Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

軍事史への招待

Aircraft Carrier 2.0

ウクライナ戦争(と言ってもいいですよね、プーチン先生)は、後年の軍事史では「ドローンの戦争」と称されるようになるかもしれない。それほど無人機、ドローンの活躍は著しいのだ。偵察型、攻撃型、自爆型など多数のドローンが遠隔操作もしくは自動操縦で…

トラクター工場の闘い

派手にICBMの発射実験をしているロシア。無敵兵器を手に入れたので量産するぞと欧米を恫喝する姿は、「大きな北朝鮮」のように見える。東部戦線に目標を絞った闘いも、まだ成果のほどは見えていない。「要衝マリウポリを制圧した。製鉄所は包囲して突入はし…

スラヴァ級ミサイル巡洋艦

ロシアのウクライナ侵攻は、出口の見えない戦いが続いている。陸上戦力では圧倒的優位を自認していたのだが、開戦直後からその「アテ」は外れることになった。まさに「戦いはやってみなければ分からない」という格言通りである。 ロシアはもともと陸軍国、ロ…

戦車の世紀の終わり

昨年、いくつかの記事で「陸戦の王戦車」という常識が崩れていると紹介した。今回のロシアのウクライナ侵攻で、これが実証されたと思われる。ウクライナ国境に20万人の兵力を集めていた時点では、最新鋭のT-90Mではないにしても多くの戦車がスタンバイしてい…

もう核兵器に頼るしかない?

ロシアの侵攻軍約20万人の陸上兵力に対して、ウクライナ軍の常備軍がほぼ同じ19万人。もちろん全軍が前線に出ているわけではないし、航空戦力や装甲軍の数においては非常に劣勢だ。しかしこれまでの状況を見ると、ロシア軍は電撃戦に成功していない。電撃戦…

ようやく海の王者の代替わり?

現在の海上戦力の王者は空母機動部隊である。1941年末に南雲機動部隊が真珠湾を襲って以降、戦艦の時代は終わった。その後80年ほど空母機動部隊は海戦(といより戦争そのもの)の王者であり続けている。主力兵器、戦力というものは世代交代するのが当たり前…

愛国の度が過ぎると、それ自体危険

台湾海峡の緊張が高まっている。「国慶節」に合わせて、台湾の防空識別圏に大量の軍用機を中国軍が飛ばしたり、台湾の対岸で大規模な上陸訓練を実行するなど、まだ「警告」のレベルとはいえリスクは着実に増えている。一方の米国側も、中国軍の充実度を懸念…

戦車強国ロシアの真骨頂

20世紀型の陸戦では、機関銃から歩兵を守りながら敵の拠点(トーチカなど)を潰すための戦車が登場し「陸戦の王」と呼ばれた。遠隔地から正確な照準で大口径弾を降らせる砲兵は、死傷者の多くが砲撃によるものだとの統計もあって「戦場の神」とも呼ばれた。…

原子力潜水艦の意味

先週、退任間際の菅総理が訪米し、コーンウォールのG7サミットに続く対面での首脳会談に臨んだ。舞台は「QUAD」、米豪日印4カ国の「Free Open Indo Pacific」を護る会合である。先日英米豪の三ヵ国からなる「AUKUS」が結成され、より軍事色の強い「対中包囲…

航空母艦「Queen Elizabeth」

英国大使館から招待された「オンライン・レセプションパーティ」に参加した。半蔵門の英国大使館の映像が、すぐに横須賀港に停泊している空母「クイーン・エリザベス」の滑走路上のものに替わった。ロングボトム大使は、流ちょうな日本語で丁寧な挨拶をして…

代替わりする「王」と「神」

米軍のアフガニスタンからの撤収が始まり、今年の9・11までには撤収を完了させるという。一方で南シナ海、東シナ海、特に台湾を巡っての米中対立は緊張度を増している。先日のG7外相会合でも、7ヵ国が結束して台湾を守る方向性が確認されている。これらのこ…

陸上自衛隊の輸送艦

尖閣諸島周辺には連日のように、中国海警局の武装船がやってきている。「海警法」施行で外国船舶に武力行使していいことになったものだから、より我が物顔に見える。中国の主張では尖閣諸島は自国領土で、日本が不法占拠しているだけだから、そこに着上陸し…

戦車は陸戦の王・・・じゃなくなるかも

第一次世界大戦に登場した兵器の代表格「戦車」、前線への輸送時にカバーをかけて姿を見られないようにし、「水などを入れるタンクだ」と言ったというのがその名前のルーツである。特に第二次世界大戦の前あたりから、陸戦に革命をもたらした。優れた軍人は…

追悼!ヒゲの大佐

再度の緊急事態宣言が出てしまって、宣言対象地域外(ギリギリだけどね)の熱海でも、めっきり人出は減ったようだ。昨年4月のような閑散とした雰囲気になるのか、なったらなったで、ならなかったらそれもまた心配ではある。 そんな騒然とした雰囲気の中、寂…

Maxwell軍曹へのインタビュー

Squad Leaderの自作キャンペーンシナリオを6日間にわたってご紹介したのだが、蛇足として主人公であるMaxwell軍曹への僕(Player)のインタビューをお届けしたい。 僕:軍曹、いやJohnと呼んでいいのかな?もう傷はいいの? 軍曹:ほぼ治りましたけど、まだ…

John Maxwellの戦歴(10/終)

ファレーズ東の街を抜けなかったF中隊には、敵拠点を迂回して街の中心部に浸透する指令が与えられた。新たに歴戦のパラシュート分隊2個とM-4戦車3両、Priestが増援としてやってきた。Hill中尉はパラ分隊の指揮官にMaxwell軍曹を指名し、先鋒を務めるよう…

John Maxwellの戦歴(9)

F中隊は撤退する独軍を追跡して、ファレーズ東の街に至った。ここを抜ければファレーズ包囲網は完成すると司令部は言う。司令部はM-4戦車2両も増派してくれて、Hill中尉は微笑みながら攻撃を命じた。 一方ここまで逃げてきた10-3指揮官だが、実はここに砲…

John Maxwellの戦歴(8)

F中隊はポテニーの町まで進撃し、そこで戦力の充実を図っていた。新任のHill中尉は徐々に中隊を掌握し、部下の信任を集め始めていた。1ヵ月ほどたって、満を持して進撃指令が下った。次の目標はファレーズ。独軍が残余の部隊をかき集めて防衛拠点としてい…

John Maxwellの戦歴(7)

しばらくは、戦場は平穏だった。米軍も戦線が伸び切って補給待ちだったし、独軍も撤退の準備に追われていた。その平穏もやがて破られる時が来る。銃火の音がすると、古参兵などは「ほっとする」と新兵に漏らしたりもした。カーンの街に残ったいくつかの拠点…

John Maxwellの戦歴(6)

米軍の後続部隊が続々、カーンの南に集まってきた。独軍の補給は十分でなく戦いの帰趨は見えてきた。問題は、どのくらい早く米軍が突破を果たすか、である。市街地の東端にふと空白ができた。司令部からの指令は「その街区を占領せよ、そこから監視すれば独…

John Maxwellの戦歴(5)

カーンの端の街区にとりついたF中隊の先鋒は負傷者などを後送し、隣の戦区からの応援要請に応えてM-4戦車とMedrow伍長の分隊を載せたハーフトラックを急派した。一方、本隊や指揮官とはぐれたパラシュート分隊3個が迷い込んできて、臨時にGreenwood中尉の…

John Maxwellの戦歴(4)

負傷兵を後送したり弾薬などの補充を受けたF中隊は、しばしの休息のあと例の村を迂回してカーンの市街地へ向かった。中隊の半分を例の村から独軍が押し出してくることに備えて残したので、手持ちの兵は8個分隊しかいない。ただ、重砲として105mm砲装備のM-…

John Maxwellの戦歴(3)

F中隊は補給のためにしばし進撃を停止、丘の合間にある小さな村の攻略目指して偵察を続けていた。斥候から戻った兵士の報告や航空偵察結果を総合すると、独軍は村に相当の戦力を保持しているらしい。少なくともⅢ号突撃砲が1両、迫撃砲や対戦車砲もあるよう…

John Maxwellの戦歴(2)

ほぼ戦力互角の闘いを制し、F中隊は勢いに乗って隣町まで進撃した。戦車戦を生き残ったPriestに加え、2両のM-4戦車と1両のM-16重機関砲車が追い付いてくれた。M-16はハーフトラックの車体に機関砲を満載したもので、4個分隊に匹敵する火力(24)を持つ。…

John Maxwellの戦歴(1)

以前「Squad Leader My DYO Way」で紹介した、アバロンヒル社の「Squad Leader」の自作シナリオキャンペーンを、この休日は試してみようと思う。設定した舞台は1944年6月のフランス戦線、主人公はJohn Maxwellという青年。彼は短い訓練の後、D-Day直後の北…

空からの脅威への対応

移動力がほぼ同じ(13~16ヘクス/ターン程度)車両で編成されたドイツの機甲師団は、戦車・ハーフトラックと乗車歩兵・自走砲等が連携して進撃する。これは事実上、地上では無敵である。さらに、空からは「Ju-87シュツーカ」らの支援も得られた。ただ連合国…

マダ沈マヌヤ、定遠ハ?

先週ノルウェー沖の海底で、ドイツ海軍の軽巡洋艦「カールスルーエ」が発見されたことを紹介したが、今度は極東である。日清戦争当時の沈船、戦艦「定遠」の装甲板が引き上げられたという記事があった。 https://www.afpbb.com/articles/-/3306245 「定遠」…

ノルウェー侵攻作戦

以前、故ポール・アレン氏のチームが太平洋戦争で沈んだ大物艦を探して、「赤城」「加賀」「比叡」「霧島」「ホーネット」「レキシントン」などを発見したというニュースを見て記事を書いたことがある。今回はアレン氏のチームように意図的にではないにせよ…

機動力のある「戦場の神」

伝説のウォーゲーム・デザイナー、ジェイムズ・ダニガンはその著書「戦争のテクノロジー」の中で、砲兵は戦場の神だと述べている。第二次世界大戦の陸上戦における死傷者の大半が、砲撃によるものだったとのデータを示してこれを主張した。 歩兵のライフルで…

Squad Leader, My DYO Way(7/終)

◆第一ターン Wilson軍曹と3個分隊は村の外縁を廻るように目標に近づいて行った。その後ろをハーフトラックが進む。8-0指揮官のチームは村の2階建て石造建物の上階に機関銃2丁を据えようとしている。M-10とPreistは621高地を迂回して反対側から目標に迫り…