Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

マンスフィールド財団との会合

 暮れも押し詰まって、経団連から会合の連絡が来た。マンスフィールド財団が来日して、サイバーセキュリティの人材育成に関する日米連携を議論したいと言ってきたらしい。そういえば2ヵ月ほど前、僕の知り合いのところにも「サイバーセキュリティの日本での有識者にコンタクトしたい」と同財団から問い合わせがあった。その時彼らが考えていたリサーチが何らかの実を結ぼうとしているのだなと考え「喜んで参加します」と回答した。

 

    

 

 寒い風が吹きすさぶ中、朝早くに大手町の経団連会館にやってきた。晴天なのだが、熱海よりはしっかり2度は低い気温。会議室に入ると、通訳の人が座っていた。席数は約40、全部は埋まらなかったが、両国各々15人ほどが着席した。財団の人の他に有識者としてリサーチに協力している人、在日大使館の人がいる。

 

 双方の最初の挨拶は日英逐次通訳で始まったが、財団側の具体的な説明は日本語。それもそのはず、僕のニューヨーク在住の友人(日本生まれ)である。まだドラフトレベルなのだが、人材育成・交流で8項目の提言を考えているという。この間、通訳は無し。

 

    

 

 これに対して日本側の関心事項の紹介は、僕と重要インフラ企業のCISOの2人。これらは英語で、やはり通訳は無し。実は財団を代表してきている人は、日本企業のフェローをしていた経験があり、多少日本語がわかるらしい。日本企業の米国駐在の女性は、日本人ではあるが「最近日本語使っていないので」と断って、英語でコメント。

 

 不思議な、日本語・英語が入り混じった会合になった。僕も決まっていることは英語で話せるが、微妙な話になると即興で答えるのは難しい。結局、時間を延長して熱の入った議論になった。

 

 8項目の中に「別に専門があり、サイバーセキュリティのリテラシーを併せ持った人を日米で協力して育成」があったのが嬉しかったです。俗に「プラスセキュリティ人材」という人のこと。多くの若い人が、日米間にまたがる活動ができるように、財団の提案はありがたく受け止めましたよ。