Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

国内政治

いつまで「学歴詐称」を言い立てる?

米国から意気揚々帰国した岸田総理だが、最初の関門である衆議院補選が今週末に迫っている。自民党は、東京15区と長崎3区には公認候補を立てず、保守王国島根1区の防衛に全力を尽くす構えだ。島根1区で敗れれば「岸田おろし」の風が吹く可能性が高い。 と…

揺れに揺れる静岡選挙区

自民党旧安倍派5人衆の一人、塩谷立議員(衆院静岡比例区)は離党勧告の処分を拒否しているが、離党は避けられない見通しだ。静岡8区の小選挙区では立憲民主党の源馬議員に敗れているだけに、比例復活の難しい無所属での次の選挙は厳しいものになるだろう…

これは「処分」ではなく「人事」

先週、裏金問題に関する自民党内の「処分」が発表された。事前にメディアが予想したのとほぼ同じ結果だったし、弁明が許される時間が非常に短いこともあり、既定路線と思われる。中には「厳しすぎる」との意見もあるが、おおむね「甘い」との評価が下される…

正常化・健全化への長い道のり

先月、日銀がマイナス金利政策を改め、17年振りの利上げ(というか金利のある経済環境)に踏み切った。金利は資本主義の鼓動であり、これまでの10余年間日本経済は仮死状態にあったともいえる。ようやく金融正常化のだ一歩が記されたわけだが、当面する課題…

なし崩し的な「歯止め」

次期戦闘機の第三国輸出についての、うんざりするような自公協議が一応の決着を見た。 1)第三国輸出は、次期戦闘機に限る 2)紛争当事国には輸出しない 3)実施にあたっては、あらたな閣議決定を行う との「歯止め」を岸田総理が表明し、これを公明党が…

外からだと分からないこと

トランプ前大統領が事実上の<共和党党首>のようにふるまい、全国委員長を挿げ替えるなど「政治」を始めつつある。一杯訴追されて、賠償金も多額(選挙資金で埋めているらしい)、有罪~収監されるかもしれないのに人気を集めるのは、バイデン政権が弱いか…

この人道援助だけはしてはいけない

昨年秋から、北朝鮮との関係で何かが起きるという噂はあった。外交が得意とされる岸田首相は、秋の政局を、 ・内閣改造 ・旧統一教会解散命令 に加え、電撃訪朝や拉致被害者の何人かの帰国というイベントで乗り切ろうとしていたフシ(*1)はある。現実には今…

セキュリティ・クリアランス制度活用を

自民党柿沢議員が辞職して、4月に補欠選挙が行われる予定の東京15区について、種々のさざなみが立っている。自民・公明の連携が難しそうで、与党候補者の公募が出来ていない。一方の野党も、国民民主党の候補がラウンジ勤めをしたとかしないとかでもめ、党…

国会議員と周辺の適格性審査

不思議なことに<週刊新潮>だけが2年ほど前から報じているのが、中国秘密警察の秋葉原拠点のこと。中国が国外に秘密警察拠点を多く持っているのは「公然の秘密」だが、もちろん日本にもある。そのひとつ秋葉原拠点では、ビジネスホテルを隠れ蓑にマッサー…

「日本のための選択肢」になるの?

米国はもちろん、欧州各国で移民問題が「爆発」している。これに対して各国の極右政党が支持を集め、イタリアでは政権を獲ってしまったし、ドイツでは公然とナチス礼賛をしている。 欧米各国よりずっと少ない比率とはいえ、日本でも外国人労働者は増えていて…

「平和の党」が抵抗している

「防衛装備品の移転」という言葉は、官僚得意のレトリック。僕はどうしても好きになれない。ストレートに「武器輸出」と言って欲しいものだ。現状を整理すると、安倍内閣の時に少しだけ規制が緩和され、 ・救難、輸送、警戒、監視、掃海の5類型に関するもの…

確定申告に行って来ました

誰が言い出したのか知らないが「市民は納税、自民は脱税」とは・・・思わずヒザを叩く名句である。自民党の裏金問題は、3,000万円あたりでセンが引かれ、ほんの数人の関係者(主に秘書・事務方)の起訴で、検察の追及は終わってしまった。これでは野党だけでな…

4月までもたないかも

まだ霞ヶ関に通い始めたばかりのころ、課長級に会いに行くと、机の脇にTVがあって国会中継がかかっていた。その課長は特にTVを見ているわけではないのだが、音声は聞いていて時々反応していた。自分に関係ある議論だけは聞き逃すまいと思っていたようだ。 別…

知らなかった刑事訴訟法の改正

1974年といえば、僕が大学に入った年。確かにそんな事件もあったかなと思い出したのは、三菱重工など企業連続爆破事件。「東アジア反日武装戦線」というテロ集団が起こした事件だった。その一味で50年近くに渡って逃走を続けていた、重要指名手配犯桐島聡容…

根本問題は政党下部組織(後編)

特に地方における自民党の「選挙における優位性」というのは、前編で述べたような政党下部組織の活動に負うところが大きい。僕の生まれ育った田舎でも、憲法問題・外交交渉・経済政策などの基本路線よりは、何回顔の見える会合に来てくれたか、話をして(聞…

根本問題は政党下部組織(前編)

「(政治の世界では)数は力、力はカネだ」というのは、故田中角栄元総理の金言である。この言葉の次に「カネは数だ」とも付け加えることができ、この3要素は集まり始めればスパイラル的に増えていく性質があることを示している。 このところ自民党の裏金問…

確かに不平等(ガチャ?)はある

昨日、人口減少社会を維持するためには「コンパクト・レーゾンデートル」を考えるべきと申し上げたのだが、これには大きな反発が予想される。能登半島地震では、未だに2万人以上の人が避難生活を送り、豪雪・厳寒下で震災関連死の脅威にさらされている。政…

さらに勇気ある、冷静な論説

今回の能登半島地震は、被災者救護・インフラ復旧などの取組みが進んでいるが、未だ被害の全容が分かっていない。その理由は、半島にはまだ連絡が付かず、救助隊も到達していない地域があるからだ。 ・固定電話も携帯電話(基地局)も使えない ・道路が寸断…

なかなか勇気ある言説・・・

元旦の「朝までナマTV」など各種の政治討論番組を見ていて、やはり今年は政局の年になると感じた。自民党裏金問題では、すでに現役国会議員の逮捕も起きていて、NHK「日曜討論」での党首インタビューでは、野党各党党首が「野党連携」について質問されていた…

安倍派抜きでの憲法改正論議

裏金疑惑や選挙に関する買収で、議員の逮捕や議員事務所の家宅捜索が相次ぐ自民党。支持率もどん底まで来た岸田首相だが、意外と元気だという。党内第四派閥という弱い政治基盤だったが、第一派閥安倍派らが混乱状態に陥っていて、ある意味「くびきを外せた…

もう一つの野党共闘

これだけ裏金疑惑などで自民党への信頼が揺らぎ、岸田内閣の支持率が下がっても、なかなか政局に至らないのは、野党が分断されているからだ。昨年12月に「市民連合」が共通政策を掲げて、衆議院議員選挙に向けた野党共闘を求めた。立憲民主・れいわ・共産・…

安倍元総理暗殺事件を振り返る

昨年末、自民党安倍派・二階派の裏金パーティ&キックバック疑惑が政界を揺るがせた。国民の負担増を強いておきながら、自分たちは裏金作りに精を出していたと多くのメディアや国民が怒った。ただ、その裏金が何に使われたかがより大きな問題で、選挙の買収…

武蔵野市の選挙がくれたヒント

今週武蔵野市で、市長選挙と市議会議員補欠選挙が行われた。この選挙のきっかけは、総理大臣も務めた立憲民主党菅直人議員の引退宣言である。 ・菅議員が次期衆院選に立候補しないと表明 ・武蔵野市の松下市長が、菅後継として立候補するとし市長を辞職 ・松…

有権者の意識改革も必要

自民党の裏金疑惑、もっぱら国会議員の挙動にメディアが集中して報じている。例えば、 ・キックバックされたカネを議員の政治団体が、帳簿(*1)に記載していない ・派閥で集めたカネについて、派閥の会計責任者が帳簿に記載していない 点に焦点が当たってい…

政治の何にカネがかかるのか?

自民党、特に安倍派での裏金作り、キックバックなどに世論が怒っていて、検察庁特捜部もかつての<ロッキード事件>並みの体制を敷いて捜査にあたっているといいう。どのくらいの裏金を作ったのか、誰に渡ったのか、誰が捜査の対象になっているのか、その人…

あと2つ「政治とカネ」の問題

自民党内の安倍派を中心としたパーティ券売り上げキックバックによる裏金づくり騒ぎが起き、やれ内閣改造だ、国会終了後は大物逮捕だと怒涛のような報道が流れてくる。これに覆い隠されてしまったのだが、実はあと2つ「政治とカネ」に関する問題がある。 一…

自民党内の地殻変動

パーティ券代キックバック等による裏金疑惑で、自民党最大派閥安倍派に激震が走っている。5人衆と言われた幹部全員が、内閣や党の役職から更迭されることになりそうだ。以前述べたように、パーティ券による政治資金集めそのものが悪いわけではない。資本主…

どちらが日本の為になる?

先週、対照的な経済学の入門書を2冊(*1)読んだ。日本経済が停滞していることについての認識は一致しているのだが、大きく3つの点で主張が異なっている。 1)加谷氏は日本経済はスタグフレーションになると言い、森永氏はスタグフレーションは死語になる…

秘書の人件費に充てた・・・

政治改革でカネがかからない小選挙区制度(衆議院の場合)になったし、公費で秘書を3人まで雇うことができるようになった。政党助成金も(税金から)出せるようになった。あるベテラン議員が、「小選挙区制導入以降、確かにカネはかからなくなった。それま…

派閥のパーティは一度だけ(後編)

僕の所属する社団法人では、これらの朝食会も「宏池会と語る会」も、1枚2万円が相場のパーティ券を、10枚も買ったことはない。政治資金規正法で、20万円を越える購入者名は公開義務があるそうだが、そこには名前は出てこないのだ。 しかし、世の中には「タ…