先週日米産業界の、デジタル政策推進に関する「共同声明」を紹介したのだが、これは何のために取りまとめたかと言うと、今日の会合で発表することが当面の目的だった。その場所とは「日米インターネット・エコノミー政策対話」。もう12年も続いていて、大体は2日制。基本は政府間会合なのだが、そのうちの半日を官民会合に充ててくれる。
例年ワシントンDCと東京で交互に開催していたのだが、昨年はさすがにオンライン。今回東京のニューオータニで、2年振りのリアル開催となった。とはいえ米国の参加者の半分くらいはリモート参加、時差も考えて朝8時からというスケジュール。用心のために前泊して、四ツ谷駅には7時前に着いた。
この駅で降りたのは、多分初めて。江戸城の遺構などの展示があって、まさに東京ど真ん中の駅と言う印象だ。会場はニューオータニの宴会場「芙蓉の間」、会議開催まで1時間ほどあるのに、同時通訳ブース・スクリーン・席次表の配布など、準備はほぼ終わっていた。
この会合は政府間では局長級会合の位置づけで、米国は国務省・商務省、日本は総務省・外務省から局長クラスが司会を引き受ける。さらに両国の経済団体、大手企業の人も加わり、短いスピーチをする。テーマは、
・5G時代の安全なインフラ
・国境を渡るデータの確保
・AI(利用推進)
・サイバーセキュリティ強化
・グリーン✖ICT
の5点。これらの議論に先立ち、先日採択した「共同声明」の発表と、在日米国商工会が今年提言した「Japan Digital Agenda 2030:2030年のデジタル日本像」の紹介がある。テーマも盛りだくさんだし、話したい人がいっぱいいて、進行表を見るとひとりのプレゼンは最長7分、中には1分という人もいた。
続々集まってくる懐かしい人たちと挨拶を交わしながら、これって3時間に収まるはずはないなと覚悟した。こういう場に初お目見えの企業もあり、会社紹介をしただけで1~2分はかかってしまう。加えて「このような場で話すことができて光栄、両国政府関係者に感謝」などと紋切型のセリフをみんなが吐く。
リモートの映像が上手く出ないトラブルもあって、最初の1/3を終わった段階で遅れは決定的に。結局、ほぼ4時間の会合。それでもコーヒーブレイク(リアルではこれが重要)が短いとのクレームもありました。久しぶりに会えただけで良かったということにしましょう。