Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

単なる大統領の別荘・・・ではない

 先週末、日米韓三ヵ国首脳会議が、米国メリーランド州キャトクティン山岳地にあるキャンプ・デービッドで行われた。極超音速ミサイル迎撃技術の共同開発や、台湾海峡の安定・北朝鮮の非核化・ウクライナ支援などが議論され、一定の成果を挙げたと伝えられる。

 

日米韓首脳、会談定例化や北ミサイル発射の情報共有強化で一致 - Bloomberg

 

 日本はこの10年程、比較的政治的には安定していたが、他の2国は大いに荒れた。米国トランプ政権も、韓国文政権も、意味合いは違うが国民を分断し、内外に混迷を露呈している。ようやく3ヵ国の安定した関係が築けるということで、バイデン政権で初のキャンプ・デービッド会談が持たれたわけだ。

 

 この地は一般に「大統領の保養地」とされ、実際にニクソンレーガンクリントン大統領は頻繁に保養に来ていたし、ブッシュ(子)大統領は任期8年間で400日以上をここで過ごした。

 

    

 

 正式名称は「サーモント海軍支援施設」であり、運営は海軍(&海兵隊)が担っている。大統領がホワイトハウスから移動するときのヘリコプターも「マリーン・ワン」である。万一DCが危険になった場合の、避難(指揮)所の公算も高い。第二次世界大戦中にルーズベルト大統領がチャーチル首相を招くなど、軍事同盟国の首脳との会合や、パレスチナ合意などの和平交渉・発表など、ここでの会議は軍事色が強い。

 

 そんなところで、上記の記事に言う「(政権がどんなに変わっても)定期的に首脳会議を行う」ことを決めたのは、事実上の日米韓軍事同盟の入り口に立つ会議だった証拠だ。北朝鮮はもちろん、主敵の中国、ロシアに対して、極東のNATOのような体制で立ち向かう姿勢がうかがえる。

 

被害に遭うと対策にも力が - 梶浦敏範【公式】ブログ (hatenablog.jp)

 

 情報共有強化というのも、同盟関係の条件のひとつです。日本の防衛省が中国軍にハッキングされた3年前のニュースを今になって流したのも、このタイミングに合わせてのことだったと思われますね。