Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

今年の「有事」はないと信じるが

 年末恒例、大掃除をしながらカウンター上の額の中身を入れ替えた。この位置は、ビデオ会議をする時に僕の顔の左上に見えるところ。ここにその年の干支の絵を飾るのが当家の風習。これらの色紙は、狩野派の流れを汲むセミプロの日本画家である親父の作品だ。今年の干支は「兎」。何枚かある絵柄のうちで、ファミリーっぽいものを選んだ。金色の扇子を背景にしたのは、ちょっとだけは豪華な雰囲気が欲しかったから。

 

 昨年の年末、マンスフィールド財団や米国大統領補佐官のうちサイバーセキュリティの担当官が来日したことはご紹介した。補佐官が盛んに、日米連携を強調していたのが記憶にある。聞くところによると、例年よりずっと多くの米国安全保障関係者が来日していたらしい。X'mas休暇を利用して訪問してくれたとしたら、有難い話。

 

    

 

 ウクライナ紛争も続いているし、国内のインフレ問題、議会のねじれ現象など米国も大変なはずなのだが、従来にも増して日米連携を強化しようとしているというのは、そこに危機があるからだ。

 

嘉手納から退役した米F15戦闘機、米国の真意はどこにあるのか | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

 

 この記事にあるように、世界最大規模の米空軍基地嘉手納では、主力戦闘攻撃機の代替わりが進んでいる。やってくる<F22ラプトール>は、まさに世界最強のステルス機である。だから「そこにある危機」は、台湾海峡を巡る米中対立と考えてもいいだろう。

 

 昨年後半からの、岸田政権の防衛力強化の動きはものすごく早かった。2023年度予算案では、防衛費が6.8兆円。前年度から1.4兆円増えた上、3.4兆円の防衛力強化資金も新設された。実質的に倍増と言える。

 

 中国も国内の騒ぎが大変なので、今年の「有事」はないと思いますが、数年先には来るべきものが来てしまうかもしれません。そうならないことを、祈りますが・・・。