Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

すでに健康保険証問題

 連日マイナンバー&マイナンバーカード関係のトラブルが報じられていて、個人情報保護委員会がデジタル庁や請負事業者のF社に立ち入り調査や行政指導を行う事態となった。国会の閉会中審査も行われていて、立憲民主党から「健康保険証との一体化による従来の保険証の廃止は延期すべきだ」との質問が飛び、加藤厚労大臣は「医療業界のDXを進めるため、来年秋の廃止は予定通り行いたい」と応えている。

 

マイナンバーカード騒動で支持率低下 - 梶浦敏範【公式】ブログ (hatenablog.jp)

 

 で紹介したように、本来はマイナンバーカードの中にある電子証明書が重要なのだが、議論はそちらに向かず、すでに「健康保険証廃止問題」になってしまった。僕らはマイナンバーカード普及が目的で、健康保険証として使えるようにすることはその手段だと思っていた。健康保険証より発行団体が限定できる運転免許証を、マイナンバーカードと一体化する方が効率がいいとも思っていた。

 

        

 

 それがいつの間にか「従来の健康保険証廃止」にまで行ってしまって、政府も良く思い切ったなと感心していた。加えてマイナポイント2万円分を付けるというので申請者が増え、カードは1億枚のオーダーになろうとしている。併せて銀行口座への紐づけも相当数やっているのだから、バックヤードの作業は大変だろうと思っていたら、やはりヒューマンエラーが起きていた。

 

 ある人によると、実は「顔写真がなく、なりすましが容易な健康保険証の廃止が目的」なのだそうだ。

 

「なりすまし」保険証防止、写真付き証明書提示を検討へ:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

 のころ(2018年)には、健康保険証に何らかの写真証明書(パスポート等)を併用する案が検討されていたが、2種類も病院窓口で確認させるのは面倒くさい。だから一気にマイナンバーカードへの乗り換えを(厚労省が)考えたという説。

 

 もしそうなら、国会答弁でそれを正直におっしゃってはどうですかね。加藤大臣!