先月、経団連が「Web3.0推進戦略~Society5.0 for SDGs実現に向けて」を公表した。昨今デジタル業界で話題のWeb3.0を、伝統的な業界団体である経団連が早々に取り上げ、推進に向けた方向性を打ち出したことは評価したい。
web3推進戦略 【概要】 (keidanren.or.jp)
経済界が取り組むべきものとして、NFT、DAO、Metaverseを挙げ、日本をWeb3.0先進国にすると言っている。なぜSDGsかというと、
・NFT これまでお金に換算できないSDGs的な活動を、数値化して評価し取引可能
・DAO 政府主導など中央集権的な動きでなく、自律した組織の相互連携で推進可能
・Metaverse 仮想空間を活用することで、省資源、高効率化が可能
ということだと、僕は理解した。直ちに取り組むべきこととして、
・トークンへの投資を促進
・トークンの流通を促進
とあって、NFT(トークン)に関することだけがクローズアップされている。あとの2つはどうなってしまったのだろうか?仮想空間の話は、まだ遠いかもしれない。しかしDAOの方は、すぐにでも検討できることがある。
「まず隗より始めよ」ともいう。経団連自身が、会長をTOPとした体制ではなく、会員企業(代表)が自律して連携する形に変身するのはどうやるべきか検討することから始めてはどうだろうか。そういう意識が戦略提案に見えないから、下記のような批判も出る。
日本を破滅させかねない経団連の「WEB3」戦略 国が手を出した業界から崩壊が進む構造とはこのこと(1/5) | JBpress (ジェイビープレス) (ismedia.jp)
戦略発表のタイミングがFTX破綻の直後だったことから「日本を破滅・・・」とまで言われてしまいました。戦略主旨は決してNFT、ましてや暗号資産に限定したことではないのですが。