先月、アデン湾の海賊対処任務に護衛艦「さざなみ」が派遣されるにあたり、ベテラン護衛艦１隻での派遣は危険だ（*1）と申し上げた。今回の派遣も47次という長いミッションの一環なのだが、昨年のハマス対イスラエルの紛争が始まってから、このエリアの危険性は数段高まっている。
ソマリア沖～アデン湾に出没するのは、軽武装の海賊だった。ソマリアの貧しい村では、海賊をやると立派な家が建つので人気の職業である。非武装の輸送船では対処できないので、有志国が海軍を送って海賊狩りをしている。海上自衛隊の護衛艦も、その任務にならば対応可能だった。
しかし今、弾道ミサイル、巡航ミサイル、無人機などを持っている「軍隊」であるイエメンの反政府勢力＜フーシ派＞が紅海封鎖を図り、さらにアデン湾に戦域を拡大するとの報道があった。
フーシ、攻撃をインド洋に拡大と威嚇 喜望峰回りの迂回航路阻む - CNN.co.jp
「さざなみ」だけでは、防空能力が不足していて大変危険だ。ここは演習も兼ねて、「いずも」級空母にイージス艦、警戒用潜水艦（*2）も加えた１個機動部隊を派遣するくらいでないといけないのではなかろうか？＜フーシ派＞は紅海を迂回してインド洋から喜望峰に回る艦船にも危害を加えるといっているのだから、もはや国際物流の大敵である。
米英の海軍が＜フーシ派＞を攻撃しているようだが、海上自衛隊もそれに加わって欲しいと思います。新たに整備された、F-35Bを搭載した艦隊で、その任務を成し遂げてくれたら有難いのですが。
*1：護衛艦「さざなみ」の無事を祈る - Cyber NINJA、只今参上 (hatenablog.com)
*2：最新鋭艦「じんげい」が就役したと聞いている
