昨日、ロシアの兵器・弾薬不足を補う北朝鮮の話をしたのだが、ウクライナ側も武器は渇望している。特に防空システムの強化は、ロシアの無人機・ミサイル攻撃に対抗するため必須である。米国供与のPAC-3は、先週大戦果を挙げている。ロシアの戦闘爆撃機Su-34を3機撃墜したのだ。パトリオットミサイルの優秀性が証明された結果である。
そのパトリオットミサイルだが、日本で三菱重工がライセンス生産したものを、米国に輸出することになりそうだ。米国経由で、ウクライナ戦線に送られるのかもしれない。
米国にパトリオットミサイル輸出へ、武器移転の対象を拡大-政府 - Bloomberg
何度か申し上げているが、兵器は使ってみないと真価が分からない。カタログスペックは凄いのだが、つまらないミスや瑕疵で役に立たなかったという例はいくらでもある。
その意味でも、日本製の兵器が実戦に使用されることは(不幸なことではあるが)必要といえる。世界最大の武器生産国米国も、自国だけでは装備を賄えなくなっているのが現状だ。いや武器だけではない、緊張する国際情勢に対応するために同盟国との緊密な連携が不可避になっているのだ。例えば、
米国防権限法が成立 在日米軍の見直し検討:時事ドットコム (jiji.com)
にあるように、在日米軍と自衛隊の関係(!)を見直すという。この中には、以前から噂(*1)のあった「太平洋艦隊司令部をホノルルから横須賀に移す」ことも含まれていると思われる。
米国がそれほど日本の産業界や戦力に期待するのなら、日本政府にはひとつ検討していただきたいことがある。それは日米地位協定の見直し。米軍基地内は完全に治外法権、軍人の公務中の犯罪などは基地外であっても日本に裁判権がない。これは占領政策の延長に見えるので、イコールパートナーなら見直していただきたいということです。