Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

啓発セミナーを越える何か

 今回泊ったのは「カンデオホテル広島八丁堀」、まだ真新しい14階建てのホテル。最上階にはスパがあり、部屋着・スリッパで館内を歩くことができる。目的地の合同庁舎まで4ブロック、市電(ひろでん)の八丁堀駅から50mという利便性で選んだ。

 

    

 

 ロビーからは市街地がよく見下ろせ、朝食会場からの見晴らしもいい。朝食会場は混んではいなかったが、やはり一角を占領した中国人団体の大声の会話が聞こえる。僕はたっぷり食べようと、

 

    

 

 こんなに貰って来た。左上から、豆腐・エンドウの煮物・焼魚・ハム・焼鳥・卵、肉じゃが、ツナサラダ、味噌汁。ご飯には明太子と釜揚げシラスをたっぷり。満足して、合同庁舎の会議室へ。

 

 常連の経産局・総通局のほか、経済団体の人が来てくれた。オンラインでは岡山大学が参加。首都圏から講師を招いたり、地元の有識者に登壇してもらい、DXやサイバーセキュリティの啓発セミナーはしているという。対象者としては、

 

・経営層

・技術者、実務者

 

 の2層。しかし、経営層への啓発は次のステップに繋がらない。インシデント事例などで「怖いな」と思って帰社しても、それを展開する部署がない、担当者がいない。一方実務者には、啓発というより最新技術の説明やその実習に人気がある。しかしこれも帰社して実践できるかと言うと、社内のカベがあって難しい。だから、

 

・経営層には、人数を絞ってコンサル・SIer等をマッチングさせるクローズド会合

・実務者には、彼らをサポートできる(10倍くらいの)従業員への意識啓発

 

 が必要だとのこと。なぜクローズにするかというと、自社の秘密(不都合含む)をゆだねるには技術や能力だけではなく「顔の見える信頼性」が必要だからだ。小規模事業の経営者としては、情シス要員をシェアすることは可能でも、セキュリティ要員はシェアできないのだ。

 

 結局、地場で信用のある誰かが「ラストワンマイル」として進めていく以外、中央で何を考えても上手くいかないと言うことですね。