Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

それはスジが違うよ!河野大臣

 昨日マイナンバーカード問題は、すでに(紙の)健康保険証廃止問題になってしまったと意見を述べた。僕らデジタル屋の想いとは少しズレてしまい、健康保険証に顔写真がないことによるなりすまし問題を防止したいからだろうと書いた。すると、河野大臣が共同通信社の例会で、その件を吐露したとの記事が出た。

 

河野太郎氏、マイナ保険証導入にあらためて理解求める「紙では利便性向上難しい」都内で講演(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース

 

 医療機関等のDXを進めるためには、紙の健康保険証では難しいと言っているだけではなく、

 

「なりすましや使い回しが現に起きていて、それなりの被害になっている」

 

 と(正直に)言ってしまった。僕にこのことを教えてくれた業界人の意見を、まさに裏付ける内容。でも、これってデジタル大臣の言う話かな?スジが違うような気がする。

 

        

 

 厚労相として、正々堂々「○○規模のなりすましで健康保険組合に被害が出ている。これを是正するため、本人確認をちゃんとやりたいので、顔写真付きのマイナンバーカード上に健康保険証アプリを乗せたい」と言って欲しかった。

 

 国民皆保険で皆、どこかの健康保険には入っているから、なぜなりすまし?と思う人もいるだろう。そう日本人だけなら、なりすましはレアケース。ここからは僕の推測だが、在留外国人の間で、使い回しが起きているのではないだろうか。

 

Aさん:正式な在留資格あり、マイナンバーカードも持っていて健康保険に企業で加入

Bさん:Aさんを頼って不正に入国した同国人、病気になっても病院に行けない

 

 というケースで、BさんがAさんの健康保険証を使って受診するようなことが考えられる。こういう危惧があるのなら、加藤厚労相だけではなく齋藤法相も関係してくる案件だ。しかし今年の通常国会で「改正入管法」を通したものの、ずいぶん批判を浴びた政府・与党としては、もう一度移民・難民問題で炎上したくなかったのかもしれない。そもそも人口減少で移民の要否を議論すべき時に、デジタル化にかこつけたような制度改正は姑息でしょう。もし、僕の予想通りなら・・・ですが。