地球環境の変化(猛暑・渇水等)のせいかもしれないのだが、市民のイライラが募っていて、この夏には反政府デモが頻発した。6月末にはケニアで反政府デモが起き、20名ほどの死者が出たという。きっかけは増税反対のデモだったが、警察が実力行使をしたためより激しい抗議活動に発展したらしい。
8月末にはインドネシア各地で大規模な抗議運動が暴動に発展し、略奪や襲撃、放火にも発展した(*1)。これも過激化の原因は警察車両が市民を轢いたこととする説がある。9月に入ると、ネパールで反政府デモが起きた。これも直接原因は政府がSNSを禁止したことだが、汚職や強権的な政治など政府への不満が高まっていて、政府側が言論封殺のためにSNSを禁止して火に油を注いだ形だ(*2)。治安当局との衝突で、20人ほどの犠牲者が出たと伝えられる。

そして先日、首相が緊縮予算を提出して不信任を受け辞職、新たな首相をマクロン大統領が指名したフランスでも、各地で大規模な反政府デモが勃発した。
仏各地で反政府デモ、20万人参加か 約500人を拘束 | ロイター
この記事には、20万人のデモ参加者に対し、8万人の治安部隊が投入されたとある。マクロン政権の行方には、光が見えてこない。そこで気付いたのだが、トランプ「赤ちゃん」がめちゃくちゃなことをしている米国は、意外と大人しい。カリフォルニアの暴動や、東部の大学でのデモなどあったが、以後派手な衝突の報道はない。なぜかと思ったら、デモの中心となりそうな大都市には、すでに州兵が派遣されていた。首都ワシントンDCも州兵の威圧下にある。
全米オープンテニスの会場に現れた「赤ちゃん」には、ブーイングと拍手があった。ブーイングの方が大きかったというが、それ以上に発展しなかったのは警察ごときではない、州兵のにらみだったのかもしれない。確かにワシントンDCの地下鉄で州兵がプラットフォームを見張るシーンは迫力があった。
独裁者が軍隊を操るとき、その国は民主国家と程遠いものになります。米国はどこに行くのでしょうか?ついでにフランス、インドネシア、ネパールも・・・。