昨日フランスのマクロン大統領が「Boots on the Ground」を排除しないと言ったことを紹介したが、その時かれの顔がナポレオン一世とカブって見えた。またNHKBSが放映した「チャーチル~ヒトラーから世界を救った男」を見て、ゲイリー・オールドマン演じるチャーチル首相の議会での演説姿が、なぜかジョンソン元首相に見えた。
いずれも国家の安全保障事態に当たり、国民を鼓舞するような勇ましさだったからかもしれない。ではプーチン大統領はどうか?敬愛しているのはスターリンだと聞くが、風貌は全く似ていない。スターリンが、ジョージア出身のアジア人(*1)だったからだろう。ただ、やっていることはほぼ同じだ。このままでは寝室で倒れても、誰も助けに来ない(*2)ことになりかねない。
大統領選挙で圧勝が予想されるプーチン氏だが、陸棲国家ロシアとしては「海」は難しい舞台だ。ロシアは5つの海に面しているが、
1)バルト海 強国スウェーデンのNATO入りで、一層苦しい立場となった。
2)黒海 モルドバの親ロシア勢力を助けるにはオデーサを獲って海上支援ルートを開きたい。しかし、艦隊はウクライナ軍に痛めつけられている。
3)北極海 極寒であり、西側との潜水艦による情報戦がある程度。
4)カスピ海 紛争はほとんどありえず、イランとの通商が大事なだけ。
5)ベーリング海/日本海 やりたいことはあるが、現時点では戦力を割けない。
という状況。HOTになっているのは1)と2)だが、北では追い込まれ、南では逆にモルドバを窺える可能性もある。
帝国時代から、海に入れ込むとろくなことがないのがロシアです。しかし5つの海を有効活用できるかは、今後の国力に深く関わります。さて、プーチン先生はどう出てくるか?できれば5)には来てほしくないのですが・・・。
*1:本人がそう言っている
*2:側近たちはスターリンが倒れて見せて、誰がどう動くかを見ている可能性を考え、粛清を恐れて知らぬふりをしていた