Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

軍事史への招待

大戦後期米軍のAFV(後編)

投入時期が遅くあまり実戦の役に立たなかったと思われるが、米軍の工業力は強力なAFVを開発、実戦配備していた。右から順に、 ◆M4A3E2戦車 兵装:主砲長砲身76mm砲。車体機関銃(火力2)、 同軸機関銃(火力4)、対空機関銃(火力4) 装甲は厚い…

大戦後期米軍のAFV(前編)

遅れて第二次大戦に参戦した米軍ではあるが、参戦前に事実上の兵器量産・開発・改良体制には入っていた。ルーズベルト大統領は、欧州大戦への不参戦を公約に3選した。しかし民間企業はそんな公約にはお構いなく、兵器や軍需品の生産に励んでいる。自国が参…

M4 based AFVs

凡作M4シャーマン戦車は、いろいろな改造を施されている。アメリカ人は工夫好きということらしい。AFVはいろいろなシーンで働くことが求められる。そのベースに、M4シャーマンは適当だった。右から順に、 ◆M4ドーザー戦車 兵装:主砲75mm砲、同軸機…

偉大な凡作、M4中戦車

間に合わせの中戦車M3で第二次大戦に参戦したアメリカ軍だが、欧州戦線ですぐに暴れまわれるはずもなかった。まずは大西洋で危機に瀕している輸送船団を、Uボートから守らなくてはならない。最初の役割は海軍が担うことになったのは、当然である。 陸軍は…

マッカーサーの意地

第二次大戦初期の各国のAFV開発状況を見てきたが、アメリカ軍についても触れておこう。自ら石油を産し自動車王国であるアメリカは、他国よりもAFV開発については優位にあるはずだった。しかし国民は戦争を望んでおらず、ルーズベルト大統領も「不戦」…

三代目「たかなみ」ガ征ク

緊張高まる中東、中でも日本が輸入している原油の9割が通るホルムズ海峡に何かがあれば、日本が干上がってしまいかねない。このエリア、昨年6月にカタール航空で上空を飛んだ。家内と二人でローマ旅行に行ったのだが、ちょうどホルムズ海峡上空を飛んでい…

ジョン・ブルのこだわり

第二次大戦初期、帆布張り・複葉の雷撃機ソードフィッシュ、複座(2人乗り)の艦上戦闘機フェアリー・フルマーなど、異色の航空機を多く使っていたイギリス軍だが、陸上でもこだわりのAFVを使い続けていた。ドイツ軍やソ連軍にはない戦車の区分を、イギ…

T-34/85 vs M-4

第二次世界大戦でソ連を代表する戦車と言えば、T-34/85、アメリカを代表するそれはM-4といえるだろう。前者はドイツの東から後者は西から迫り、ナチス・ドイツを降伏させた。従って、両者は直接相いまみえることはなかった。(鹵獲された車両でそういうこと…

ムッソリーニの憂鬱

ドイツ・ソ連・日本・フランスと、第二次大戦に登場した戦車を紹介してきた。今回は(あまり気は乗らないが)イタリア戦車を取り上げたい。イタリアは、降服寸前となったフランスを見て「バスに乗り遅れるな」と参戦したものの、確たる戦略目標や戦争遂行の…

ド・ゴールの誇り

第二次大戦であっけなく敗れ去った陸軍大国フランス。今回は、その戦車部隊を紹介したい。第一次大戦で勝利はしたもののおびただしい犠牲者を出したため、国内には「二度と戦争をしない」という空気が満ちていた。かといって、軍備を怠るわけではない。抑止…

突撃!日の丸戦車隊

・・・とそのように格好良く行ったのは、マレー半島を電撃的に南下しシンガポールを落としたときくらい。第二次大戦・太平洋戦線では、日の丸戦車隊の活躍は見られなかった。戦場がジャングル地帯ばかりで、戦車の機動力が生かせなかったこともあるし、島嶼に戦…

ソ連戦車の系譜(後編)

前編で紹介した3種の戦車は、日本軍相手ならともかくよく訓練され装備も整ったドイツ軍には通用しなかった。1941年8月に「バルバロッサ作戦」としてドイツ軍がソ連領に攻め込むと、ソ連軍は各地で敗退することになった。しかしごく少数の新型戦車が、ドイツ…

ソ連戦車の系譜(前編)

第二次世界大戦のハイライト「独ソ戦」を戦ったソ連軍戦車を見てみたい。ヒトラーよりもスターリンの方が、戦車好きだったのかもしれない。スターリンとは「鉄の男」を意味する言葉で、本名はヨシフ・ジュガシビリといいグルジア(今のジョージア)で生まれ…

Resiliencyを考慮した設計

1942年6月、ハワイ西北の環礁ミッドウェイを攻略する作戦に出た帝国海軍は、ここで最初のかつ大きな挫折を味わう。有名な「ミッドウェイ海戦」である。ここで主力である正規空母4隻を失った後は、攻勢を取ることは難しくなった。この海戦については、 ・ミ…

歩兵の対戦車戦闘

戦車という恐ろしい兵器に対してソフトターゲット(最近は違う意味でつかわれる言葉だが)である歩兵は、どういう対応手段が可能だろうか。一番簡単なのは、逃げること。それも道路や開闊地(障害物のないところの意)を逃げるのは論外。最低視界を遮るもの…

対戦車兵器

機関銃を黙らせてくれる戦友(カメラード)だった、戦車をはじめとするAFVであったが、歩兵は今度はAFVに追い立てられる羽目に陥った。第二次大戦初頭、歩兵が携行できる対戦車兵器といえばATR(Anti Tank Rifle)くらいしかなかった。日本軍には、…

戦車の市街戦投入

戦車の単独市街戦投入は、一般的に愚策である。まず、市街地では機動が限定される。道路は比較的整備されているものの、見通しが効かず速力を上げることができない。もともと戦車の視界は制限されているし、車長などがハッチを開けて身を乗り出せば、銃撃を…

装輪装甲車の再登場

陸上自衛隊の新型AFV(Armored Fighting Viecle)「16式機動戦闘車」のシルエットを見ていて、何か懐かしいものを感じた。この手の装輪戦闘車もしくは装輪戦車というのは、昨今のトレンドなのだと言う。主力戦車である10式と比較してみると、 ◇全備重…

戦車の役割

戦場を機関銃が支配して、生身の歩兵には突破できない「弾幕」をはるようになったことを以前紹介した。それに対抗して、AFVというものが開発された。機関銃弾に傷つくことなく、低速・短射程の榴弾(37mm~)で機関銃座を制圧するのがその主任務だった。 …

機関銃の支配

敵兵が群がる戦場に、立て続けに弾丸をバラまく。そういうシーンを思い浮かべ、技術者たちは連発銃の開発を続けてきた。19世紀中ごろ、ガトリング砲として知られる連発銃や類似のものが完成した。日本でも戊辰戦争で越後長岡藩(家老:河合継之助)がこれを…

汎用機関銃(General Perpose Machinegun)

日露戦争で本格的に使用されるようになり、第一次世界大戦では多くの将兵の血を吸った「機関銃」。戦場に弾丸をバラまくという性質上、3つの課題が残っていた。順番にそれらを見ていこう。 まず最初の課題は、弾丸の補給問題。前線に十分な補給ができるかと…

農民兵対突撃工兵

第二次世界大戦のハイライトは、主としてロシア・ウクライナ・ベラルーシなどの大地で戦われた独ソ戦だろう。多くのAFVが戦場に投入されたが、最終的に土地を占領できるのは歩兵である。その一例を画像に示した。 ソ連軍の指揮官(士気8・指揮修正0)と…

第五福龍丸展示館

熱帯植物館から西へ100mあまり、白川郷の合掌造りのような急な傾斜の三角形の断面をした建物がある。ちょうど1カ月前リニューアルオープンした「第五福龍丸展示館」である。濃い茶色の屋根の下には、ペンキのはげかかった古い漁船が納められている。これが…

信州上田城の再建

信州上田のお城は、稀代の謀将真田昌幸が此れに拠って徳川軍を2度にわたって悩ませた名城である。決して規模の大きな城ではないが、南に千曲川の尼ガ淵、北に太郎山があって天然の要害である。武田勝頼も織田信長も逝って4年後の1586年、徳川家康は上杉家…

ライトニング空母「WASP」

現在も捜索中のF35Aはそうではないが、ステルス戦闘機F35BはVTOL/STOL型で、短距離の滑走で離陸できたり垂直離着陸が可能である。日本にはもうじき4隻の全通甲板型の護衛艦が揃うが、これらの船にF35Bを搭載する訓練も一部で始まっている。こうなれば全通…

酸素魚雷と重雷装艦

第一次世界大戦で有色人種として最初に一流国の入り口に入りかけた大日本帝国は、その大戦の結果手に入れたパラオ・トラック諸島などを足掛かりに太平洋経営に乗り出した。この南進政策は、カリフォルニアからハワイ、グアムフィリピンへの西進政策を続ける…