Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

どっちもどっちの互助会

 欧米からの支援が枯渇してきて、苦しい立場にウクライナ軍が立たされている。とにかく戦場というのは膨大な資源を食う場所で、食料・燃料・武器・弾薬・医薬品さらには血や命まで吸い込んで消費してしまう底なし沼のようなものだ。

 

 ロシア軍は初期戦力の9割を失ったと西側シンクタンクが言うが、地方からの(事実上の)徴兵、外国からの傭兵などで兵力を補い、軍事産業をフル回転させたり古いAFVを倉庫から引っ張り出すなどして部隊を再編している。

 

 消耗品の代表的なものである砲弾も、北朝鮮から100万発ほども仕入れ、派手に使っている。伝統的に面で制圧する砲撃戦が得意のロシア軍、最も多くの兵士の犠牲をもたらすのは、この砲兵射撃である。ライフルの銃弾など、派手に撃ってはいるが、統計的には10,000発撃ってようやく1人殺せるくらいだ。

 

    

 

 ところが北朝鮮からの砲弾には、やはり不良品が多く混じっているとの報道があった。

 

・当たっても不発

・まともに目標まで届かない

・ひどいのは砲身内で暴発し砲を破壊

 

 してしまうらしい。それでも「数が絶対」のドクトリンに従って、犠牲をいとわず撃ちまくっている。

 

 その情けない砲弾の見返りに、穀物輸出大国ロシアが飢餓にあえぐ北朝鮮に、小麦粉を送ったのだが、こちらも真っ当なものではない。賞味期限が切れていた。

 

露が砲弾の見返りを北朝鮮に提供 賞味期限切れの小麦粉、余りものか - 産経ニュース (sankei.com)

 

 ちゃんとした品質の品は、お金を出してくれる顧客国に輸出しないといけない。倉庫の奥で余っている(場所をふさいでいるだけの)小麦粉なら、プレゼントしてもいいだろうというわけ。

 

 それでも、ないよりはましの食料を得て、北朝鮮人民の飢餓は多少解消されることになるでしょう。もし良品だったら、幹部なり軍部なりがネコババして、どこかに転売してしまうかもしれませんからね。