Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

公営8%イートインコーナー

 熱海の街を歩いていて、市役所の北を通りかかった。このあたり大正天皇の別荘があったところで、道路に大樹が植えられているなどなかなか趣深いところである。市役所も数年前に建て替えられて綺麗になったのだが、その北側の道も見通し良く拡張されている。路線バスも通り始めた。

 
 なぜこんなに広々としているかというと、ここにあった古い旅館が取り壊されたからである。これも数年前になるだろうか、老舗の「岡本旅館」の経営に暴力団が入り込み事件となったことがある。この旅館、僕らの職場仲間で合宿に使ったこともあるのだが、増築・改築を繰り返したからまるで迷路のようになっていた。
 
 温泉浴場などの設備も古びていて、「カニ食べ放題」や「一律8,800円」などで話題を呼んだのだが、長期低落傾向に歯止めはかからなかったようだ。その傾いた経営に暴力団まで入って来てはもつはずがない。あえなく倒産となった。

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 どういう経緯かは知らないが、市役所がこの土地を買い取って道路を整備したり一部を駐車場に使ったりしている。それでも道路の脇にごらんのような広いスペースがある。ここに屋根付きのテーブルとイスが設置されていて、休憩や食事をしている人たちがいた。
 
 のどかだなと思ってみていたのだが、ふとこれはイートインコーナーのように使えることが分かった。今年の消費税UPの時に、外食とお持ち帰りで税金に差の出る「軽減税率」については天下の愚策と思う。特にコンビニ等のイートインコーナーの扱いで混乱が生じるだろうと憂慮している。商店街で空き店舗をみんなで借り、商店街全体のイートイン(アウト?)コーナーを作ったらなどと提言したのだが、ここならそれができそうだ。
 
 近くにコンビニもあるので、そこで「お持ち帰り」として8%税率ですます。それをここでゆっくり食べればいいのだ。しかもこの場所は市の運営、公営というわけ。市民や観光客の休憩等のため市が作ってくれたのだろうが、こんな意地悪なことを考えてしまった。もともとは、軽減税率のような制度を考える人が悪いのですよ。