新型コロナウィルス感染の拡大が止まらない。世界中での感染者が40,000人を越え、死者は900人を突破、武漢で治療中だった日本人男性も亡くなった。横浜港のクルーズ船「ダイアモンド・プリンセス」では、感染者が130人近い。他にも受け入れ港が見つからない「漂流中」のクルーズ船もある異常事態である。
日本で日本人が感染したケースは少ないとはいえ、感染者数では日本は世界第二位の「コロナ大国」になってしまった。中国の「春節」という民族大移動期に流行が始まったのが不運で、中国人の旅行先一位の日本と二位のタイで感染者が多発したのは必然と言える。観光客が激減している京都では、「京都マラソン」の開催が危ぶまれている。観光産業のためにはなんとかやりたい、でも怖ろしい･･･僕は開催は難しいと思う。
このままでは、７月から始まる東京オリンピック／パラリンピックが本当に開催できるのかも問題だ。観客はもちろん、選手だって「世界第二位のコロナ国」に来たいとは思うまい。では７月までに流行が治まるかというと、難しいような気がする。SARSの時にも収束まで７～８カ月はかかっているからだ。収束しなければIOCもオリ／パラ開催を強行はできまい。
そんなことを思っていたら、意外なニュースが飛び込んできた。オリンピック開催が決まってから、それとラグビーのワールドカップ以外の発言は報じられなかった森元総理が、「人事刷新、安倍４選」と言い出したのだ。
https://www.asahi.com/articles/ASN276JDNN27UTFK00G.html
二度の消費税上げという功績のある安倍政権を、僕はそれなりに評価している。総理自身もまだ60歳代、米国民主党大統領候補の２人が80歳近いことを考えれば、十分に若い。だから「安倍続投」はあってもいいし、幹事長・官房長官を替えて人事刷新というのも間違った理屈ではない。
しかし僕が違和感を持ったのは、「今、あなたそれをいうのは何故？」と思ったから。もともと政治家として評価できない人だし、スポーツを仕切るくらいでちょうどいいと思う人は多いだろう。ふと思ったのは、東京オリ／パラの開催中止が水面下で決まり、森元総理の花道が消えてしまった可能性。それなら、もう一度人事に口を出して黒幕になろうとお考えになったのでは？そうだとしたら、分かりやすいアクションですね。
