この日は大雨だったが、誘ってくれる人があって赤坂見附までやってきた。長く東京23区で仕事をしているのだが、京浜東北線沿線での食事が多く、このエリアに来たのは昨年の和風割烹「まえ田」以来（*1）だ。偶然だが、あの日も雨が降っていた。
一ツ木通りを渡り、威徳寺の脇を抜けて伝燈院赤坂浄苑の隣に入り口があった。分かりにくいところだが「参拝の後はうまやへどうぞ」との案内があって、たどり着けた。高層ビルが立ち並ぶ中、木造の古風なたたずまいである。
先方が４名、一番奥のテーブルに案内されて、とりあえずビールで乾杯。このお店は、JR九州系の企業が運営するチェーン（*2）で、九州の食材が売り物。先付けの汲み豆腐が美味しい。まず何も付けず味わい、続いて塩か醤油を少しかけるのがいいと言われた。確かに大豆の味が沁みわたる。
仕事の話が盛り上がる中、次々と皿が運ばれてくる。ビールを沢山飲めない僕は、日本酒＜亀の尾＞を注文、何故か山形の銘酒だ。焼鳥など味わった後、メイン料理の黒豚しゃぶしゃぶが登場。
ゴマダレに刻み葱などちらし、キノコや葉物に続いて主役の豚バラを入れて、素早く取り出して食べる。飲み物は、この時点で芋焼酎のお湯割りにした。まだ寒さが残る時期で雨でもあり、温かさが嬉しい。バラ肉は柔らかく、旨味も十分。それでも特徴は、秘伝のゴマダレにあると思う。
客の入りは半分くらいだが、雨のせいだろう。誘ってくれた人によると、外国人を連れてくると、非常に喜ぶとのこと。もちろん、イスラム教徒・ユダヤ教徒はNGだが。
２時間ほど食べて、呑んで、満足して店を出ると、雨が上がっていました。いいお店を紹介してもらって、とてもいい気分で家路に付けます。ごちそうさまでした。
