり、先月は…