Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

「もしトラ」を防ぎたい1%の力

 米国最大のイベント「大統領選挙」が幕を開けた。4年に一度のお祭りという人も、4年に一度の革命だという人もいる。どちらも間違ってはいない。今回の「お祭り」は、とにかくユニークなことだらけ。

 

・一度ホワイトハウスを去った人が再び挑戦すること

・その人物はいくつもの州で訴追されて、刑務所入りの可能性もあること

・現職も含めて、80歳前後の高齢候補者の争いになりそうなこと

 

 などなどである。共和党予備選挙では、アイオワニューハンプシャーでトランプ候補が勝利。そこそこ下馬評の高かったディサンティス氏も撤退し、対抗馬は元国連大使のニッキイ(NIKKI)・ヘイリー氏だけになった。次の闘いは彼女の地元サウスカロライナだが、どう見ても不利は否めない。ただここに来て、強力な援軍が現れた。それは「1%の人達:ウォール街」である。

 

ヘイリー氏の選挙資金集め、トランプ氏上回る-ウォール街が後押し - Bloomberg

 

        


 しばらく前、格差社会に抵抗して「ウォール街を占拠せよ、我々は99%の人達だ」と気勢を上げるデモがあった。いくつもの分断が進む米国社会で、やはり1%の富裕層とそれ以外の人達の対立は根深い。

 

社会問題のるつぼ - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)

 

 別ブログで紹介した上記の書にあるように、トランプ候補の岩盤支持層は、

 

・おおむね貧しい白人

・敬虔なキリスト教福音派)信者

・増え続ける移民を制限(もしくは排除)したい人

 

 である。恐らくは幻想である「Make America Great Again!」を信じてトランプ候補を支持している。これが僕のような外国人や常識ある人にすればあり得ない「もしトラ」を起こそうとする原動力である。

 

 ウォール街はやはり自由貿易で経済成長(&格差拡大)が目標、トランプ再選阻止のために資金を提供したのだろう。

 

 国連大使時代の彼女についての印象は、特段良くも無かったのですが、今は頑張って欲しいです。エラリー・クイーンの相棒役ニッキイ・ポーター(*1)と同じ名前の人ですしね。

 

*1:ニッキィ・ポーターの誕生 - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)