Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

国際会議

APEC/ABAC2021報告会(後編)

自由貿易は、ほとんどの産業界の望むところ。僕らデジタル経済屋にとっては「世界でひとつのサイバー空間」が当たり前で、このあたり各国の主権や捜査権の独自性を必須と考える政府関係者とは、意見が相いれない場合が多い。だから自由貿易vs.経済安全保障の…

APEC/ABAC2021報告会(前編)

かつて僕が関わってた国際会議の中で、一番スケールが大きいのは「APEC:アジア・パシフィック経済協力機構」。環太平洋諸国がほとんど入っていて、日米中露が全部顔を合わせる機構など、国連以外になかなかない。数年前トロントの地に出かけて行ったのも、T…

OECDのデジタル経済委員会

X'masの時期になると、外電が減ってくる。これは現地政府や各種機構、メディアさえも休眠状態になるから。そんな時期には、日本の対外情報ソースが、国内向けに報告会を開いてくれることが多い。昨年も12月にOECDのデジタル政策委員会のレポートを紹介したが…

引き続き英語の試練

ニューオータニでの会議を終え、丸の内のオフィスに戻って簡単な報告を書いた。数ヵ月前から準備された「日米IED」は進行表がきちんと決められていて、僕の出番は2回。いずれもスライドや原稿はすでに日米両政府の事務方に渡っているし、他の登壇者もそうな…

久し振りのリアル国際会議

先週日米産業界の、デジタル政策推進に関する「共同声明」を紹介したのだが、これは何のために取りまとめたかと言うと、今日の会合で発表することが当面の目的だった。その場所とは「日米インターネット・エコノミー政策対話」。もう12年も続いていて、大体…

オンラインパーティ用のギフト

サイバーセキュリティ先進国としての英国には、以前からいろいろ教えてもらっている。「COVID-19」感染以前の最後の海外出張も、英国のロンドン・カンタベリーでの国際会議だった。日本にいても、毎年のようにサイバーセキュリティイベントを英国大使館が主…

B20デジタルタスクフォースの提言

昨年のG20は「データを持ち出せない国」のひとつサウジアラビアが議長国、残念ながら前向きなデジタル政策の議論は望めなかった。しかし今年はG7国のひとつでもあるイタリアが議長国、少しはデジタルにも目を向けてもらえることを期待している。G20に先立ち…

サイバーセキュリティの国連会議

サイバー空間には国境がなく、リアル法(有体物法)でカバーできておらず無法地帯だという話は、何度か紹介している。じゃあ国際社会は手をこまねいて見ているだけかと言うと、そうでもないらしい。先日紹介した「日米サイバー演習」のような連携(これはイ…

FOIPの一環?日米サイバー演習

先週一週間、インド太平洋向けICSサイバーセキュリティ人材育成プログラム(通称 :日米サイバー演習)というイベントが開催された。今年で3回目で日米両国が主催。日本側は経産省とICSCoE、米国側はDHS/CISA, DOS, DOEらが担当している。今回はASEAN10ヵ国…

OECDのデジタル政策委員会

またロックダウン状態になってしまったパリだが、僕が最近パリに行ったのはOECDの会合に出るためだった。もう2年も経つのかと、時の流れの速さに驚いている。というのは、今回OECDのデジタル政策を議論している委員会について、状況を聞く機会があったから…

英国のサイバーセキュリティ事情

再びロックダウンに入ってしまったイングランド、12/2までの間は特別な事情がない限り自宅を離れてはいけないことになった。最初のロックダウンよりは、「特別な事情」の範囲が広がっているとはいえ、ロンドン名物のパブも全面閉鎖だ。Brexit騒ぎもあるのだ…

口の悪い日本人を求む!

ひょんなことから、僕など不釣り合いな格式の高い国際会議を傍聴することができた。それは<Round Table Japan>という円卓会議、2005年に始まり今回が16回目だという。いつもはちゃんとした会場を借りて、日本のスピーカーと世界各国のスピーカーが議論を戦…

台湾とのハイブリッド会議(後編)

総務省の人の基調講演は「5Gの世界」のイメージビデオを交えたもので、日本での5G規格の決め方、研究開発、実証実験から、彼らが「Beyond 5G」と呼んでいる6Gの構想に及んだ。その後日台の重要インフラ企業、ICTベンダー、ユーザー企業がプレゼンをし、Q&…

台湾とのハイブリッド会議(前編)

昨年、台湾工業技術研究院(ITRI)が来日して、丸一日の会合をしたことは以前紹介した。一昨年に台湾積体電路製造(TSMC)がサイバー攻撃で3日間の操業停止に追い込まれて以来、台湾政府は日本の国総研にあたるITRIにサイバーセキュリティ研究部門を置いて…

また悩ましいハイブリッド会議

今日は久しぶりの正式な国際会議。朝8時からの開始に備えて、前夜は早めに眠り朝食も簡単に済ませてPCを広げて開催を待った。米国政府と産業界、日本政府と産業界が同じ場所で、デジタル経済・政策について意見を交わすのが主旨で、すでに10年以上続いてい…

B20サウジアラビアとの対話

昨年8月初めてイスタンブールに出かけ、「中東現地協力会」の会合に参加したことは下記の記事で紹介した。 https://nicky-akira.hatenablog.com/entry/2019/08/13/140000 僕が参加した理由は、この会合でデジタル経済が取り上げられたからだが、その背景に…

AIの国際団体「GPAI」(後編)

「GPAI」加盟国は、オーストラリア・カナダ・ドイツ・インド・フランス・イタリア・日本・韓国・ニュージーランド・メキシコ・シンガポール・イギリス・米国・スロベニア・欧州連合。会合の目的は「人間中心の考えに基づく責任あるAIの開発と使用」を目指す…

AIの国際団体「GPAI」(前編)

先月AI(人工知能)について技術的な課題と言うよりは、社会受容性の問題として「倫理」や「説明責任」の議論があることは紹介した。確かに未知の部分が多く、ブラックボックスに外側からは見え、かつ今後飛躍的に発展する可能性を秘めていることから、一般…

英国大使館でのランチ会合

とても真冬とは思えないポカポカ陽気の日、千鳥ヶ淵近くにやってきた。このくらい暖かいと、桜が咲いてしまうのではないかと思うほどだ。「桜・・・桜・・・」で揺れる国会でもあるまいに。 冗談はさておき、地下鉄半蔵門線の半蔵門駅に降り立った理由は、英国大使…

デジタル課税 vs. 関税

今年の「ダボス会議」は環境問題が主要な争点と報道されている。僕が聞いたところでは、デジタル分野では1にサイバーセキュリティ、2にブロックチェーンが話題になるらしい。すでにAI(人工知能)のことは言いつくされたのか、プライオリティが下がってい…

日欧ICT戦略ワークショップ(後編)

次のテーマはICTの目玉政策、欧州側からは「Digital Single Market」の説明があった。欧州(EU)は関税などは撤廃して統一市場になっているのだが、各国のデジタルデータは統一されておらず、書き換えや変換が必要である。例えばアイルランドからポーランド…

日欧ICT戦略ワークショップ(前編)

この週は国際会議が目白押しである。今日は総務省主催の「日欧ICT戦略ワークショップ」という国際会議が神保町の会議室で行われたので参加した。この会議、7年ほど続いているという。日欧の政府当局(日本は総務省欧州はDG-Connect)が主催で、年1〜2回場…

慶應三田東館にて

今週は国際会議が目白押し、例によって英語脳ならぬ英語悩の出番である。その皮切りが、慶應三田キャンパスで開催される「EU-Japan Cyber Workshop」である。サイバー空間に国境はないし、ヨーロッパと日本は遠く離れているといってもその距離はリスクを隔て…

パリのOECD本部

冬至ころのパリの朝は遅い。朝8時にホテルを出たのだが、まだ未明。気温は零下2度とスマホが教えてくれる。ポルト・マイヨ駅からF・D・ルーズベルト駅で乗り換え、ラ・ミュエット駅まで約20分かかった。OECDは経済協力開発機構と訳されているが、もともと…

台湾工業技術研究院がやってきた

台湾でサイバーセキュリティ熱が高まっているが、そのきっかけは昨年8月の半導体大手TSMC(台湾積体電路製造)がサイバー攻撃で3日間の操業停止に追い込まれた事件である。損害額は、約190億円に上ったという。攻撃は、急激に関係が悪化している海峡の対岸…

ちょっと物騒な国際会議

先日NATO軍の支援を受けて行われたサイバーセキュリティ国際会議「CYDEF2019」の模様を紹介したが、今度は民間中心での類似の会議があった。場所は「セルリアン東急ホテル」の地下ボールルームだ。 大手の企業がスポンサーに名を連ねていて資金が潤沢なのだ…

広島の世界経済人会議(後編)

ランチタイムを挟んで午後のセッション、サイバーセキュリティをテーマにしたものだがテーマ設定者の意図は「民主主義の危機」にあるようだ。ここが金銭詐取や通信やエネルギーへの妨害、軍事行動などを論じている他の会議とは異なる。 聴衆は70~80名くらい…

広島の世界経済人会議(前編)

広島空港に着いたのは、定刻通りの940。ただこの空港は、都市の中心部まで相当遠いことで有名な空港だ。リムジンバスを待つ長い列に並びしばらく待って乗り込んだが、満員で僕の隣には恐ろしく太った白人の男が乗り込んできた。スマホで見ていると JR芸備線…

Gentlemen's Club

先月の英国・米国出張では、初めての経験がいくつかあったが、そのうちの一つが「Gentlemen's Club」なるものに足を踏み入れたこと。いわゆる「社交界」である。英国ではロンドン滞在初日のランチ会合が、そういう場所。英国政府庁舎に近い古式ゆかしいビル…

カフェレストラン「ローズテリア」

「CYDEF2019」はNATO軍の支援で行われたのだが、運営そのものは手作り感が強かった。現職自衛官やOBの人たちが主体だったようで、イベントのプロを雇うくらいなら内容を充実させるとの方針だったのだろう。それでもスピーカーへのケアは十分だった。政策大学…