Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

国際会議

ツィッターで討論する仕掛け

OECDでの2日間の会議、始まりは900と早い。事務局からは、レジストレーションや荷物検査などで待ち行列があるから時間に余裕を見て、30分前には到着するように連絡が来ている。空港からの便利さと土地勘があることから、パリ市街ではOECDの反対側になるリヨ…

単なる大統領の別荘・・・ではない

先週末、日米韓三ヵ国首脳会議が、米国メリーランド州キャトクティン山岳地にあるキャンプ・デービッドで行われた。極超音速ミサイル迎撃技術の共同開発や、台湾海峡の安定・北朝鮮の非核化・ウクライナ支援などが議論され、一定の成果を挙げたと伝えられる…

大人の遊園地「The Star Hotel」(後編)

会議が終わって「PM5時からレセプションですよ」と告げられ、いったん部屋に戻った。シドニーのそっけない部屋とは違って、ゴージャスな造り。とてもリラックスできる。資料整理などしているうちに、5時近くなった。会場に降りていくと、人の流れは会場から…

大人の遊園地「The Star Hotel」(前編)

先週別ブログで紹介したオーストラリアでのイベントは、現地のAusCERTの会合の一部として行われた。だから僕らの会議参加者の10倍以上の人が、同じホテルに宿泊している。ゴールドコーストの中心地にある「The Star Hotel」がそれ。 空港からUberで30分ほど…

英国のセキュリティ研究ミッション

この日は、半蔵門駅近くの英国大使館での会合があった。英国のサイバーセキュリティ関連の有識者、企業、行政機関からなる研究ミッションだという。1週間で15の機関を巡るというから、移動時間を考えればかなりの強行日程である。英語の堪能な相棒たちと出…

「ダボス会議」は温暖化を防げない

今週「World Economic Forum」の総会がジュネーブで開催される。今年の主要議題は3つあって、 1)「COVID-19」禍による長く深い経済の不振から抜け出す道筋 2)複雑な国際情勢の中で、化石燃料から再生可能エネルギーへの転換をどうするか 3)世界が脱グ…

マンスフィールド財団との会合

暮れも押し詰まって、経団連から会合の連絡が来た。マンスフィールド財団が来日して、サイバーセキュリティの人材育成に関する日米連携を議論したいと言ってきたらしい。そういえば2ヵ月ほど前、僕の知り合いのところにも「サイバーセキュリティの日本での…

CYDEF2022の打ち上げ

CYDEFとは、日本でNATOの協力も得て開催されるサイバーセキュリティのイベント。今年で第五回、僕は第二回から参加していた。その時は「COVID-19」禍ではないので、横須賀YRPでリアル開催だった。YRPは横須賀リサーチパークのこと。 旧電電公社の<横須賀通…

帝国ホテルの早朝会議

この10年程、デジタル関係の話題が国際会議で取り上げられることが増えてきた。一時期「COVID-19」騒ぎでリモート会議ばかりだったが、少しずつ外国からのスピーカーがやってくるようにもなった。それなりのスピーカーを呼ぶと、できるだけ引っ張り回したい…

台湾メディアの関心

国際会議、イベントも「COVID-19」禍のおかげで出かけていくことは難しくなったが、テレワーク活用で頻度を増やすことはできた。今回は久しぶりに台湾からのお誘いがあった。主催したのはいわゆるプラットフォーマー企業の台湾法人。といってもユーザー(消…

ヴェナリア宮殿にて

イタリアの地を踏むのは2度目である。10年ちょっと前、フィレンツェを旅して以来だ。今回の目的は国際会議への出席、例によって英語脳を使う羽目になり頭が痛い。往路のフライトが欠航になって、ヘロヘロになってトリノのホテルに着いたのは予定より9時間…

APEC/ABAC2021報告会(後編)

自由貿易は、ほとんどの産業界の望むところ。僕らデジタル経済屋にとっては「世界でひとつのサイバー空間」が当たり前で、このあたり各国の主権や捜査権の独自性を必須と考える政府関係者とは、意見が相いれない場合が多い。だから自由貿易vs.経済安全保障の…

APEC/ABAC2021報告会(前編)

かつて僕が関わってた国際会議の中で、一番スケールが大きいのは「APEC:アジア・パシフィック経済協力機構」。環太平洋諸国がほとんど入っていて、日米中露が全部顔を合わせる機構など、国連以外になかなかない。数年前トロントの地に出かけて行ったのも、T…

OECDのデジタル経済委員会

X'masの時期になると、外電が減ってくる。これは現地政府や各種機構、メディアさえも休眠状態になるから。そんな時期には、日本の対外情報ソースが、国内向けに報告会を開いてくれることが多い。昨年も12月にOECDのデジタル政策委員会のレポートを紹介したが…

引き続き英語の試練

ニューオータニでの会議を終え、丸の内のオフィスに戻って簡単な報告を書いた。数ヵ月前から準備された「日米IED」は進行表がきちんと決められていて、僕の出番は2回。いずれもスライドや原稿はすでに日米両政府の事務方に渡っているし、他の登壇者もそうな…

久し振りのリアル国際会議

先週日米産業界の、デジタル政策推進に関する「共同声明」を紹介したのだが、これは何のために取りまとめたかと言うと、今日の会合で発表することが当面の目的だった。その場所とは「日米インターネット・エコノミー政策対話」。もう12年も続いていて、大体…

オンラインパーティ用のギフト

サイバーセキュリティ先進国としての英国には、以前からいろいろ教えてもらっている。「COVID-19」感染以前の最後の海外出張も、英国のロンドン・カンタベリーでの国際会議だった。日本にいても、毎年のようにサイバーセキュリティ関連イベントを英国大使館…

B20デジタルタスクフォースの提言

昨年のG20は「データを持ち出せない国」のひとつサウジアラビアが議長国、残念ながら前向きなデジタル政策の議論は望めなかった。しかし今年はG7国のひとつでもあるイタリアが議長国、少しはデジタルにも目を向けてもらえることを期待している。G20に先立ち…

サイバーセキュリティの国連会議

サイバー空間には国境がなく、リアル法(有体物法)でカバーできておらず無法地帯だという話は、何度か紹介している。じゃあ国際社会は手をこまねいて見ているだけかと言うと、そうでもないらしい。先日紹介した「日米サイバー演習」のような連携(これはイ…

FOIPの一環?日米サイバー演習

先週一週間、インド太平洋向けICSサイバーセキュリティ人材育成プログラム(通称 :日米サイバー演習)というイベントが開催された。今年で3回目で日米両国が主催。日本側は経産省とICSCoE、米国側はDHS/CISA, DOS, DOEらが担当している。今回はASEAN10ヵ国…

OECDのデジタル政策委員会

またロックダウン状態になってしまったパリだが、僕が最近パリに行ったのはOECDの会合に出るためだった。もう2年も経つのかと、時の流れの速さに驚いている。というのは、今回OECDのデジタル政策を議論している委員会について、状況を聞く機会があったから…

英国のサイバーセキュリティ事情

再びロックダウンに入ってしまったイングランド、12/2までの間は特別な事情がない限り自宅を離れてはいけないことになった。最初のロックダウンよりは、「特別な事情」の範囲が広がっているとはいえ、ロンドン名物のパブも全面閉鎖だ。Brexit騒ぎもあるのだ…

口の悪い日本人を求む!

ひょんなことから、僕など不釣り合いな格式の高い国際会議を傍聴することができた。それは<Round Table Japan>という円卓会議、2005年に始まり今回が16回目だという。いつもはちゃんとした会場を借りて、日本のスピーカーと世界各国のスピーカーが議論を戦…

台湾とのハイブリッド会議(後編)

総務省の人の基調講演は「5Gの世界」のイメージビデオを交えたもので、日本での5G規格の決め方、研究開発、実証実験から、彼らが「Beyond 5G」と呼んでいる6Gの構想に及んだ。その後日台の重要インフラ企業、ICTベンダー、ユーザー企業がプレゼンをし、Q&…

台湾とのハイブリッド会議(前編)

昨年、台湾工業技術研究院(ITRI)が来日して、丸一日の会合をしたことは以前紹介した。一昨年に台湾積体電路製造(TSMC)がサイバー攻撃で3日間の操業停止に追い込まれて以来、台湾政府は日本の国総研にあたるITRIにサイバーセキュリティ研究部門を置いて…

また悩ましいハイブリッド会議

今日は久しぶりの正式な国際会議。朝8時からの開始に備えて、前夜は早めに眠り朝食も簡単に済ませてPCを広げて開催を待った。米国政府と産業界、日本政府と産業界が同じ場所で、デジタル経済・政策について意見を交わすのが主旨で、すでに10年以上続いてい…

B20サウジアラビアとの対話

昨年8月初めてイスタンブールに出かけ、「中東現地協力会」の会合に参加したことは下記の記事で紹介した。 https://nicky-akira.hatenablog.com/entry/2019/08/13/140000 僕が参加した理由は、この会合でデジタル経済が取り上げられたからだが、その背景に…

AIの国際団体「GPAI」(後編)

「GPAI」加盟国は、オーストラリア・カナダ・ドイツ・インド・フランス・イタリア・日本・韓国・ニュージーランド・メキシコ・シンガポール・イギリス・米国・スロベニア・欧州連合。会合の目的は「人間中心の考えに基づく責任あるAIの開発と使用」を目指す…

AIの国際団体「GPAI」(前編)

先月AI(人工知能)について技術的な課題と言うよりは、社会受容性の問題として「倫理」や「説明責任」の議論があることは紹介した。確かに未知の部分が多く、ブラックボックスに外側からは見え、かつ今後飛躍的に発展する可能性を秘めていることから、一般…

英国大使館でのランチ会合

とても真冬とは思えないポカポカ陽気の日、千鳥ヶ淵近くにやってきた。このくらい暖かいと、桜が咲いてしまうのではないかと思うほどだ。「桜・・・桜・・・」で揺れる国会でもあるまいに。 冗談はさておき、地下鉄半蔵門線の半蔵門駅に降り立った理由は、英国大使…