Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

地域とサプライチェーンの違い

 会議が終わった後、地元の人達とランチ会合に出かけた。中央行政から来ている人、県の支援する協議会で働いている人などから、ちょっとくだけた実情を聞くことができた。最初に話題に上ったのは、九州は独立意識が高いということ。

 

 僕の親父(名古屋人)が長崎大村で終戦を迎えた時、終戦の勅令が出たにも関わらず「九州だけでも十分な兵力が有り、徹底抗戦する」と上官(九州人)が叫んだと言っていたことを思い出す。

 

    

 

 今九州産業界では、TSMCが熊本にやって来ることなど、半導体産業への期待が高まっているという。僕は「TSMCは2018年にサイバー攻撃を受けて3日操業停止して以来、セキュリティ意識が高い。その影響は地域全体としてありますか」と聞いた。すると、

 

TSMCに文房具を売りたいなどという問い合わせはあるが、産業連携はまだない

・地域で独立した商圏を持つ企業がほとんど、国際連携は決して多くない

 

 との回答。ある程度予想はしていたが、やはり地域のサイバーセキュリティと、サプライチェーン・サイバーセキュリティの間には大きな違いがあることが分かった。

 

    

 

 ランチは、アラ煮定食、海鮮丼、天丼から選べということで、僕は天丼(980円)にした。茶碗蒸しまで付いて、なかなかお値打ち。食べながら、頭の中を整理してみた。

 

1)ウイルス対策やパスワード管理など「公衆衛生」の部分は、地域で意識高揚

2)サプライチェーンを止めないためのより高度な対策は、業界で共同推進

 

 が基本路線のようだ。もちろん経済安全保障推進法にいう重要インフラやそのサプライについては、もう一段上の取組みが求められる。1)はヨコ活動、2)はタテ活動、最後のものはピンポイント対策だと整理できそうだ。

 

 地域・中小企業・サプライチェーンの3つをごっちゃに議論してはいけないと言うことですね。以後気を付けましょう。ごちそうさまでした。