親父が日本酒党だったので、若い頃は大体日本酒を呑んでいた。親父はビールを飲み過ぎるとおなかが冷えて腹痛の原因になるといって、「とりあえずビール」ではなく最初から最後まで日本酒を呑んでいた。(親父が)若い頃はビールは高価だったから、安酒場巡りをしているうちにビールを体が受け付けなくなったのかもしれない。
しかし僕の方は大学時代から少しはビールを呑み、やがて日本酒に切り替えるという飲み方も覚えた。そのうちに二軒目にいってウィスキーなどというものを口にすることも増えてきた。社会人になって時々バーボンというお酒を呑むようになって、50.5度というものも勢いであおっていた。若いということは恐ろしい・・・。
外国人と仕事で付き合うようになって、ワインというものを初めて飲んだ。甘ったるい白ワインだったが、のちに赤もロゼも飲む機会が増えてきた。ただ特に赤ワインには不純物が多いようで、日本酒よりアルコール度数が少ないと油断していると翌朝の二日酔いがひどい。だから外国人とのワインは、ほどほどを心掛けていた。
ドリンクメニューがひろがってきたわけだが、それでも焼酎には手を出さなかった。親父が1950年代だろう、屋台の焼酎でひっくり返ったとか体を悪くした先輩がいるといって脅したせいもある。それを見直したのは40歳前後のころ。付近の酒屋で紹介されたのがきっかけで、「巌窟王」という米焼酎を飲み始めた。やや濃いめの水割りにしてつまみと一緒に飲むと、清涼感があっていい感じである。
その後麦焼酎も芋焼酎も呑むようになったのだが、やはり一番好きなのは米焼酎。なかでも、尾鈴山酒造(宮崎県)の「山せみ」と鳥飼酒造(熊本県)の「鳥飼」は拝んで飲むほどの大好物だ。これが先日いただいた焼酎三本セットに入っていて感激した。ラベルの右上に「吟香」とあって、確かに香りがいいのが特徴。その時気づいたのだが、この文字を分解して再編すると・・・「令和日」となるではないか。
写真の左は一昨年サカタのタネの株主優待でもらったマイクロ胡蝶蘭、花が終わって1年放っておいたら新しい花芽が出てきたもの。今夜は開花を祝って鳥飼で乾杯です。