Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

微かな脈が戻ってきた

 先週、我慢がならなくなって「円安回避のために低金利政策を止めてください」と叫んだのだが、民間銀行の動きに曙光が見えたような気がした。日銀も金融緩和は続けながら、長期金利1%枠の抑え込みを外したものだから、MUFGが10年もの定期預金金利を引き上げると発表したのだ。

 

三菱UFJ銀、10年定期預金金利0.2%に引き上げ 長期金利上昇を反映 | ロイター (reuters.com)

 

 日本のニュースは「金利100倍!」とセンセーショナルに言うのだが、ロイターはその点はフェアで、金利0.2%と正確に書いている。もちろん、これまで0.002%だったものを0.2%にしたのだから、100倍も間違いではない。

 

        

 

 資本主義というのは、どこかにフロンティアがあって、これに先進国等の資本が進出して(ある意味)収奪をする。それによって資本にリターンが産まれるが、フロンティアが見出だせなくなって資本主義が終わる(*1)、だからゼロ金利だとの説が説得力を持っていた。しかし「COVID-19」禍を経て獰猛な資本主義が復活し、各国が利上げを始め、日本だけが取り残されていた。

 

 金利は資本主義経済の鼓動。世界経済は脈が停まった仮死状態だったのが、息を吹き返したと思われる。日本経済も、本当に微かな脈だけれど死んでいなかったと思わせてくれた。各国の復活についていくためには、ぜひとも金利を上げるよう日銀には、重ねてお願いしたい。政府には、選挙目当てのバラマキなど止めて、税収増分は国債償還に回して欲しい。

 

 旧東海銀行時代から持っている口座がMUFGにはあります。時々入金されるヒトケタ円の利息にため息をついていましたが、変化の兆しが嬉しかったです。でも10年もの定期はまだ買えませんね。老い先短いですから・・・。

 

*1*超マクロ経済学による説明 - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)