ロシア軍が優勢になり、泥濘の時期が終われば本格的な総攻撃があるとも伝えられるウクライナ戦線。戦術的にはウクライナ側に一日の長があり、
・ドローン攻撃で、ロシア軍軍用機が航空基地で破壊される
・クリミアのロシア艦隊は、ほぼ行動不能に
・無謀な突撃で、戦車が1ダース吹き飛ぶ
など善戦しているのだが、何といってもロシア軍の物量が勝る。両軍とも目を吊り上げ、知恵を絞って戦いをエスカレートさせているようだ。
◆ロシア軍
新兵器滑空爆弾(*1)を使って、アウディーイウカの戦いを勝ち取った。3,000ポンド級の爆弾に急造の羽根をつけある程度の誘導能力を持たせたもの。塹壕ごと敵兵を消し去るほどの威力がある。
◆両軍
核兵器に次ぐ破壊力を持つという、燃料気化爆弾を使用し始めた(*2)。広範囲に被害をもたらす爆発力だけでなく、周囲の酸素を奪いつくす凶悪な兵器だ。
◆ウクライナ軍
長距離ドローンを使って、ロシアのエネルギー施設を襲い始めた。ロシアの防空レーダー網にも穴があるようで、ガソリン輸出ができなくなるほどの被害を受けた(*3)と伝えられる。
さらに実態は不明だが、ロシアが占拠しているザポリージャ原発にドローン攻撃があったという。ウクライナ側は関与を否定しているが、最悪原発事故につながりかねない危険な行為である。核兵器こそ出てきていませんが、ウクライナ戦線のエスカレートは、もう誰も止められないようになったのかもしれません。
*1:ロシア、新型滑空爆弾を使用か…防空ミサイル不足のウクライナに新たな脅威 : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)
*2:「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入、強烈な爆発で「木端微塵」に...ウクライナが映像公開|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト (newsweekjapan.jp)
*3:戦略兵器となったドローンがロシアを麻痺させるガソリン危機を引き起こす(赤木 昭夫) | 現代ビジネス | 講談社(1/4) (gendai.media)