Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

熱海市の敬老福祉サービス

 やっぱり60歳、65歳、70歳、75歳などは人生の節目だが、特に制度面の節目の意味合いが強い。今年70歳になって、いくつか変化があった。そのうちの2つがこれ。

 

いきいき外出支援事業|熱海市公式ウェブサイト

 

いきいきポイント事業|熱海市公式ウェブサイト

 

 前者は高齢者が6の日に限って、熱海市内のバス乗車が無料になるというもの。後者は健康福祉関連イベントに参加すると、WAONカードにポイントが付くというもの。防災訓練や体育祭に参加すると1,000ポイントも付くようで、ちょっとしたお小遣い稼ぎになる。「へえ~」と思って申請して、それきり忘れていたのだが、先月こんなものが届いた。

 

乗車票・WAONカード・バス路線図

 なぜ6の日かというと、スーパー<MaxValue東海*1>が、65歳以上の高齢者向けに1割引きセールを行う「カメさんDay」だから。6年前には入会資格がなかったので、「15日が年金支給日で次の日に冷蔵庫を満タンにさせる戦術」と嘲笑っていたが(*2)、僕も65歳になると家内に強制されて入会する羽目に。6のつく日の朝寝ぼけ眼で起き出すと、家内が猫なで声で「カメさま」と呼び、買い物に引っ張り出されるようになった(*3)。

 

 僕らのように<MaxValu>が近くにある家ばかりではない。多くの高齢者はバスでないと買い物に行けないので、せっかく1割引きになっても往復のバス代が痛いとの訴えがあったのかもしれない。その結果の「6の日限定無料乗車票」というわけ。

 

頂き物の「浅草亀十のどら焼き」

 厳しい地方財政事情なのに、高齢者は優遇されていますね。ちょっと申し訳ない気分です。今日のランチは、同じマンションに引っ越してきた人の手土産。浅草雷門、亀十のどら焼きです。このカメは美味しいですよ。

 

*1:WAONは当然使えるので、健康イベントに参加したポイントで買い物もできる

*2:「冷蔵庫満タンセール」の意味 - Cyber NINJA、只今参上

*3:豆腐も、モヤシも、卵もない! - Cyber NINJA、只今参上

トランプ政権、なりふり構わぬ選挙対策

 米国中間選挙まで残り1ヵ月を切り、トランプ大統領が「不正の温床」と嫌悪する郵便投票が始まっている。各紙の支持率には差があり、CNNなどは32%、政権寄りのメディアでは39%ほどである。これまでの暴挙・暴政でも4割近い支持があるとは信じがたいのだが、識者によると「まあ、こんなもの」らしい。

 

 選挙の行方は、正直分からない。共和党がダメでも候補者個人が選挙に強ければ、民主党候補は勝てない。そんな「Red State」がいくつもあるからだ。ただ政権側の危機感は強いようで、打てる手はなんでも打つようだ。一つには、税公金を使った政権CMの放送(*1)。完全な公私混同だが、そんなことも気にしないみたいだ。

 

    

 

 トランプ政権での困ったちゃんNo.2といえばヘグセス国防長官だが、彼も専門外であるはずの選挙で動き始めた。なんと全軍兵士(士官も含むのだろう)に投票のための特別休暇を1日与えるという。

 

ヘグセス国防長官 全てのアメリカ軍兵士に1日の活動休止を指示 中間選挙の投票促す|FNNプライムオンライン

 

 米国の選挙はまず有権者登録をしなくてはならないし、面倒なので投票に行かない人も多い。ヘグセス君は配下の軍人を投票に行かせる措置をとって、親分に忠誠を見せたことになる。ただ本気でこれが共和党議員に有利になると思っているのなら、勘違いも甚だしいと思う。

 

 無茶な作戦や部隊運用を強要し、米軍には反ヘグセスの意識が高まっているはずだ。さらに将官を2割削減すると宣言したばかり(*2)。これによってキャリアパスを見直さざるを得ない士官や、その部下たちが「休暇貰ったから、共和党に投票するぜ」と思うだろうか?でも意地悪なヘグセス君のことだから、投票したかどうかの成績表くらいは、部隊長に要求するかもしれない。だから投票には行くとして、誰に投票するだろうか?

 

 本気でやるなら、透明の投票箱・戸別訪問で投票を強制・部隊長が直接監督・・・くらいのプーチン流が必要だったでしょう。さて、結果はどうなりますかね?

 

*1:トランプ政権CMに「税金で選挙宣伝」と批判 11月の中間選挙控え [アメリカ中間選挙][トランプ再来]:朝日新聞

*2:ヘグセス氏、米軍将官を20%削減と発表 「粛清ではない」と主張 写真5枚 国際ニュース:AFPBB News

「徴収」されるリスクを抱えて

 昨年の高市総理の「戦艦を使って(中略)存立危機事態となり得る」発言以降初めて、今月岩屋元外務大臣らが渡航して王毅外相らと会談した。政府関係者ではなく「日本国際貿易促進協会」の代表として、多くの産業人を連れての訪問だった。

 

習政権、岩屋氏を厚遇 友好団体との対話再開か―中国:時事ドットコム

 

 習大人は、元から高市早苗と言う政治家が嫌い。総理としての初めての会談でも、表情が硬かった。仮に上記の発言が無かったとしても、日中関係は冷え込んでいたはず。そこにかの発言があって、習大人は「日本に行くな」と言ったらしい。それ以上の指示はなかったのだが、忖度した共産党幹部は矢継ぎ早に対日強硬政策を打ち出した。

 

    

 

 事実上の断交で、日本も困るのだが中国だって困っている。国内はデフレで過剰生産、若者の失業が溢れている。そこでしばらく冷却期間を置き、国交正常化へのシグナルを送り始めたのが今回だと思う。これに対し、識者は歓迎の意向を示し、

 

「対立はあっても、外交・経済の対話は必要。言うべきことは言うが、断交は良くない」

 

 と言うのだが、SNS等では、

 

「(中国ガン無視の)高市頑張れ、媚中の岩屋元大臣らは国賊」

 

 の論調が少なくない。僕も首脳・閣僚・官僚・産業人など各階層ごとの対話は必要で、台湾問題などは棚上げにしても環境問題や貿易促進など協力できることはあるはずだと思う。政治家や官僚、産業人らはSNSの論調に負けず、あるべき道を勇気をもって進んでほしい。

 

 ただ産業界としては、気になるニュースもある。

 

有事に民間のAI技術・人材を軍事転用 中国が改正国防動員法施行、台湾を念頭か - 産経ニュース

 

 もともと中国は閉鎖的な国、強権国家でもある。国家情報法などその典型で、自由な企業活動の障害である。今回の改正国防動員法は、もっと酷い。これまでも有事の際には民間資源を「徴用」できることになっていたのだが、今回は一歩進んで「徴収*1」されてしまうことに。

 

 せっかく日中の関係が少し改善に向かうかと思ったのですが、これでは日本企業は対中ビジネスを減らしていかざるを得ないかもしれません。

 

*1:徴用はその時だけだが、徴収となると永久に戻ってこない

経営管理ビザ改訂に見る移民論

 この夏、欧州は熱波に襲わたのだが、それでもやってきたい人たちはいる。スペイン政府が移民に関する規制を緩和すると報じられ、スペイン領モロッコのセウタという町に7万人もの移民希望者が殺到したという。

 

 日本でも国政選挙になると外国人問題が取り上げられ、さまざまなフェイクニュースが流れて外国人排斥のムーブメントが高まる傾向だ。人口減少の中、経済成長のためには移民は必要。完全に国境を越える人の移動の自由を認め、移民の側がやってきた国の生活に順応すれば、世界のGDPは1.5~2倍になるという。だから日本として、どんな外国人に来てほしいかを明示すべきとかつて申し上げた(*1)。

 

当家に近いインネパのお店

 今回政府は2028年までの経過措置を置いて、経営管理ビザの要件を厳格化すると発表した。

 

経営・管理ビザ厳格化で「強制帰国」を命じられた中国人一家の絶望。日本育ちの幼子が口にした“悲痛な一言”とは? | DOL特別レポート | ダイヤモンド・オンライン

 

 起業のための資本金が500万円から3,000万円に引き上げられるほか、常勤従業員やオフィス設置が義務付けられ、今小規模事業を行っている外国人には厳しい条件になっている。この主旨はというと、「外国人経営者は、収入面で日本人の平均所得程度は必要」というもので、貧困層は要らないと言っているわけだ。

 

 ただこれって、なかなかハードルが高い。所得の平均値なので中央値よりはずっと高額になる。多くの小規模事業者が、帰国を迫られよう。問題はその穴をどう埋めるかで、

 

1)そもそもコンビニ24時間営業など便利にし過ぎた、多少不便になっても仕方ない

2)外食等は値上がりするかもしれないが、それは市民が甘受する

 

 という考え方と、

 

3)これまで日本人で働いていなかった層を労働市場に引き込む

 

 という考え方がある。そんな人いるんだっけというと「○○円の壁」などで働き控えをしてきた人、低賃金の外国人と競争に疲れて働かなくなった人が候補になる。ひょっとすると、所得連動給付ってそのための制度かもと思った。あの複雑な折れ線は、低賃金でも働けば給付しますよという意味なのではないでしょうか?

 

*1:移民は経済成長に寄与する - 梶浦敏範【公式】ブログ

カネで市民を釣ろうとしていないか?

 やはり高市政権の心の根底には、「カネで有権者・市民の歓心を買う」想いがあるように見える。総理自身が、

 

高市首相、消費税減税で値下げしなければ「店の風評に関わる」 - 日本経済新聞

 

 などと小売店舗に圧力とも思える言葉をかけているのがその典型例。税金を下げても、店舗がそれをどう小売価格に反映するかは、店舗運営事業者の判断である。もし相応に値下げしなければ「風評」があるぞと脅している。そもそも2年間だけの減税に、レジの改修、各種手続きなどコストのかかることは一杯ある。その回収だって考えなければならない。

 

 もっとひどいのがこちら。

 

    

 

簗農水相、予算カット発言おおむね認める 国交省への働きかけは否定 [栃木県] [高市早苗首相 自民党総裁]:朝日新聞

 

 裏金議員ながら入閣を果たした簗大臣だが、前回総選挙では選挙区では負け、比例復活だった。選挙区内で支援に消極的だった自治体の道路補修予算を「削ってやった」と放言した疑惑。実際に両自治体の今年度当該予算は、54~64%削減されている。

 

 この削減率は異常だが、行政(この場合は国交省)が助成金の類を上げ下げすることはある。行政官はこの種のカネをツールと思っていて、全体として持っていきたい方向に協力的な自治体にはアメを、非協力的な自治体にはムチを与えることがある。程度問題だが、全体をよくするためには重要な手段だ。

 

 分かりやすい例をひとつ挙げよう。京都市が物価対策で5,000デジタルポイントを市民に支給するにあたり、マイナカード保有者に絞っている(*1)。これは手続きの都合もあるが、裏にはマイナカード保有者を増やしたい意図がある。本件も是非を問われているが、行政側の手法としてはありうること。

 

 簗大臣の件に戻ると、中央行政が自治体に「こうしてくれたらアメあげますよ」というのは仮に許されるとしても、政治家(政党)が「支援してくれなかったからムチを振るうぞ」というのは筋違い。立法府の一員が地方行政に力を振るうのは三権分立に反する。

 

 カネで市民(有権者)を釣るのは、政策として愚策の極地。早く改めてほしいと思います。

 

*1:京都ポイント5000円分、マイナンバーカードが条件に…反対住民「取得は任意のはず」「前提にするのはおかしい」 : 読売新聞