Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

安土城再建!

 頻度は少ないが大阪方面に出張があると、僕は新幹線を使う。政策仲間のある人は京都大学の教授職にもあって毎週のように京都に通っているのだが、羽田・伊丹間の飛行機を使うという。時間的にはそう差はないように思うのだが、便数が多い方が僕は安心できるからだ。

 
 列車が米原駅を通過してしばらく行くと、右手に低い丘陵が連続して見えてくる。その向こう側には、琵琶湖がちらちら見ることができる。はっきりとはわからないのだが、丘陵のうちのひとつが安土城の跡らしい。言わずと知れた織田信長が、天下布武をほぼ成し遂げて新しい街を京都から少し離れたところに作ろうとした象徴である。

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 加藤廣の「信長の棺」などにあるように6層の壮麗な天守閣を持った城だったというが、落成後わずか3年で本能寺の変にともなって焼失している。それを再建しようという動きがあるも聞いている。
 
 織田信長尾張半国の統一に10余年をかけたが、その後は美濃を攻略し本拠を清州から稲葉山城に移しここを「岐阜」と改称した。当時の戦国大名の目標である「上洛」のために、より近いところに本拠を移したわけだ。その後その京都までを勢力圏に置き、安土城築城にかかった。ついに強敵武田氏も滅ぼしたのだが、その直後に本能寺で斃れた。
 
 武家には理解できない公家の権謀術数渦巻く京都に近すぎないところに、新たな政治の中心を作ろうとしたのが安土の街づくりだったようだ。一部資料には安土城を山城としているが、これは平山城の間違いだろう。大手から天守前までまっすぐ続く広い通り(6m幅、全長180m)があることなどから、戦闘を考慮して作られたものではない。
 
 十分な図面も残っていない「幻の城」だが、日本史上きわめて重要な城郭である。コンクリ作りだと300億円くらいでできるみたいだから、是非再建お願いしたいね。新幹線の車窓も楽しみですし、僕も喜んで訪問しますよ。