Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

政界・官界・産業界

国交省、第四期技術基本計画(後編)

事務方からの説明資料は、細かな文字や写真が並ぶ50ページほどのスライド。まず紹介されたのは技術研究開発課題(150以上)のうちの代表的なもの。もともとこれらの課題は、 1)安全・安心の確保 1-1 防災・減災 1-2 安全・安心かつ効率的で円滑な交通 1-3 …

国交省、第四期技術基本計画(前編)

霞ヶ関は人事のハイライトである、事務次官交代の時期を迎えている。国交省では2度に1度は、技術系キャリアが事務次官を務めるのが慣例。今回はその順番で、山田技監が事務次官に昇格することが内定した。その山田技監が最初に挨拶をする国交省の会合を、…

世界一高価な硬貨

先週、新500円硬貨の製造が始まった。現行のものは2000年に発行されて以来使用されていて、20年ぶりの改定となる。ニッケル黄銅製だが、今回から白銅も加わって2色模様になり、周辺のミゾにも偽造防止の工夫が見られるという。 新500円硬貨、製造開始 2…

60歳は若すぎる

先日お世話になった自民党塩崎衆議院議員の次期選挙不出馬表明を、寂しい思いで聞いた。70歳は政治家としては脂の乗った年代なのに、80歳超えてもお元気な長老が一杯おられるのにと、残念に思った。ところが今度は、60歳で亡くなるという悲報が入ってきた。…

株式会社は誰のもの

先月石油メジャーのひとつ「エクソン」が、ヘッジファンドの薦める3人の取締役を加えることになった。この3人が環境活動家であったことから、石油メジャーが変ったのかと思いきや、株主たちの意向が大きかったことが分かった。普通なら、 ・企業は儲けるこ…

暴露型ランサムへの対応(5/終)

種々の問題はあるにせよ、少しでもリスクを低くするにはどうしたらいいか、最後の論点はそれになった。つまり事前準備ということ。パネリストは各々の立場から多くのヒントをくれたが、僕がそれを自分なりに整理すると以下のようになる。 ◆社内の体制整備 海…

暴露型ランサムへの対応(4)

事実確認も不十分で、事業復旧にもメドが立たない状況でも(いや、だからこそ)対外情報発信が重要になる。これについては、想定している危機が各パネリストの間でも相違があるのか、少々異なる意見が出た。 ・基本は保守的に、最重要顧客など特別な相手には…

暴露型ランサムへの対応(3)

この「海外子会社の事案」という設定が問題を難しくするのだが、実際によく起きる/起きやすいケースであることは確かだ。M&Aで入手した子会社なら、経営感覚もIT基盤も全く別物からのスタート。統合を目指していたとしても、必ずスキは残る。現地に設立した…

暴露型ランサムへの対応(2)

このセミナーのタイトルは「グローバル経営とサイバー危機対応」というもので、いずれもグローバルに活動する、監査法人・コンサルファーム・法律事務所の共催で、経団連が後援していた。登壇したのは3共催団体と、日本の大手企業の人。いずれも日本人だが…

暴露型ランサムへの対応(1)

先日のコロニアル・パイプラインの事件や、ブラジル食肉加工大手へのランサムウェア攻撃は、ホワイトハウスも座視できず「サイバー攻撃はテロと同様に扱う」と宣言するに至った。ランサム(身代金)ウェア攻撃は従来からあり、データを暗号化するなどして使…

企業の責任、世論の責任(後編)

フィリップ・マーロウの有名な台詞に「男はタフでなければ生きていけない。優しくなければ生きている意味がない」というものがある。これを現代の企業にあてはめると「企業は儲けなければ生きていけない。社会を支える存在でなければ生きている意味がない」…

企業の責任、世論の責任(前編)

このところ、急速に半導体産業に注目が集まっている。世界的な需要急増、自然災害による供給懸念、米中対立の焦点である台湾の大手TSMCの動向など、新聞のTOP記事に「半導体」の文字が並ぶようになった。 「ルネサスエレクトロニクス」の社名など、TOP記事に…

少子化対策にもうひとつ

「COVID-19」騒ぎは、もともとその社会が抱えていた課題をあぶりだしたという。格差問題にしても貧困問題にしても外国人労働者問題にしても、隠されていたものがより早く顕在化したと言えよう。その中には「少子化問題」もある。「COVID-19」によって日本の…

確かに公共交通は苦境だが

長引く「COVID-19」禍、飲食店から百貨店、イベント施設など広範な業種に苦境は広がっている。とにかく市民が「外に出たくなるようなものは全部NG」と言われた大型連休が過ぎると、今度は通勤を減らせという圧力に変ってきた。西村大臣いわく「テレワーク推…

異動の春、転職の春

比較的「JOB型雇用」の多いデジタル業界、中でも専門性の高いサイバーセキュリティの世界に知り合いが多いものだから、異動や転職の話は良く聞く。僕が経営に関わっている小さな一般社団法人でも、会員企業のキーマンから、 「異動で別の部署(系列企業)に…

アナログでも出来る「Post Truth」

いわゆるフェイクニュースというものが代表的なのだが、SNSなどインターネットメディアが事実と異なった情報を拡散させることが社会課題となっている。トランプ先生などはSNSが作った大統領と言えるかもしれない。ネット上に偽ニュースをUPしたり、これに著…

久し振りの自民党本部(後編)

会議室には菅総理の顔写真と「国民のために働く」というスローガン、それに「総力結集、120万人党員達成へ」と書いた赤いポスターが貼られている。衆議院議員選挙本番に向けての意気込みと見られる。それにしても政権与党としての自民党員って、120万人もい…

久し振りの自民党本部(前編)

前夜早く寝たので、目が覚めたのは午前5時。それでも窓の外は少し明るくなっている。さすがにまだ起き上がるのには早いのだが、二度寝の結果寝過ごしてはいけない。わざわざ平河町に泊ったのは、朝8時からの自民党本部の会合に出るため。 僕が政策などとい…

官僚がテレワークしづらいわけ

「マンボウ」が埼玉・愛知・神奈川・千葉の一部エリアにも広がっているのだが、気のせいかオンラインじゃない会合が増えてきた。理由を考えてみると、霞ヶ関がらみの会合の半分がリアルで行われていると気づいた。1年ほど前、最初の「緊急事態宣言」のおり…

サイバーセキュリティ協議会

先日政府関係者と産業界の意見交換の場に参加し、「サイバーセキュリティ協議会」について聞くことができた。この組織の目的は「官民の多様な主体が相互に連携した、より早期な段階での、サイバーセキュリティの確保に資する、情報の迅速な共有等」である。…

もしサボタージュだったら?

「COVID-19」禍での「特定定額給付金」や「雇用調整助成金」の手続きが滞った原因のひとつは、政府・自治体が市民をちゃんと把握できていなかったことにある。せっかくマイナンバー制度を作ってあるのに、マイナンバーを活用できずデジタル化のメリットを活…

日米研究インスティテュート

先週「日米研究インスティテュート(USJI)最終シンポジウム」を視聴することができた。USJIはワシントンDCを中心に活動したシンクタンクで、日米連携を学界として研究・推進するために設立されたものである。日本の学界にある「日米研究機構」の米国出先拠…

電波行政の在り方

「東北新社」の官僚高額接待事件からNTTの接待にまで話が及び、対象が官僚に留まらず当時の大臣・副大臣にまで広がってしまった。1万円を越える会食の件数や、処分を受けた官僚の退職金の話などがメディアを飛び交っているが、今ここで考えるべきは「電波行…

ブラックアウトへの備え

今日は東日本大震災からちょうど10年の節目の日、各地で追悼式など行われているが、これに先立ちメディアでは10周年記念番組が放映されている。昨月末の「朝まで生TV」もその特集だった。当時の菅(カン)元総理までパネリストとして登場したのには驚いた。 …

ソラリウム委員会のレポート

米国議会にはいくつもの機関があるが、その中でも昨今の事情で注目されているのが「サイバー空間ソラリウム委員会」。過去にも多くのサイバー攻撃対策を提言していて、例えば、 ・大統領執務室でのサイバーテロに対応するディレクターの設置 ・国土安全保障…

ATMが通帳を食べた!

日本興業銀行・第一勧業銀行・富士銀行が合併して出来上がった「みずほ銀行」。3メガバンクの一角を占める雄だが、システム統合に手間取りそちらの面で有名になった。3つの銀行のメインSIerが全部違っていたという不利もあったのだが、なかなか完成しない…

日本の賃金、国際比較で下位

連合と経団連のいわゆる「春闘」の最初のセレモニーで、連合の神津会長が「日本の賃金は低い」とベアを求めたのに対し、経団連の中西会長は「ベアは各社の事情があり一律に決められない。しかし賃金がOECDでも下位になったのは確か」と応じた。これに対し経…

デマンド・プル型のインフレ?

相変わらず「お金配れ」の意見は続いていて、NPO法人ほっとプラスの藤田理事は毎日のように「配れ・配れ」と言い続けている。そんな声に、恐らく近づく選挙を意識しての事だろうが与党の中からも、そちらに傾く意見が出始めた。前の自民党総裁選を戦った宏池…

民主主義・資本主義の終わり?

日経新聞が、今週から「パクスなき世界~夜明け前」とする連載を始めた。最初の見出しは、 ・世界裂く「K字」の傷 ・民主・資本主義、修復へ挑む である。古代ローマの平和と秩序の女神「パクス」、それがいなくなった今、世界には秩序をつかさどる国はない…

次期サイバーセキュリティ戦略に向けて

先月個人情報保護法の見直しに向けた議論を御紹介したのだが、動きの速いデジタル分野では多くの規定が3年毎見直しの対象になっている。100年以上見直されていない民法の規定「嫡出推定」などとは、法律のサイクル自体が違うのだ。 3年見直し対象のひとつ…