Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

デジタル経済

真のDXを求めて(後編)

DXの意味は「新しいデータ活用」にあり、と前編で申し上げた。僕が社会人になったころより何桁もデータ活用の可能性は増えているから、続々出てくるだろうと期待していたが実はそれほどでもない。良く聞こえてくるのは、SNSなどソーシャルメディアのデータ活…

真のDXを求めて(前編)

DX(デジタルトランスフォーメーション)によって企業の構造改革を計り、生産性を向上させ、国際競争に生き残れるようにする・・・このスローガンは間違っていない。日本の労働力は量的には減少するし、質的向上も人間だけでは限界がある。米国企業を中心にDXを…

サイバー攻撃被害の発表

「コロナ禍」の中でも、いや中だからこそサイバー攻撃には警戒しなくてはならない。米中対立、欧州も含めた対中国の訴訟騒ぎ、台湾のWHO会合参加に関するコンフリクトと、国際情勢が緊迫しているのだ。また各国政府が緊急対策をした結果、膨大な財政赤字を抱…

老言語は死なず、消え去りもせず

「コロナ禍」による人的被害が世界で一番多くなってしまった米国。トランプ先生は早期に経済立て直しをしようと「三段階の経済再開への指針」を示したが、経済規模の大きな州の知事たちは慎重な姿勢を示している。ニューヨーク州のクオモ知事などは「米国にK…

「Zoom」必死の立て直し

ビデオ会議が続々申し込まれてきて、先週までに使用ツールを6つインストールすることになった。 ・Webex 付き合いのあるCiscoさんの製品で、青山のオフィスで最初に使い始めた。 ・Teams これも付き合いのあるMicrosoftさんの製品、2番目にインストールし…

米国の5Gセキュリティ国家戦略(後編)

公表された「国家戦略」は、名指しこそしていないものの明らかに中国政府やHuawei/ZTEのような中国企業を意識している。さらに具体的に、米国政府としてどうするのかを、僕なりの推測を交えてコメントしたい。 まずこの「戦略」は、次世代の通信規格5Gが、従…

米国の5Gセキュリティ国家戦略(前編)

笹川USAの5Gリスクに関する見方や、それに対するMicrosooftの「5Gネットワークのクラウド化」についてご紹介してきたが、今回は米国でこれに関しての国家戦略が発表されたのでコメントしたい。 以前から「中国政府の手先であるHuaweiを潰せ」と叫んでいるト…

笹川USAのいう5Gリスク(後編)

昨年末にSasakawa USAの「日米欧三極委員会」が、5G関連のレポートをまとめている。最初に慶應大学とのカンファレンスで発表されて以降、今年のRSAカンファレンスでも話題になった。主な問題意識は、 ・5Gには経済リスクがあり、社会全体のセキュリティリス…

笹川USAのいう5Gリスク(前編)

楽天の新規参入がどうなるのかはわからないが、どうやら携帯キャリア3社の第五世代(5G)移動通信システムの料金体系が見えてきた。各社現行4Gの料金にわずかに増したプランを提示している。これはまだ5Gを使える領域も限定されている上に、魅力的な(5Gで…

個人情報保護法改正案(後編)

最後の項目については、GAFAをはじめとする米国企業などについても、この法律を適用するぞということ。越境移転については欧米などの先進国というよりは、個人情報保護法制の未熟な第三国に移転する際には、その国の企業に十分な対処能力があるか確認しろよ…

個人情報保護法改正案(前編)

個人情報保護法は、3年ごとに見直す規定になっている。ちょうど今年がその見直しタイミングで、今の通常国会に改正案をかけるべく先日案は閣議決定された。個人情報の乱用はこれを戒めるのは当然のことだが、一方で政府のいう「Society5.0:全てがデジタル…

Cyber Initiative Tokyo 2020へ

昨年末の、いわばサイバーセキュリティ週間に開催された日経のイベント「Cyber Initiative Tokyo 2019」については、以前紹介している。虎ノ門ヒルズを会場にした、かなり大規模なイベントだった。 https://nicky-akira.hatenablog.com/entry/2019/12/23/060…

国際協力銀行調査部(後編)

僕のオフィスに来ていただいたのは、調査部長さんと先日英国大使館でご一緒した女性研究者。まず国際協力銀行の紹介をしてもらって、その中でも調査部というのは比較的新しい部署だと教えてもらった。もちろん市中銀行だって本来は「情報産業」、国際的な活…

国際協力銀行調査部(前編)

先日、英国大使館でのサイバーセキュリティ専門家を交えたランチ会合があったことは紹介した。英国政府内やMI-6所属の機関などの人がいて勉強になったのだが、一方日本の参加者からも貴重な意見を聞くことができた。例えば国際協力銀行(JBIC)の人がいて、J…

和田倉濠を見下ろすレストラン

金曜日の夜、19時という僕から見れば遅い時間に会食の誘いがあった。週末の残務整理ができたのはいいのだが、オフィスはどんどん人が減ってしまい久しぶりに「居残り」気分になった。「働き方改革」のためだろう・・・新型コロナのせいとは思いたくない。 開始…

経営課題解決シンポジウム(後編)

「Emotet」は、2014年ころから欧米ではポピュラーなウィルスだったらしい。日本ではあまり見かけなかったのだが、昨年10月頃から日本でも検出されるようになり、分かっているだけで8,000件/月の攻撃があったという。 以前からメールに添付されるウィルスは…

経営課題解決シンポジウム(前編)

経団連はほぼ5年にわたって「サイバーセキュリティ・ワーキンググループ」の活動を続けていて、30社余りの企業が議論に加わっている。すでに3度の提言をとりまとめたほか、全企業(約1,500社)の名前で「サイバーセキュリティ経営宣言」を出してもいる。 …

帝国ホテルのBreakfast Meeting(後編)

どうして法律事務所が「安心できるネットワーク空間を作る」プロジェクトの旗振りをするのかと聞くと、「複数のクライアントの要望によるものだ」との答え。そのクライアントというのは、多分大企業なんだろうなと思った。ネットワーク(インターネットと言…

帝国ホテルのBreakfast Meeting(前編)

特に親しいというわけではないのだが、何度もワシントンDCで会っている米国人からメールが来た。彼とは日米の産業界の会合で会っていて、米国業界団体の人だったはずだがメールアドレスが違う。どうも有力な法律事務所に転職したようだ。新しい職場の仕事で…

アジア会館「うれしの」

昨年台湾工業技術研究院がやってきて、丸一日サイバーセキュリティの議論をした「アジア会館」で、今日は日本企業が集まる会合があった。あいにく冷たい雨が、強い風に乗って吹き付ける日になった。この日のテーマもサイバーセキュリティなのだが、国際社会…

DEPAへの期待(後編)

「Digital Single Market」政策を数年前から進めている欧州連合には、そういう意味で学ぶところが大きい。そろそろ成果も出るころだと思ったから、昨年の日欧ICTワークショップでは、欧州企業には苦労した点や利点を教えてほしいと日本企業側はお願いしてい…

DEPAへの期待(前編)

国境を越える自由なデータ流通は、世界経済を発展させる。データを受け取って活用した国(の企業)はもちろん、データをだした国(の企業)も当然フィードバックを受けるべきだし受けられる。双方でイノベーションが起きるからだ。これは何度も紹介している…

サイバー文明研究センターのTOP

慶應三田のイベント「Collaborative Pathways to Securing the Cyber Ecosystem」は、北館1階のホールで、14時から始まった。150人は入る立派なホールだが、観客の入りはちょっと寂しい。30人・・・精々40人だろうか。同時通訳があるとはいえ、ほとんどが英語…

インターネット遮断実験

ロシアで首相が交代し、憲法改正が噂されている。現行憲法下では2024年になると、プーチン大統領に任期が切れてしまう。かつては一旦首相になって実質権力を維持したが。今度も同じ手段を使うのか、憲法改正して大統領を続けるのか、表舞台からは退いて「院…

NACDハンドブック公開セミナー(後編)

「経営会議でサイバーセキュリティを取り上げる頻度は?」との質問に対して、挙手の状況は、 ・毎月 ⇒ ナシ ・3ヵ月に一度 ⇒ 少々 ・6ヵ月に一度 ⇒ その倍くらい ・1年に一度 ⇒ さらにその倍くらい ・わからない ⇒ 同上 だった。2年ほど前、ネット企業の役員…

NACDハンドブック公開セミナー(前編)

サイバーセキュリティは、一部専門家のものと思われていた時代が長い。しかしここまで社会全体がデジタル化されていて、さらにデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めないと国際競争に勝てないと言われるようになると「専門家」のタコツボに閉じ込め…

DPF取引透明化法案(後編)

新法「DPF取引透明化法案」の要点は次の4点。 ・取引条件等の情報の開示 ・運営における公平性の確保(手続き・体制整備、不当行為の禁止) ・特定DPF事業者のレポート、モニタリングレビュー ・法の適用執行 ポイントは3点目の、レポート&レビューにあるよ…

DPF取引透明化法案(前編)

デジタル経済の急速な発展と従来市場への浸食が進んでいて、従来のルールではうまくさばけないことが増えてきたのは確かである。僕は「データ窃盗という罪状が存在しない」ことが、最も急を要する対処すべきことだと思う。ただどうもそういう意見は少数派の…

アジア共創教育研究機構(後編)

さて、僕がお話しする「30年後の文系研究者への期待」だが、 https://nicky-akira.hatenablog.com/entry/2019/12/09/140000 に書いたように、30年後のことを考えるなら30年前に戻ってみるのが僕流。米ソ冷戦が終わり中国が台頭、日米欧だけだった経済圏が一…

アジア共創教育研究機構(前編)

母校にやってきた目的は、今年で3回目になるという「アジア共創教育研究機構:Applied Social System Institute of ASIA」のシンポジウムに参加して、「30年後の文系研究者に求めるもの」を話させてもらうことである。この機構、名古屋大学の文系教室から選…