Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

政界・官界・産業界

雇用する側の論理

世界中で、「COVID-19」感染拡大による経済停滞が顕著化している。いち早く感染防止に成功したとされる中国や韓国、被害がほとんどなかったというベトナムなどでも新たな感染が起きているとされる。従ってワクチンが開発されていきわたるまで、最長2年ほど…

中小企業のサイバーセキュリティ(3/終)

これまでに紹介したガイドラインなどに加えて、直接中小企業のセキュリティ対策を支えるという取り組みもある。「サイバーセキュリティお助け隊」というのがそれ。大企業はできても中小企業は難しい・・・ということのほかに、首都圏には専門家も多いしいざとい…

中小企業のサイバーセキュリティ(2)

これらの基本方針・規則のサンプルや自社診断チェックシートは、専門家でなくても分かるように平易な言葉で書いてある。それはすべての従業員や関係者が、その内容を理解できないといけないからだ。関係者の中には一時期だけオフィスに出入りする人や、デジ…

中小企業のサイバーセキュリティ(1)

「第二波」が来たようで、連日新規感染者が多く発生している。一時期テレワークからオフィスに回帰してきた人たちも、再びテレワークに戻りかけているようだ。企業のIT部門にとっては、テレワークだとサイバーリスクが高くなるのが悩み。個人持ちのPCやスマ…

イントラネット革命

社内限定のネットワーク「イントラネット」。外部と接続していない分だけ、内部の情報共有等には使い勝手がいいかもしれない。これの活用も、ひとつの革命を起こすことがある。社会構造、もとい会社構造を変えることができるのだ。 僕が社会人になったころ、…

Social Distance下の食事会合

重なるときは重なるもので、今日は朝食も昼食も会合付きで摂ることになった。全国で新規感染者数は増え続けていて、地域によっては(自前の)緊急事態宣言をしたり、事業者に縮退運用や休業を要請するようになっている。 ・xx人以上の会食はやめてくれ ・xx…

自治体システム標準化・・・の前に

ある高名な経済学者の方に「After COVID-19」時代の変革について、お話を伺う機会があった。100年前のスペイン風邪の時もそうだったのだが、来るべき変革が一気にやってくる。100年前は世界大戦による欧州の疲弊もあって、新興国アメリカの台頭が早まったの…

ホテルでのハイブリッド会議

小雨の中を芝公園の中にある「東京プリンスパークタワー」にやってきた。今日はここで、ある業界団体の会合がある。このところ東京都の「COVID-19」新規感染者が連日200名を越えていて、政府は企業に「7割テレワーク」を要請している状況だ。そういう霞ヶ関…

日米安保60周年の今年

日本の産業界では、「米中デカップリング」にどう対応するかの議論が始まっている。しばらく前まで「グローバリズム」の流れに乗って、多くの企業は「世界中で一番安いところで買って、一番高く売れるところで売る」というビジネスを追求してきた。加えて「…

デカップリング論の行方

「COVID-19」と「香港国家安全維持法」、ほかにもチベット問題やインドとの国境での紛争など枚挙にいとまがないのが、このところの中国の国際社会での強権的な振る舞い。尖閣諸島周辺では中国公船が堂々と往来するし、米国の空母艦隊が南シナ海に近づけば「…

インフラメンテのデータ活用(3/終)

何度かご紹介しているように、データ活用には4つの条件がある。僕がよく議論するのは国際会議の場で、 1)データに国境を越えてアクセスできること 2)フォーマットやIDが標準化されデータがすぐに使えること 3)データ活用で「儲かる」ビジネスモデルが…

インフラメンテのデータ活用(2)

「予防保全」というのは、インフラがひどく壊れてしまった後で「事後保全」するのでは、修繕期間も長くなるし費用も掛かる。不具合が起きそうなところをあらかじめ短い期間と少ない費用で補修しておけばトータルコストはより低く抑えられるという理屈。これ…

インフラメンテのデータ活用(1)

国交省の「インフラメンテナンス戦略小委員会」を傍聴することができた。この会合は、トンネル・橋梁その他日本の経済社会を支えてきたインフラの多くが建設からかなりの時間が経ち、そのメンテナンスが難しくなってきている状況を踏まえて設置されたものだ…

「えせデジタル社会」にご注意

アナログ社会からデジタル社会への変革・・・昔から必要だと言われてきたことだが、今回の「COVID-19」騒ぎでその必要性は多くの人の心に届いたと思う。あまりコンピューターやインターネットに詳しくない経営者の人も「それなら一丁、ウチもやるか」と腰を上げ…

規制改革推進室の活動報告

とかく行政手続きというのは面倒だ。今回の「COVID-19」関連のいろいろな騒動を見ていると、結局一番デジタル活用や合理化が遅れているのは行政部門だということが明白になった。「電子行政」なるものに30年以上関わってきた僕としては、残念しごくである。…

陸自の「20式5.56mm小銃」(後編)

後者の指摘する問題点、 ・日本の兵器産業に未来がない。 ・システムとしての兵器調達になっていない。 というのは、ありうることだと思う代表的な銃器メーカー豊和工業の工場は、僕が大学に通う私鉄の脇にあった。愛知県は長崎県や広島県と並んで、旧軍の兵…

陸自の「20式5.56mm小銃」(前編)

何度か、銃器の世界は技術革新が遅いと申しあげてきた。米軍のコルトガバメント1911など、70年程制式拳銃として使われてきた。「Combat」でサンダース軍曹がもっていたアレである。この度、陸上自衛隊の小銃と拳銃が世代交代することになり、お披露目があっ…

インフレか、デフレか?

「緊急事態宣言」が終了して、ちょっと落ち着きを取り戻した日本(特に東京)である。経済活動は徐々にではあるが再開して、新橋駅前のサラリーマンインタビューも戻ってきた。ついでに酔客も・・・。 もちろん南米・アフリカの感染拡大はまだピークを付けてお…

オンライン選挙のリスク

慰安婦支援団体の仮面をかぶり、支援金を集めながら多くを着服した疑惑が出てきた韓国。それでも文大統領は「反日」を叫び続けていて、支持率を高めようとしている。当該団体の代表が、前回総選挙で与党から立候補して当選していることも批判材料になってい…

システム開発「1:9の法則」

ここ熱海市でもようやく「特別定額給付金」の申請書が届いた。マイナンバーカードや銀行通帳のコピーは用意してあったので、即日記入して返送した。個人名の横に「受け取らない」チェック欄があるのだが、ついチェックしそうになる。この「罠」には引っかか…

金融機関の融資と出資

「COVID-19」対策追加に伴う日本政府の第二次補正予算案が、閣議決定されている。通常国会の残りは3週間ほどだが、野党も「徹底抗戦」はしないだろうから国会通過にも時間はかかるまい。 https://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2020/05/2-238.php …

「御側用人」の危機

テレワーク主体の働き方になって、おおむね3週間が過ぎた。隠居同然の僕は、「コロナ禍」の前からメインのはずのオフィスにいるのは業務時間の1/3もなかったろう。業界団体・霞ヶ関・青山のもう一つのオフィスを回っているし、月2回の海外出張ということも…

5Gサプライヤの信頼性評価

次世代通信規格(5G)を巡る米中対立は、ますますヒートアップしている。Huaweiに代表される中国企業は、現時点で技術力に加え圧倒的な価格競争力を持っている。これらを自国から排除すべきだとする米国、重要インフラ以外では使ってもいいだろうとする英国…

これが本当の「司法制度改革」

法廷ものミステリーの影響ではあるが、高校生の時一度は考えた法学部から刑事弁護士への道。大学生になってみると「刑事弁護士、特に国選弁護士で食えるはずがない」と法学部の学生が言うなど、少しずつその実態が分かってきた。 一方人数の多い工学部の学生…

欧州委員会AI政策白書

AI(人工知能)については、無限に広がるとも思える適用分野や人間では及びもつかない処理能力に対する期待が膨らむ一方、悪用されはしないか、人間がないがしろにされないか、自分自身が不当な扱いを受けないかという危惧も大きい。 初期のAIシステムは、生…

企業の労務管理5段階(後編)

それでも僕が社会人になるころにはイデオロギー対立も下火になり、最初に参加したメーデーも「馴れ合い」の雰囲気だった。 (3)遵法はするが時間管理が頼りの段階 組合員に課せられたのは「定時に出社、何時間残業」、管理職はというと「定時に出社、残業…

企業の労務管理5段階(前編)

「COVID-19」余波の経済縮小・雇用危機などに対して、政府の対応は正直迷走している。「雇用調整助成金」があまり機能していないからと、今度は休業者個人の新しい給付金を出すといい始めた。事業者への助成金との二重取りのチェックをどうするのかなど悩ま…

公務員の定年延長問題

SNS上の#(ハッシュタグ)攻勢はなかなか恐ろしいものだと、今回痛感した。何しろ「#検察庁法改正案に抗議します」には、各界の有名人らが続々投稿、大きな世論になりつつある。ただ有識者が述べているように、「公務員全体の定年延長をするのが法案の趣旨…

議員会合のリモート化

重なる時は重なるもので、2週続けて与党の国会議員集会に参加することになった。今のIT担当大臣さんは「ハンコ議連」の会長だから、そんなところから僕にお誘いがあるはずはない。両会合ともTOPはIT担当大臣の経歴を持つ議員、先方が覚えておられるか否かは…

何をしても「分断」は残るか

急転直下の「困窮世帯に30万円から一律10万円へ」の方針転換から、ちょっと頭を冷やす時間が過ぎた。30万円給付策が不評だった要素はいくつかある。 ・受給条件の確認など手続きに時間がかかる ・世帯という単位で、世帯主収入が判定材料 ・生活保護レベルな…