Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

政界・官界・産業界

独眼竜公のおひざ元で

とことどころ高速道路の工事はあったものの車は順調に流れて、東北経済産業局には予定より10分ばかり早く着いた。昼食時間がとれないかもと、念のため用意してもらったお弁当をいただく。1,080円なり。 ホテルの朝食はこのエリアの名産品が目立ったが、お弁…

蔵王連峰を越えて

サイバーセキュリティ対策の地方巡礼、第二回目は仙台市。仙台の合同庁舎での2時間の会議だけではもったいないということで、前後に予定を入れてもらった。午前中山形市のセキュリティベンダー、会議後に仙台市内のベンダーを訪問できる。僕が困ったのは朝…

特定秘密保護法の民間人適用

何度か、民間人を含めた「セキュリティクリアランス制度」が日本にないため、重要インフラ等の防護を担っている民間人に、必要なインテリジェンス情報が届かないという問題点を指摘した。米国等にはあるこの制度、産業界としても必要性は感じるものの、 ・実…

地方巡礼、マイナス8度の札幌へ

企業などのサイバーセキュリテイ対策について、地方の意見を聞く企画が実現した。協力してくれたのは経産省。9つある地方経済産業局に場所を借りて、現地の人たちとの意見交換ができる。1~2月で全部廻ろうという意欲的な日程で、時間に余裕のある僕は日…

ラピダス、TSMCだけでは・・・

自民党半導体議連の提言もあり、経済安全保障推進法の対象でもある半導体産業の振興が具体的に取り組まれるようになってきた。かつては「産業のコメ」ともてはやされながら、その事業のボラティリティの高さや設備投資の巨大化などが嫌われ日本では衰退して…

経団連のWeb3.0推進戦略

先月、経団連が「Web3.0推進戦略~Society5.0 for SDGs実現に向けて」を公表した。昨今デジタル業界で話題のWeb3.0を、伝統的な業界団体である経団連が早々に取り上げ、推進に向けた方向性を打ち出したことは評価したい。 web3推進戦略 【概要】 (keidanren.…

米国大使館から首席公使公邸へ

今週日経が1面トップに「サイバー戦争・日本の危機」との特集を組み始めた。これまで専門家の間では常識だったことが、一般紙の1面に載るまでになったかと感慨深い。先日紹介したマンスフィールド財団に続き、今度はバイデン政権でサイバーセキュリティの…

CYDEF2022の打ち上げ

CYDEFとは、日本でNATOの協力も得て開催されるサイバーセキュリティのイベント。今年で第五回、僕は第二回から参加していた。その時は「COVID-19」禍ではないので、横須賀YRPでリアル開催だった。YRPは横須賀リサーチパークのこと。 旧電電公社の<横須賀通…

平井先生朝食セミナー2022(後編)

続いて本題のWeb3.0、伊藤氏はこれを「会計改革」だという。中世イタリアで確立した「複式簿記」を越えるものが登場したとの説明。これまで全てをカネに換算してきたのが資本主義だが、換算できないもの(SDGs的努力、環境配慮、リスク対策も)も「Non Fung…

平井先生朝食セミナー2022(前編)

秋葉原で目覚めて総武線に乗り、四ツ谷で下車して向かった先はニューオータニ。毎年恒例、平井議員の朝食セミナーである。昨年より大きな部屋で、参加者は1,000名ほどだろうか?昨年より5割は増したような気がする。外資系の友人と入り口で会って、一緒に会…

議論を「走行距離課税」に矮小化せず

政府がお金を使う方の「政策」は官邸主導だが、お金を集める方の「税」については党(自民党)主導である。そういう意味で、普段目立たない自民党税調の宮沢委員長は、総理と同等の力を持っているとも言えよう。今回の補正を含めた放漫財政で、今年度の支出…

インフラメンテの現場、桜川市(5/終)

参加してくれた3自治体の概況は、 ・筑西市 人口約10万人、市の土木職員70名 ・桜川市 人口約3.9万人、市の土木職員15名 ・益子町 人口約2.2万人、町の土木職員5名 となっている。いずれも技術職の採用・育成には苦心していて、筑西市以外に技術者はいない…

インフラメンテの現場、桜川市(4)

午後も現場の見学。橋梁メンテナンスの作業を、タブレット上のアプリを使って合理化したというデモを見せてもらった。橋梁の下部に潜り込んで、ひび割れや剥離、鉄骨の露出を見つけ記録する作業は、結構大変。しかもそのデータを持ち帰って、資料にまとめる…

インフラメンテの現場、桜川市(3)

掘削中のトンネルの先端まで行くという、滅多にない経験をさせてもらった。掘削面をコンクリートを吹き付けた「覆工」をしていても、地下水が噴き出してくる。ところどころ水溜まりもあって、圧力を感じていた。面白かったのだが、さすがにバスがトンネンを…

インフラメンテの現場、桜川市(2)

つくばエクスプレス研究学園駅から北上すること40分あまり、筑波山を右手に見る比較的広い盆地に出た。刈り取りの時期を迎えた水田が広がり、集落が点在している。途中JR水戸線の踏切を渡り、奇跡的に列車を見ることができた。目の前には大きな山塊(上曽峠…

政府機関のクラウド利用(後編)

政府機関がクラウドサービスを利用するにあたっては、中央政府が定めた「ガバメント・クラウド」を使うのが原則だが、全サービスをこれに乗っけるのは実質的に難しい。もっと気軽に民間サービスを利用したいという場合には、利用候補を示してもらえないと現…

政府機関のクラウド利用(前編)

自前で全てのITシステムを整備するのは、非効率であることはもちろんだが、徐々に難しくなっていることは確かだ。世の中には様々なクラウドサービスが普及していて、普通にPCを使ってブログなど書いている僕だって、バックグラウンドで<One Drive>というク…

卑下せず、誇張せず

先日、日本のサイバーセキュリティ能力が低いとそこかしこで言われていることについてコメントした。国家としてのインテリジェンス能力や防衛力の課題について語られたものが、産業界の話にすり替わっていたものと思われる。 日本のサイバーセキュリティ能力…

日本のサイバーセキュリティ能力

最近、複数のルートから「日本のサイバーセキュリティ能力はひどく低いんだってね。企業は何しているの」という話を聞くようになった。そのうちのいくつかはルーツをたどることができて、春にある米国の識者が「日本のIntelligence能力が低く、サイバーセキ…

サイバー犯罪捜査のためのガイド

この日は、しばらく前にもやってきた二重橋近くの東京商工会議所ビルでのイベントに足を運んだ。前回は日本商工会さんとの打ち合わせだったのだが、今回はそこの会議室が会場というだけ。主催は(一社)サイバー犯罪捜査・調査ナレッジフォーラム(CIKF)と…

ラグジュアリー観光議連

先月、せっかくの円安(皮肉です、黒田様)なので「インバウンド需要をもう一度狙いましょう。マーケティング的には、来日観光客数をKPIとせず、落としていったお金の量を最大化する施策が必要ですね」と述べた。 次のインバウンド狙い - Cyber NINJA、只今…

何をもって<国産クラウド>とする?

経済安全保障推進法は成立した。4つの基本項目(重要物資の供給・基幹インフラの安定・先端/重要技術の開発・特許の非公開)は挙げられている。今は、その具体的な影響範囲や運用法の細部の議論に論点が移っている。今月4日付けの<日経ビジネス>は正面…

デジタル自治体とデジタル公共サービス

デジタル庁が発足して10ヵ月が過ぎた。接待問題などの不祥事もあり、初代デジタル監の辞任もあり、難航しているのかもしれないが、岸田政権の安定の陰でいい意味でも悪い意味でも注目されていない。もちろん行政のDXを担当するデジタル庁としては、1年くら…

経営責任と補償

福島第一原子力発電所の事故について、東京電力の旧経営陣に対する株主代表訴訟の一審は、5人の被告中4人に有罪判決を下した。総額22兆円の補償を求めた訴訟だったが、判決は13兆円だった。これは被告が株主に払えとか、被災者に払えと言う命令ではなく、…

次のインバウンド狙い

日銀さんが頑固に「ゼロ金利政策」を続けてくれるものだから、円安が止まらない。各国の中央銀行がインフレ対策で政策金利を上げ、日本円との金利差が拡大して円売りが加速する。日本も金利上げたらと聞くと、識者から「国債金利負担が増えるから無理」と言…

本当なら嬉しい話だが・・・

先週産経新聞の「独自記事」として、日本政府にセキュリティ・クリアランス制度の導入の動きがあるとの報道があった。確かに他のソースには同様の記事はないので、スクープであることは間違いがない。 <独自>機密情報取り扱い資格を制度化へ 経済安保、改…

「デジ臨」の規制改革案

昨日まで「インフラメンテナンス業務の産業化」の議論をご紹介した。老朽化が進む日本の社会インフラをどう支えるか、やはり決め手はデジタル化(活用)だと思う。岸田政権の重要機関のひとつ「デジタル臨時行政調査会:デジ臨」が、先ごろアナログ規制撤廃…

インフラメンテナンス産業論(3/終)

菅内閣で成長戦略会議のメンバーを務めた小西美術工藝社のデービッド・アトキンソン社長は、中小企業を合併等で大きくしないと生産性が上がらないといい、大きくならなければ消えてもらうと発言して炎上している。しかし僕は、その主張は正しいと思っている…

インフラメンテナンス産業論(2)

国交省では、これまで述べてきた日本のインフラの老朽化対策を考え続けていて、指針となる文書をまとめようとしている。今回集まった委員たちは、それを監修する立場にある。霞ヶ関のこの種の会合は、ともすれば「予算獲得のための官僚の作文を追認する御用…

インフラメンテナンス産業論(1)

2週間ほど前、三重県鈴鹿市役所などを訪問してインフラメンテナンスの現場を見せてもらった体験を紹介した。霞ヶ関のビル内での議論はずいぶん聞いていたのだが、やっぱり現場を見ると実態が分かってくる。それなりの規模があり財政的にも比較的余裕のある…