Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

サイバーセキュリティの黒子企業

 この日は、やや陰鬱な曇り空の下、東京駅八重洲北口の「シャングリ・ラ東京」までやってきた。明日から2日間、あるサイバーセキュリティ企業のオンラインイベントがあり、今日はお得意様企業を集めた前夜祭的会合である。そこでお話をさせてもらうことになり、久し振りにスーツにネクタイを締めて新幹線を降りた。

 

    

 

 登壇するのは、この企業の日本マネージャーと、アジア太平洋地域のCTOというオーストラリア人。CTOさんはディクスン・カーの名探偵、ヘンリー・メリヴェール卿のような体格をしている。

 

 この企業はかなり高度な防御力とインシデント対応能力を持っていて、公表できないのだが各国政府機関とも協調した「サイバー防衛」ができる。しかし一般には名前を知られていない、黒子企業だ。翌日からのオンラインイベントにも登場するCTOさんは、インテリジェンスを含む高度な防御策をCISOの役割を話す。僕はその前で、産業界としてCISOに求められるものを、少し柔らかめに話すのがミッション。

 

    

 

 東京駅を隔てて丸の内側の建物(懐かしいよね)が良く見える、豪華な円形の宴会場に案内された。日が傾いたころ、ユーザ企業の参加者が三々五々集まってくる。最近「CISOの役割とは?」というイベントやセッションはいろいろあるが、おおむねベンダーが自分の固定客に声をかけるので、あまり重複はない。今回も初対面の人・企業が半数以上だった。

 

    

 

 主催者のリクエストに従い、

 

・最近のサイバー関連海外動向

日本産業界の現状

・CISOの役割の拡大

・Resilienceの向上

 

 という流れでお話した。休憩に入ると、知り合いの某巨大ITの人がやってきた。この黒子企業は、最近彼の会社の傘下に入ったという。彼も翌日からのイベントに出演するとのこと。

 

 2014年の某映画会社への北朝鮮の攻撃を含め、今は言えない多くのインシデントに関わって実践力を蓄えた企業さんです。これからも「世界の平和」をお願いしますよ。