Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

マイナンバーカード普及の決め手

今月の国会で健康保険法などが改正され、マイナンバーカードに健康保険アプリを乗っけて健康保険証として使えるようになった。まだ関連の施行令・規則などはOpenになっていないが、施行は2020年3月だとのこと。 https://www.jiji.com/jc/article?k=20190515…

中国、もうひとつの格差問題

今年最大の国際的論争の争点といえば、恐らくは米中対立。日本はG20の議長国でもありこの件には深くかかわらざるを得ない。問題の根本は、中国という国の思ったより早い経済成長である。同時に軍事能力も強化しているが、それにはまだ疑問符も付く。 中国は…

台湾料理「欣葉」

南港展覧館での2日間のイベントが終わって、あとは無事に帰るだけ・・・いやちょっと待って最後のディナーが残っている。朝食はホテルの中華中心のバイキングが美味しいし、昼食はイベント会場で摂る。これもまずくはないのだが、慣れない英語で応対しながらだ…

一番好きな焼酎

親父が日本酒党だったので、若い頃は大体日本酒を呑んでいた。親父はビールを飲み過ぎるとおなかが冷えて腹痛の原因になるといって、「とりあえずビール」ではなく最初から最後まで日本酒を呑んでいた。(親父が)若い頃はビールは高価だったから、安酒場巡…

2019 Next Cyber TAIWAN

5月20日と21日の2日間、南港展覧館の一角で「2019 Next Cyber TAIWAN」が開催された。機会があって僕と同僚が参加したのだが、聴衆のほとんどは台湾の人。そこに何人かの欧米人がいて、ほとんどはオランダの政府・企業の関係者だった。 彼らが言うには、「…

時が終わるホテル

人生100年時代となって日本人は、「長生きという新しいリスク」に直面している。「生老病死」という煩悩がひとにはあるようで、長く生きていればそれだけ煩悩に悩まされることも多くなる。今はノー天気にNINJAなどしている僕も、ゆくゆくはどこで最期を迎え…

老爺行旅(The Place Taipei)

ワシントンDCから戻って中2日、フライトのクルーでも飛ばないような日程で今度は台北出張である。同じ青い日系航空会社で、羽田発というのがありがたい。台北は僕ら夫婦のお気に入りの「避寒地」で、今年も3月に4泊滞在している。出張で行く台北は初めて…

懐かしいモノ(スズキ・ジムニー)

小学校高学年にころ、やたらと乗用車に詳しい同級生がいた。マンガもうまくて、いろいろな自家用車のちょっとデフォルメした絵をかいて見せてくれた。いわく「日産はxxがいいけどデザインが・・・トヨタは丈夫が取り柄だが・・・」などとのたまう。同級生たちの…

20世紀の残り物(終身雇用)

経団連会長だけではなく、初の30兆円企業であるトヨタの社長からも「日本企業は、今後は終身雇用を維持できない」との発言が飛び出して、ひと騒動起きている。弁護士の団体からは「大企業は解雇規制を撤廃したいだけだろう」と非難の声が出ているが、これは…

公営8%イートインコーナー

熱海の街を歩いていて、市役所の北を通りかかった。このあたり大正天皇の別荘があったところで、道路に大樹が植えられているなどなかなか趣深いところである。市役所も数年前に建て替えられて綺麗になったのだが、その北側の道も見通し良く拡張されている。…

タパスのお店「ESTADIO」

ワシントンDCの公式会合は全て終わり、明日のフライトで帰国である。いつものNH002便・ホテル「Sofitel」・NH001便という組み合わせ、もう昨年から4度目である。夕方現地事務所によって、簡単な打ち合わせをした。その後、予約しておいてもらったレストラン…

米中対立は安全保障の領域へ

世界中で「ファーウェイ騒動」が起きている。5Gのファーウェイ製品を買うなに始まり、ついには同社に部品を売るなとまで米国は言い出した。トランプ先生は先週ファーウェイとの取引を全面禁止する大統領令に署名したのだ。例えばGoogleは、ファーウェイ端末…

Tysons Corner

ワシントンDC中心部からダレス空港方面へ延びる地下鉄のシルバーラインの途中に"Tysons" という一角がある。地下鉄の駅が3つ、ショッピングセンター、自動車のディラー、家電量販店、ホテル、コンドミニアムなどが開業し、さらにいくつも建設中である。 …

社会インフラの「除却」

僕が子供の頃は、日本も人口増加国家だった。子供の数は僕より10歳ほど上のいわゆる「団塊の世代」で一旦ピークをつけ、徐々に減って僕の世代が一番少ない頃。以降「団塊ジュニア」の世代でもう一度ピークをつける。そのころの社会課題のひとつが「人口爆発…

NH002便とNH001便の違い

3月に続いて、またワシントンD.C.への出張が入った。例によって慌ただしい、2泊4日の行程である。ユナイテッドの直行便は、後ろ向き座席であったり食事内容がよろしくないので、どうしても青い日系航空会社の往路NH002便、復路NH001便を使いたくなる。手…

重要インフラの事業継続計画

事業継続計画(Business Continuity Management : BCP)という言葉が、日本の業界で語られるようになったのは2005年頃だった。ルーツをたどると、2001年のワールドトレードセンター(WTC)ビルに航空機2機が突っ込んだテロ事件に行き当たる。米国の対テロ戦…

オリンピックでのサイバーセキュリティ対策

昨日紹介した経団連の「サイバーセキュリティ経営TOPセミナー」、今年度の初回は「2020東京大会に向けたサイバーセキュリティ対策」と題した、オリンピック組織委員会の坂CISO(Chief Information Security Officer)の講演で始まった。国際的なイベントでチ…

5Gの普及と都市計画(後編)

明治維新以後社会インフラはユニバーサルサービスだったのだが、今回これが外れるとすれば(ある意味)大きな発想の転換である。だからといって、僕は「水道法改悪で民間参入、市民の水が危ない」などと叫ぶ人たちに同調するわけではない。少なくとも4Gはユ…

経営課題としてのサイバーセキュリティ

経団連はサイバーセキュリティ対策/政策の推進に熱心で、昨年度4回にわたって「サイバーセキュリティ経営TOPセミナー」を開催している。なぜ「経営TOP」の名前を掲げているかというと、企業のサイバーセキュリティは技術課題というよりは、経営課題だと主…

5Gの普及と都市計画(前編)

総務省から、日本における5G(第五世代通信システム)の展開計画を聞く機会があった。昨年一杯が研究開発フェーズで、すでにフィールド実証は行われている。今年のラグビーワールドカップでデモンストレーション(ほぼ実用)ができて、2020年のオリンピック…

不正入学というビッグビジネス

以前からうわさはよく聞くのだが、米国の有名大学には相応のお金を積めば入学できるということ。日本の一流大学は入るのは難しくでるのは簡単、米国の場合は逆と言われるが、それも程度問題。有名大学はやはり狭き門だし、一流の人材が集まるのでその中で学…

ソフトピアから見た関ヶ原

名古屋から高速道路で30分ほど、木曽・長良・揖斐の3川を過ぎたところに大垣という街がある。かつては東京発大垣行きの普通夜行列車の終点だったところで、学生時代にも社会人になってからもこの列車にはお世話になったものだ。とはいえ、この駅で降りたこ…

浜名湖花博15周年(後編)

時期としては藤が終わり、バラがピークを迎えようとするころである。オーストリア庭園やイタリア庭園のバラは頭上にまで伸びて、そこで大輪の花を咲かせている。その下をゆっくりくぐり、水路の一番奥まで行った。途中で、プロの園芸家が仕立てたいくつかの…

安土城再建!

頻度は少ないが大阪方面に出張があると、僕は新幹線を使う。政策仲間のある人は京都大学の教授職にもあって毎週のように京都に通っているのだが、羽田・伊丹間の飛行機を使うという。時間的にはそう差はないように思うのだが、便数が多い方が僕は安心できる…

浜名湖花博15年目(前編)

浜松市は「花と緑の街」が売り物、温暖な気候だし浜名湖をはじめとする多くの水場・水源があり植物の育成には理想的なところだ。古くは「遠江」と呼ばれ、京に近い琵琶湖(近江)と並び称された湖が浜名湖である。ここで15年前、浜名湖花博という国際博覧会…

ホワイトハッカー

ハッカーという言葉は、かつては「優れたプログラマー」への尊称だった。人にまねの出来ないようなコーディングをするというのは、あこがれの対象となる特殊技能だった。学生時代、隣の研究室の教授が某大手ITベンダー(当時僕の大学の計算機センターはこ…

G20デジタル大臣会合のプレイベント

今年のG20の議長国は日本、6月末の大阪サミット前に(モノによっては後に)いくつかの大臣会合が予定されている。僕の専門領域であるデジタル分野では、6月前半に貿易デジタル大臣会合という形でつくば市で開催される。何年か前のG7で、デジタル大臣会合の…

IT戦略という指針(5/終)

IT戦略にとって、民主党政権の3年余は冬の時代だったと言えよう。戦後理系学科出身の首相は2人しか知らないが、その2人(鳩山首相:工学部計数工学科、Ph.D.と菅首相:理学部応用物理学科、弁理士)が揃ってIT政策に興味を示さなかった。3人目の野田…

紀尾井町の今半

最近、紀尾井町を訪れることが割合多くなった。丸の内のオフィスのほかに、今は青山にサテライトがあってよく立ち寄るのだが、その途中に赤坂見附の駅があることもその理由のひとつ。今日もその関係で紀尾井町の会社さんを訪問し、昼時になったので一緒に食…

IT戦略という指針(4)

「e-Japan戦略Ⅱ」には、もうひとつ大きなタマが隠されていた。それは「政府の政策を民間の立場で評価する」という機関の設置である。戦略そのものにも数値目標と期限が書いてあったから、それが可能になっていた。とはいえ、政策評価というのは新しい概念で…