Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

伝説の外人部隊、ウクライナの地へ?

 ウクライナ戦争は、春(泥濘の季節だ)にはロシア軍の攻勢がより強まると危惧されている。あちこちからかき集めた生身の兵隊や兵器を潤沢(!)に使えるロシア軍に対し、兵器も弾薬も兵員も不足しているウクライナ軍がどこまで持ち堪えられるかがカギになる。

 

 戦術的にはウクライナ軍に一日の長があり、すでにロシア空軍はAWACSを2機墜とされているし、ロシア黒海艦隊は大型艦を多数失いほぼ動けなくなっている。しかし伝統的な塹壕戦では、やはり兵員の数がモノを言う。

 

 最大の支援国米国が議会の混乱で支援できなくなっている状況下で、ロシアと陸続きである欧州諸国には危機感が高まっている。先月末、パリで開かれた欧州20ヵ国のウクライナ支援会合の後、フランスのマクロン大統領は記者会見で「ウクライナへの地上部隊派遣については、合意されたものではない」としながらも「排除するものではない」と含みを残した(*1)。

 

    

 

 AFVや火力支援火器、防空システムや戦闘機などを供与しても足りなければ、「Boots on the Ground」地上兵力を投入するかもしれないというのだ。これはNATO軍ではなく、もちろん国連軍でもない。フランス(&有志国)の私兵に近い部隊になるだろう。

 

 となれば、候補となるのは伝説の外人部隊。以前から少子化による兵力不足に悩まされてきたフランスは、前歴を問わずリクルートする外国人の部隊を持っていた。将校だけはフランス人だが、多少フランス語が話せて命知らずなら国籍は問わない。25~40歳の男ならだれでも入隊できるが、最初の訓練で3/4が振り落とされるという。この部隊は、かつてベトナム戦争の前哨戦だったディエンビエンフーでも戦い、アルジェリア独立戦争でも主力となった。精強ではあるが、カネで買った傭兵部隊だ。

 

 フランス版<ワグネル>といったら怒られそうですが、いよいよ彼らの出番かもしれません。ウクライナの地で、これもロシアの傭兵部隊と銃火を交える火が近づいているのかもしれません。

 

*1:部隊派遣の可能性、排除せず ウクライナに―仏大統領:時事ドットコム (jiji.com)