Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

マフィア/結社化されてしまう前に

 先週、改正出入国管理難民認定法(入管法)が施行された。これで、難民申請を繰り返すことで、不法に日本に滞在し続けている外国人を国外退去させることが可能になった。一部メディアは、難民の命に係わる決定を下しかねないと反発している(*1)し、そもそも日本が圧倒的に難民認定のハードルが高く、受け入れ実績も少ないことを批判している。

 

 逆に多くの移民・難民を受け入れてしまった(例えば)欧州諸国は、今その存在の大きさに苦慮している。Bexitの騒ぎも、移民をこれ以上増やせないとの危機感からだったし、今の英国総選挙も移民問題が大きな争点になっている。英国よりずっと移民・難民に寛容だったドイツでも、極右政党らが排斥を訴えて支持を拡大している。ドイツ市民の不安感を、如実に表わした記事がこれ。

 

フランクフルトの園芸店

法を完無視「アラブ系拡大家族」にドイツ社会震撼 司法介入を拒否、不倫した人間を「私刑」で殺害 | ヨーロッパ | 東洋経済オンライン (toyokeizai.net)

 

 若くして子供を産み、子だくさんなクルド人たちは、すでに4世までドイツで暮らしている。その規模は10万人以上で、増加傾向にある。異教徒である彼らは、自分たちの暮らしを守るためならキリスト教徒を騙したり、財物を奪うことも許されると思っている。自分たちの価値観で「私刑」まで行う。これでは、ドイツ政府が考えた「同化」などありえない。正当な法的措置だとしても周囲からの迫害と感じれば、マフィア化/結社化して閉じこもってしまう。

 

 埼玉県川口市が日本でのクルド社会問題のホットスポットだが、そこでは以前から中国人中心の移民問題を抱えていた。芝園団地自治会事務局長は、外国人が団地に1割程度のうちに「共生」の道筋をつけないと手遅れになる(*2)と言っている。

 

 一部批判はあるものの、改正入管法は必要でしたし、それ以上に外国人のマフィア化/結社化をされる前の「共生」への策が重要になると思います。

 

*1:(社説)改正入管法施行 信頼取り戻す運用を:朝日新聞デジタル (asahi.com)

*2:移民問題の地道な解決策 - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)