Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

戦車は戦場で鍛えられる

 いつ「トランプ停戦」が発動されるかわからないので、ウクライナ・ロシア両軍は攻勢を強めてすこしでも地歩を獲得しようとしている。北朝鮮兵の無謀で悲惨な攻撃はいくつもの記事で読んだが、歩兵だけでなく戦車まで「バンザイ突撃」をしているとの報道もあった。

 

ロシア軍戦車が懲りずに「バンザイ突撃」、自爆・爆撃ドローンの連続攻撃で粉砕される | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 

 いかに重装甲の戦車でも、ドローンの大群に襲われたら生き残れないとの戦訓である。ドローンは、無謀な突撃をするロシア軍だけの脅威ではない。世界最強とも言われる米軍の切り札戦車「M1A1エイブラムス」でさえ、ドローン対策が不十分だとウクライナ兵が米国に警告している(*1)。

 

ドン・キホーテの像

 少なくとも17両のエイブラムスが撃破されていて、ドローン対策のコープゲージを付けていたものの、この格子やリアクティブアーマーで何基かは防いだものの、最後は撃破されてしまった映像が伝えられている。

 

 ウクライナでは、エイブラムスなどにより大型のコープゲージを取り付ける「魔改造」を加えるなどして防御力を増している。米軍は「世界最強」に胡坐をかいていて、実際の戦場を分かっていないというのが上記の警告の意味だ。

 

 思い出したのはイスラエル建国間際のころ、アラブの海で今にも潰されそうな状況でユダヤ人は知恵を絞り汗をかいた。中古のシャーマン戦車を盗んだり、闇マーケットで仕入れるなどしたのだが、このままでは戦力にならない。すでにWWⅡ末期には旧式と化していた戦車だったからだ。しかし彼らが改造したスーパーシャーマン(M1・M50・M51)は、T-34/85を蹴散らし新鋭のT-55とも渡り合えた。この戦車なしには、今のイスラエルはない。

 

 戦車は戦場で鍛えられる・・・米国のエイブラムスでも未熟なのだから、陸上自衛隊の10式などは本当に戦えるのでしょうかね?

 

*1:世界最強の戦車は「薄すぎて脆弱」 ウクライナ兵の“悲痛な叫び”は活かされるか? 「アメリカは脅威を知らない」 | 乗りものニュース