Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

軍事史への招待

軍事ドローン大国の去就に注目

ウクライナ戦争という呼称は改めないといけないだろう。戦場はウクライナの地に限定されず、ロシアの首都モスクワにまで戦禍が及ぶ(*1)ようになってきたからだ。客観的に考えれば「ロシア・ウクライナ戦争」が正しそうだ。ウクライナとしては「大祖国戦争…

ハードウェア仕様は上限に達した

世界中で紛争が起きていて、WWⅢが近いとも言われている。国際社会が紛争を未然に防いだり、早期に収束させたりする力が失われていると思われる。この感覚は日本でも多くの市民に浸透しているようで、これまでだったら防衛費GDP比2%・非核三原則・国家情報…

同胞の苦難を覚悟の兵糧攻め

先々週、ウクライナ戦線での潮目が変わり、ロシアが守勢に立っているとご紹介した(*1)。海空では以前から、遂にロシア得意の陸上においても、ロシア軍の劣勢は覆い難い。昨年までは遅々としてはいたものの、ロシア軍が前進をしていた。ドネツク地区の高地…

米国を今一度、洗濯いたし申し候

G7サミットでは、ドイツのメルツ首相からサッカーのドイツ代表ユニフォームを贈られ、主催国フランスのマクロン大統領からはヴェルサイユ宮殿でのディナーを振舞われたトランプだが、喜んでばかりはいられないようだ。 まだあいまいな合意しかできていない…

米国最大の脅威としてのモサド

国際情勢が緊迫しているから、逆に諜報戦の状況が(緩くなって)表の世界に流れ出しているような印象がある。各国でスパイ摘発の報道が、普通に流れるようになってきた。一昔前なら1件の容疑に対して、各国の報道官が「遺憾だ」と述べ合うことまで報道され…

中途半端な停戦をしてはいけない

このところプーチン大統領の顔色がさえない。地下シェルターを転々としているとの噂もあり、元気なところを見せようと、かつての恩師に花束を持って会いに行くパフォーマンスを見せたものの、恩師に「あなた誰?」と聞かれてしまったらしい。またぞろ替え玉…

潮目が変わり、ロシアはどうする?

先月の中露首脳会談の目的や結果は、どうだったのだろうか?もちろん米中首脳会談の後、中露の結束を示すという狙いはロシア側にあったのだろうが、実利的な目標である中露間のパイプライン建設促進は成らなかったらしい。習大人としてもプーチン大統領との…

米軍の規律も緩んでいるのかも

NYSEの株式指標は、トランプ大統領がイラン戦争の終結に向けた数々の妄言を吐くたびに、乱高下している。いい加減に、誰も耳を貸さないようになればいいと思う。「インフラを全部叩き壊す」などと言っても、核兵器でも使わない限り(世界最強米軍といえど)…

核弾頭2,000発への道

米中首脳会談は習大人ペースで進んだのは間違いないが、トランプ大統領の不規則発言などとんでもない事態だけは避けられたようだ。経済問題で中国を敵に回したくない米国政権と、現時点では軍事力で米国に叶わない中国共産党が、軽いジャブを打ち合ったとい…

ヒトを消費しない戦争の姿

戦争というものは、間違いなく最大の浪費行為である。先月の米中首脳会談で習大人に余裕が見られたのも、米国が間違った戦争を始め泥沼から抜け出せていないからだ。対イラン戦争で、米国はすでに300億ドルほどを使ったとされる。 米国とは比べ物にならない…

「撃ち~かた始め~」

今日5月27日は海軍記念日、対馬沖で連合艦隊がバルチック艦隊を打ち破った日である。四方を海に囲まれた日本としては、強力な海軍無くして国を護ることはできないと考えていた。その象徴が戦艦で、日露戦争以降日本海軍は強力な戦艦を開発・配備することに…

アナログ無人兵器の末裔

先週紹介したウクライナ軍のミニ無人戦車などはその典型だが、AI/ロボット技術の発展で各種の無人兵器(ドローン)が戦場に現れている。しかし、デジタル技術がなかった時代にも類似の兵器はあった。 独ソ戦で、ソ連軍はトラクターの下で餌をもらう習慣をつ…

無敵!無人戦車部隊登場

イラン戦争に気をとられているが、中東以外でも戦争は続いている。イランの核物質につき手伝えること(*1)があるとプーチン大統領がトランプ大統領に電話したところ、「それよりウクライナ戦争を早くやめろ」と言われてしまったらしい。 そのウクライナ戦線…

一味違う81年目の「対独戦勝記念日」

明日は、WWⅡにおいてドイツが連合国に降伏した日。6月6日のノルマンディー上陸作戦の記念日以上に、ロシアを含めた欧州にとって意義ある日だ。昨年が80周年の節目、プーチン大統領はウクライナ戦線の戦況を気にしながらも、習大人を招くなど精一杯のセレモ…

三次元海洋地図の重要性

中国が米国を上回る覇権国になろうとしていることは明白で、それに至るステップとして、台湾~第一列島線、日本を含む第二列島線をわがものとし、太平洋を中央で米国と分ける戦略を進めている。 そのためには、中国沿岸から南シナ海、東シナ海、さらに日本列…

兵站を軽視した者に勝利は来ない

パキスタンの仲介で停戦協議は行われる模様だが、世界が希求する本当の意味のホルムズ海峡解放への道筋は見えてこない。この海峡に範囲を限定しても、米軍の海空での戦力は圧倒的である。それでも海峡封鎖が出来てしまうのが、非対称戦の恐ろしいところ。 加…

「構想」はステップですよね

先月、海上自衛隊の艦隊構成の再編が発表されている。旧来の第1~4の護衛艦隊と掃海艦隊を解体し、第1~3の水上戦群(横須賀・呉・舞鶴)と水陸両用戦機雷戦群(佐世保)に編成しなおすというもの。 海自新編「水上艦隊」の全容判明(最新組織図)(高橋…

シビリアンだって暴走する

内戦続くミャンマーで、ミン・アウン・フライン将軍が大統領に就任した。民主派勢力を排除するクーデターを起こした張本人で、軍に都合のいい選挙を行った結果である(*1)。悲しいことではあるが、軍が暴走して政権を掌握したり、勝手に戦争を始めたりする…

不祥事、権力闘争、それともわがまま?

いまやG2と考えてもいい、米中両大国。米国のソフトパワーが地に堕ち、中国の独裁政権の所業が目立たなくなってきた。むしろ中国の方が正論を言っているようだ。例えば、 米国:日中韓などホルムズ海峡に依存している国は力を貸せ 中国:米国らの国際法違…

座り込んだ3億ドルのアヒル

英米の軍事スリラーを読んでいると、時折「敵はいつでも自由に時間を選んで攻撃できるが、その時こちらは座り込んだアヒルも同然だ」との表現を目にする。「Sitting Duck」というのは、まるきり無防備なものという意味だろう。 冷戦が終わった時、米国政府は…

不発・誤爆・価格・在庫が悩み

イランへの米国・イスラエルの攻撃が始まって、6週間になろうとしている。トランプ大統領はいい加減に手を引きたいのだろうが、ハルマゲドンを標榜するヘグセス長官は攻撃を続けたがっている。なにより火元である、ネタニヤフ首相が矛を収めるはずもない。 …

まさか本気で・・・地上侵攻(後編)

米軍が侵攻するとしたら、まず目につくのはホルムズ海峡である。オマーンの対岸には、ケシュム島という50kmほどの細長い島を含む諸島がある。その背後には、イランの港町バンダルアッバースがある。この一帯を制圧すれば、ホルムズ海峡の危険度はかなり下が…

まさか本気で・・・地上侵攻(前編)

イラン情勢が緊迫している。ウクライナ戦線やガザ/ヨルダン川西岸地区でも戦闘は続き犠牲者も出ているのだが、世界の視線はペルシア湾に注がれたままだ。原油の高騰や株式市場の不安定化を受けて、トランプ「高校生」は和平交渉が進展しているなどと言って…

イボイノシシの蚊トンボ狩り

トランプ「高校生」は、ひょっとしてヘグセス(大学生くらい?)国防長官も、船団護衛の意味が分かっていない。広い外洋で、見渡す限り海しかないようなところを、中央に無防備な輸送船を置き、周辺を軍艦で固めるのが船団護衛の姿。狭いところでは34kmしか…

使ってみれば要不要は明らか

明日で波乱の2025年度も終わる。海外では内戦や侵略戦争が普通になり、国内では政争が著しかった。事実上の戦時と言える。国際環境が厳しいので<平和ボケ>と揶揄された日本の市民も、 ・国際社会は弱肉強食のジャングル ・自ら護らなければ誰も助けてくれ…

環境兵器としての石油

ホルムズ海峡封鎖によって、原油の価格が爆上がりしている。最大の産油国である米国でもガソリンや肥料が高騰し、それに反比例してトランプ政権の支持率が下がっている。イラン打倒に執念を燃やすイスラエルのネタニヤフ首相は、イランのガス田などエネルギ…

平和への体制転覆ならこの国で

日米首脳会談は、なんとか波乱なく終わったようだ。何を言い出すか分からないトランプ「高校生」と議論が白熱すると口が滑りかねない高市首相、2人の間でアクシデントは無かった。 日米首脳会談、トランプ氏が航行安全へ貢献要請 首相「国内法の範囲で」、…

試されているのは米国市民の方

イラン戦争(と言ってもいいよね)開戦から半月が過ぎた。米軍・イスラエル軍は高度の情報戦力と軍事力によってハメネイ師ら50名ほどの政権幹部は排除したものの、トランプ「赤ちゃん」が期待した体制変更の気配はない。発言がブレる「赤ちゃん」に比べ、イ…

兵器の省人化は必然の流れ

昨年末、別ブログで海底ケーブルを護るためのドローン運用について紹介した(*1)。英国海軍らしい優れた戦術発想だったが、広く海底に分布する重要インフラを護るには、無人機だけでは十分ではない。有人機ということなら、潜水艦か潜水艦に搭載される潜水…

米軍が弾切れになったら・・・

米国とイスラエルによるイラン攻撃は、止む様子を見せていない。トランプ「赤ちゃん」は、作戦は順調に進んでいるが4週間かもう少しはかかると言っている。それ以上になると、配備した空母機動部隊などに「疲れ」がでるので、同程度の攻勢を続けるのは難し…