Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

軍事史への招待

ステルス戦略爆撃機対決

台湾有事があるとしたら、中国習政権が「ここまでなら米軍は介入してこないし、うるさい自衛隊と台湾軍だけなら蹴散らせる」限界を見極めた時だと思う。台湾軍や自衛隊の戦力(*1)向上は、そのハードルを上げるだろう。 なぜ米軍介入が無ければとの条件を付…

最後の空母機動部隊が征く(後編)

「いずも」「かが」を含む日本(海軍)の空母機動部隊が、インド太平洋に長期の訓練&外交紅海をすることを紹介した。これが「最後の空母機動部隊」だとした理由は、ようやく海の戦争でも主力艦の代替わりが起きそうだから。 高価な兵器は駆逐される - Cyber…

最後の空母機動部隊が征く(前編)

航空母艦という艦種が出てきて、おおむね1世紀経っている。最初は偵察が主任務で、飛行船の方が有用だと考えられていた時期もある。しかし徐々に艦載航空機が大型化、高速化、重武装化してゆくことで、主力艦だった戦艦・巡洋戦艦を撃破できるようになった…

記念艦「三笠」の艦上で

4年半前、横須賀リサーチパーク(YRP)で開催されたサイバーセキュリティの国際イベント「CYDEF2019」。接近してきた台風によって、当日行われる予定だった戦艦「三笠」艦上のパーティは中止となってしまった(*1)。 次の年の「CYDEF2020」以降、「COVID-1…

欧州を新たな妖怪が徘徊している

マルクス、エンゲルスの共著「共産党宣言」には、冒頭「欧州を妖怪が徘徊している。共産主義という妖怪が・・・」というフレーズがある。この言葉を思い出させる状況が、ドイツなどで起きている。その新しい妖怪とは、テロリズムである。 今年は世界中で選挙イ…

「雨降って地固まる」としたいですね

昨日、世界の軍事費が2兆4400億ドルを越え、伸び率も6.8%だったことを紹介した。WWⅢにならないまでも、紛争の危険は高まっている。日本の自衛隊も「闘わなくてもよかった軍隊」の状態(*1)から、少しずつ本来の国防組織に変わろうとしている。しかし、ま…

世界は「戦争の世紀」に向かう

そろそろ2023年の統計が出始めるのだが、世界の軍事費についてスウェーデンの研究機関のレポートが先月出た。2023年には、世界の軍事費は2兆4400億ドルを越えて、前年から6.8%増加したという。この額は、統計を取り始めて以来最高額だという。 去年の世界…

核兵器と向き合う時代

今年の米国アカデミー賞は、原爆開発者だったオッペンハイマー博士の半生を描いた「オッペンハイマー」が7部門で受賞し話題をさらった。冷戦終結後、世界が本気で核戦争を懸念し始めた時代を、象徴した選考結果である。 プーチン大統領はつい最近も「核戦争…

指揮幕僚車<ラドガ>の意味

十分な支援を受けられていないウクライナ軍に対し、イランや北朝鮮からの輸入と国内での兵器増産体制を整備したロシア軍は、優位に戦いを進めていると言われる。ただその内実は結構お寒いもので、十分な訓練や準備期間を経ずに実戦投入される兵士や、士気だ…

なぜユダヤ人とペルシア人が闘うの?

イスラエルがシリアのイラン領事館を攻撃し、イラン革命防衛隊の司令官らを殺害したことに端を発し、イランのイスラエル本土攻撃、イスラエルの反撃・・・と中東の緊張が極限に近く高まっている。ご存じのようにイスラエルはユダヤ人国家、パレスチナをはじめア…

グローバルパートナーとしての日本

僕らが京都で花見としゃれこんでいる間に、岸田総理は国賓待遇で米国を訪問、いくつかの成果を得るとともに、見返りというお土産も貰って帰国(*1)している。国際情勢が緊張し、一部では秩序が崩れてWWⅢの声も聞かれる中、もはや米国に「Pax Americana」を…

エスカレートするウクライナ戦線

ロシア軍が優勢になり、泥濘の時期が終われば本格的な総攻撃があるとも伝えられるウクライナ戦線。戦術的にはウクライナ側に一日の長があり、 ・ドローン攻撃で、ロシア軍軍用機が航空基地で破壊される ・クリミアのロシア艦隊は、ほぼ行動不能に ・無謀な突…

「イボイノシシ」を駆逐したもの

「雷」という意味である「Thunderbolt」の愛称を持った米陸軍の軍用機。初代はP-47で、1943年に欧州戦線に登場し、12.7mm機銃8門と最大1.3トンの爆弾等を搭載して空中戦ばかりでなく対地攻撃にも活躍した。その名を継いだのがこの機体。 ◆A-10(Thunderbolt…

海上自衛隊のアデン湾遠征を求む

先月、アデン湾の海賊対処任務に護衛艦「さざなみ」が派遣されるにあたり、ベテラン護衛艦1隻での派遣は危険だ(*1)と申し上げた。今回の派遣も47次という長いミッションの一環なのだが、昨年のハマス対イスラエルの紛争が始まってから、このエリアの危険…

「西側」援助とウクライナ人の血で

予想されたこととはいえ、ロシアの選挙でプーチン大統領が当選、あと6年は事実上の独裁が続くことになった。再ロマノフ王朝の夢か、スターリンの再来としてか、ロシア史に名を残す為政者になったことは確かだ。現時点ではその野望は、ウクライナを打倒する…

対ドローン戦術兵器は何?

先週、日本の安全保障/防衛にあたり、RMAが必要だ(*1)と申し上げた。「Pax Americana」の時代は終わり、米国は意欲的にも能力的にも世界の治安を守ることができなくなっている。これは「もしトラ」かどうかとは別の問題で、欧州も日韓(台)も、自前で相…

ロシアの仮想敵国

一昨日、昨日に続いて、今日もロシアのお話。別ブログで紹介しているように、このところサイバー諜報の結果得た情報が、立て続けに暴露されている(*1)。ドイツ軍の高官が出席したビデオ会議が盗聴され、その音声がロシア国営TVの編集長によって、SNS上で公…

ロシアの5つの海

昨日フランスのマクロン大統領が「Boots on the Ground」を排除しないと言ったことを紹介したが、その時かれの顔がナポレオン一世とカブって見えた。またNHKBSが放映した「チャーチル~ヒトラーから世界を救った男」を見て、ゲイリー・オールドマン演じるチ…

伝説の外人部隊、ウクライナの地へ?

ウクライナ戦争は、春(泥濘の季節だ)にはロシア軍の攻勢がより強まると危惧されている。あちこちからかき集めた生身の兵隊や兵器を潤沢(!)に使えるロシア軍に対し、兵器も弾薬も兵員も不足しているウクライナ軍がどこまで持ち堪えられるかがカギになる…

海上保安庁の実力

海上自衛隊に比べ地味な存在だった海上保安庁を、一気に有名にし女性ファンも増やした映画「海猿」。国交省の人に聞くと、その御利益は非常に大きかったとのこと。ただ、このところ漫画原作者と映像化主体の間で軋轢が起きていて、この物語もその渦中にある…

今こそRevolution in Military Affairs(後編)

戦力というのは、決して正面装備だけでは測れない。なにより重要なのは兵站、そして兵士の訓練度合いや士気、指揮能力・通信能力も重要だ。そういう意味では軍隊としての経験値と、実戦的な兵站能力が高いのは、当然だが「戦っている人たち」。 半世紀以上休…

今こそRevolution in Military Affairs(前編)

「もしトラ」という言葉がはやっているが、「すでトラ」なのかもしれない。共和党全国委員長が、トランプ候補の意向により辞任させられ、後任が彼の推薦で決まるという。すでに人事権も持ったようだ。 彼の発言で特に西側社会を揺さぶっているのは「同盟国で…

STOVL機ゆえの奇襲戦術

米国産ながら、日本を始め多くの国の軍隊が採用しつつある最新鋭戦闘機F-35。そのBタイプは、短距離離陸・垂直着陸が可能なSTOVL機である。海上自衛隊は、ヘリコプター搭載揚陸強襲艦「いずも」「かが」などを空母化して、この機体を搭載するように改装する…

ウクライナ分割の陰謀?

ウクライナ戦線は膠着状態、ロシア側も必死に集めた武器弾薬・兵員で攻勢をかけているが、さほど大きな前進をしている様子はない。一方のウクライナ軍も、弾薬が枯渇しかかっているし、兵員も十分ではない。電撃戦はもちろん、攻勢に出ることも難しい。西側…

護衛艦「さざなみ」の無事を祈る

今月、海上自衛隊の汎用護衛艦「さざなみ」が、ソマリア沖アデン湾での海賊対処任務に派遣された。今回が第47次の派遣で「さざなみ」にとっては、2009年の第1次以降5度目の派遣になる。第一次当時は新鋭艦(2005年就役)だったが、今や20年近いベテラン。 …

「怒り狂った」実験艦の宿命

1年余り前、この船が日本に寄港し訓練とも作戦行動ともつかない動きを見せた時、北朝鮮の金総書記は震え上がったとも言われる。駆逐艦とはいえ排水量15,000トンほどもあるのに、レーダー上は小さな漁船にしか見えない最新のステルス性能を持っている「ズム…

早期警戒管制機(AWACS)撃墜さる!

米国はじめ各国からの支援が細り、あるいは約束が守られず、ウクライナ軍の兵器・兵站は危うい状態になっている。今月初め上川外相がウクライナのクレバ外相と会談し、50億円あまりの援助(*1)を約束した。申し訳ないくらいの規模だが、日本国内では「能登…

安倍元総理暗殺事件を振り返る

昨年末、自民党安倍派・二階派の裏金パーティ&キックバック疑惑が政界を揺るがせた。国民の負担増を強いておきながら、自分たちは裏金作りに精を出していたと多くのメディアや国民が怒った。ただ、その裏金が何に使われたかがより大きな問題で、選挙の買収…

科学者稼業も命がけ

ウクライナ戦線は膠着状態、最大の支援国米国の国内問題で、武器や資金の支援が枯渇しようとしている。欧州各国も移民問題などで揺れ、ウクライナへの関心は薄れつつある。来年は米国大統領選挙もあるし、6月には欧州議会選挙もある。各国共、内政がより重…

ククリナイフの遣い手、参戦

「うわ、やはりいたか」というのが、このニュースを聞いた第一印象。一昨日、ウクライナ・ロシアのどちらも兵力不足に悩んでいる(*1)ことを紹介したが、やはりロシアも国外の義勇兵/傭兵は使っていたのだ。 ネパールから200人入隊か ロシア軍に、6人…