Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

政界・官界・産業界

春眠暁を・・・の夢

「コロナ禍」を巡る政府の対応は、そろそろ迷走の域に入ってきたようだ。困窮世帯に30万円をチャラにして、一律10万円/人に急転直下「転進」したのには唖然とした。アルバイトのシフトを自ら半減して30万円を待っていた人もいたようだが、お気の毒である。 …

危機管理時の対応を考える

昨年末、日本の複数の大手企業が過去に受けたサイバー攻撃のことが報道されて、監督官庁から呼び出されて叱られるということがあった。防衛関連の機密は漏れなかったということだが、攻撃されたこと自体を隠ぺいしたのではないかというトーンで責め立てたメ…

ユニバーサルサービス終焉へ

一世帯あたり2枚の布マスク配布、予算は422億円と聞いて少し驚いた。やっぱり「緊急経済対策」は膨らませ感があるし、どうせ6,000万弱の全世帯に郵送するのなら10万円の商品券でも同封してくれれば、「30万円受給資格は?手続きどうすれば?いつ貰えるの?…

人工呼吸器製造参入規制

「コロナ禍」の間だけという限定条件付きながら、オンライン診療の初診が認められたことは「Beyond COVID-19」時代を考えるうえでいいヒントになった。先日の「日曜討論」では、経団連会長が「週に一日出勤すればいい社会を作れるかも」と今回の奇禍を契機と…

もうハンコやめませんか?

先日「コロナ禍」の間だけではあるが、長年懸案だった「遠隔初診」をOKしてもらった例をご紹介した。医療分野のデジタル化にあたり「初診だけはダメ」と言われ続けて、正直あきらめていたから「コロナ禍」に苦しんでいる皆さんには申し訳ないが、朗報だと思…

スポーツ新聞はどうなったの?

今週はオフィスへ行ったのは1日だけ、「緊急事態宣言」で安倍総理が言った「人に会う機会を80%減らせば」という要請には、1/5の出勤率なのだからクリアしたことになる。その唯一「東京都」に出掛けた日、ガラガラの山手線の向かい側に座った中年(僕より若…

医師法第20条(後編)

なぜ初診だけは「遠隔診療」ではいけないのか、医師の側からは「まず全体的な症状を見なくては、判断を下せない。遠隔で顔色はわかっても息の匂いや皮膚の触感はわからない」と突っぱねられてきた。推進派の人たちからは「初診料が目当てなのではないか」と…

医師法第20条(前編)

「コロナ禍」の中、初診を含めたオンライン診療が解禁されるという。「COVID-19」の感染を疑われる患者が、通常通院の患者に混ざって外来にやってきては院内感染を起こしかねないので、初診をオンラインでというのは妥当な判断だ。 しかしそこから一歩進んで…

ダーリントンホール・総務省店

この日は国土交通省の会合があって午後、霞が関に出掛けた。もともとデジタル政策からみでは「早慶戦」ならぬ「総経戦」の総務省・経産省が主体。21世紀になったばかりの頃、通ったのは内閣官房IT戦略室(現IT総合戦略室)だったが、要員の出向元の多くはこ…

五輪延期の余波

あるアスリートが言っていたが「オリンピックはその時期だけのものではない。数カ月前から予選・代表選考含めて準備期間を含めてオリンピックだ」。この夏に体力のピークを持っていくための努力は年単位で行われ、翌年は「もう動けなくてもいいや」という選…

メディアは閉店できない

「新城彰の本棚」という別のブログでだが、キース・ピータースンの「夏の稲妻」を読んでの感想を書いた。<ニューヨーク・スター紙>のベテラン記者ジョン・ウェルズを主人公にした社会派ミステリーだが、8月の黙っていても汗の滴るマンハッタンでの彼の苦…

INIがやってきた

僕のオフィスに、INIという組織からアポが入ったのはしばらく前。一度海外で会ったことがあるという同僚に任せておいたので、どんな組織か全く知らないままオフィスに向かった。前の用事が長引いて、到着はギリギリの時間になった。エレベーターの前で長身の…

公共交通機関無償化の意義

人口60万人余り、第二次欧州大戦のシミュレーションゲーム「Third Reich」では、わずか1ヘクスの国土、年間5生産ポイント、国防軍コマなしという無視されそうな小国がルクセンブルグ。実際このゲームでは一国への宣戦布告は10生産ポイントを支払うので、宣…

在日英国大使館のイベント

このところ大分温かくなってきて、コートから卒業できそうだ。こうなると、桜の開花が待ち遠しい。全国にソメイヨシノの見所は多いが、江戸城/皇居周辺といえば「千鳥が淵」が一押しだろう。半蔵門から北に延びる広大なお堀が、サクラ色に染まるまでもう少…

NISSAN「レパード」

昨年の海外出張の帰りのフライトで、映画「さらばあぶない刑事」を見た。神奈川県警横浜港署の刑事コンビ「タカ&ユージ」が、定年退職を目前にしながら広域暴力団や海外マフィア組織と戦う話である。もともとは、1986年秋から日本テレビ系列で放送が始まっ…

20世紀の残り物(春闘)

竹中平蔵という人も、僕が勉強させてもらった識者の一人である。小泉内閣で改革の先頭に立ち総務大臣なども務めたし、今も「未来投資会議」の重要メンバの一人だ。かつては慶応大学教授、今は慶応の方は名誉教授で東洋大学教授というのが一番よく聞く肩書で…

かんぽの宿「熱海本館」

かんぽ生命などの不祥事があり、TOP全てと監督官庁である総務省の事務次官までが交代してしまった日本郵政。火中の栗を拾ったのは、元総務大臣の増田寛也氏。早速全社員に綱紀粛正を求め、地方の郵便局員に至るまで新年会などの宴会はご法度、個人でも呑みに…

日独ICT政策対話(後編)

今日の「日独ICT政策対話」の議題は3項目、 ・Data Economy & Internet Governance ・Emerging Technologies ・IoT Security で、僕の期待する「GAIA-X」の話は最初の項目の中にある。説明に立った経済エネルギー省の担当官は、欧州全体のゴールとして、 ・…

日独ICT政策対話(前編)

何度か日米・日欧の官民(正確には官官民民)会合のことを紹介しているが、今回は日独ICT政策対話である。一昨年に次いで二度目の開催で、この新型コロナ騒ぎの中、潔癖なドイツ人がよく「世界第二のコロナ大国日本」にきてくれたものと思う。会合は1400から…

東京オリ/パラ、風前の灯火?

新型コロナウィルス感染の拡大が止まらない。世界中での感染者が40,000人を越え、死者は900人を突破、武漢で治療中だった日本人男性も亡くなった。横浜港のクルーズ船「ダイアモンド・プリンセス」では、感染者が130人近い。他にも受け入れ港が見つからない…

被害企業名発表にこだわった理由

三菱電機、NECに続いて、防衛関連企業へのサイバー攻撃があったとされる事件。河野大臣はこの2社のほかにもサイバー攻撃を受けていた企業が2社あり、その社名を公表する調整をしていると言っていた。それが先週末に明らかになった。その4社だが、 三菱電機 …

ACCJの新年会

付き合いのある外資系の人から、新年会の案内を貰った。名義はACCJ(The American Chamber of Commerce in Japan)である。デジタル政策に口を挟んでいると、どうしても国内企業だけでは決着しない。欧州の企業もいるのだが、どうしても付き合う相手は米国企…

アトム肉のしゃぶしゃぶ

元将棋棋士の桐谷先生の「株主優待生活」に触発されたわけではないが、僕もいくつかの優待物件は買ってある。株式投資の目的には3つあって、配当狙い、優待狙い、値上がり期待のうち僕のメインは優待狙いである。だから、身近で使うスーパーマーケットの株…

相手の立場に立って考える

三菱電機にサイバー攻撃があった事件の後、重要インフラ企業やそれを直接支える立場の企業の人から、「どうすべきでしょうか」という質問を何度かもらった。 ・FireWallはxx社のものだが、問題ないか? ・訓練はしているが、海外の子会社に徹底できない。…

ビジネスランチ(経団連会館)

今の経団連会館が建って、10年を越えた。開業間近なころ日本経済をリーマンショックが襲い、企業業績が急速に悪化「派遣切り」という言葉が流行した。「年越し派遣村」のような救済策が行われたが、メディアの中には「新経団連会館を派遣労働者に開放せよ!…

三菱電機へのサイバー攻撃

しばらく日本での大きな被害が公表されなかった「サイバー攻撃」だが、三菱電機が中国の複数の集団から攻撃されたのとの報道があった。現時点ではまだわからないことだらけだが、状況を整理してみよう。 ・2019年6月に同社は、システムの不振な動きを検知し…

日本の「Real Cyber Inspection」

先週茨城県警がサイバー犯罪をしていたと思われる人物を検挙し、そのアジトからサーバーなどのデジタル機器を押収した。約6,500万件のID・パスワードのセットのほか、新しい「リスト攻撃」のためのツールが当該サーバーから見つかったという。 https://headl…

顕著になった人手不足

3カ月前に避暑に来た時も、いくつかのホテルが建設中で「活況」を呈していた函館の中心街である。その駅前ホテルも、2つがいよいよ12月初頭にOpenする。さらに大型のホテルが2つ建設中、また空港バスの終点が知らないホテルの名前になっていて、ある記事…

第四の空間の戦争

久しぶりに、グローバルビジネスをしている人たちの会合に参加した。昨今僕の出る会合は政策がらみのものが多く、実ビジネスをしている人たちとはどうしても疎遠になってしまう。今日は、そのGAPを埋めるいい機会だと思っての参加である。 集まった人たちの…

追悼、大勲位

元内閣総理大臣、中曽根康弘氏が亡くなった。なんと議員生活56年という経歴を経ての、享年101歳。報道によれば議員を辞職してからも政治への想い、日本への想いは衰えることなく著作・講演を含めた政治活動を続けてこられたそうだ。 この方が総理大臣となっ…