Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

グローバルパートナーとしての日本

 僕らが京都で花見としゃれこんでいる間に、岸田総理は国賓待遇で米国を訪問、いくつかの成果を得るとともに、見返りというお土産も貰って帰国(*1)している。国際情勢が緊張し、一部では秩序が崩れてWWⅢの声も聞かれる中、もはや米国に「Pax Americana」を努める能力はない。同盟国との経済だけでなく軍事での連携も必要になっていて、アジアではまず日本を頼るのが必然だ。

 

 米国ではフィリピンのマルコス大統領との3国首脳会談もあり、南シナ海での紛争解決に3国が協力する方針が衆知された。帰国したマルコス大統領の言説(*2)を見るに、いわば「東アジア版NATO」が産まれそうな雰囲気だ。

 

        

 

 日本は、米国とってのグローバルパートナーとなったと言われる。極東に限らず米国の軍事同盟国として、経済安全保障でも軍事面でも協力していくことになる。パンク状態の米国内の造船・軍艦整備も、80年前は世界有数の軍港だった横須賀はじめ、いろいろなところで行うことになろう。極東で唯一F-35の整備の出来る基地も、愛知県にあることだし。

 

 南シナ海マラッカ海峡、インド洋(*3)、アデン湾、ソマリア沖を含むシーレーン防衛に、海上自衛隊の力は重要になっている。GDP比2%の軍事費は、米国とっては(高価な武器を買ってくれるだけでなく)重要なこと。20世紀中は「闘わなくていい、買ってくれれば」の自衛隊だったが、いよいよ「一緒に闘ってくれ」の時が来た。

 

 ならば、と外務省にお願いですが、日米地位協定の見直しは水面下で進んでいるのでしょうね。11月の大統領選挙後に不平等項目を撤廃すると公表してもらいたいのですが。

 

*1:岸田首相、国賓待遇の訪米で得た「本当の成果」と求められる「見返り」(髙橋 洋一) | 現代ビジネス | 講談社(1/4) (gendai.media)

*2:フィリピン大統領“軍に死者出れば米比の相互防衛条約が発動” | NHK | 南シナ海問題

*3:ディエゴ・ガルシア環礁の米軍基地の防空を、海自のイージス艦が担ったこともある