Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

F-35に向けられる疑惑の目

 先月末の米軍によるフーシ派攻撃のドタバタ騒ぎで、軍事機密を護れないし護る意識もないことがバレてしまった(*1)トランプ2.0政権の閣僚たちである。同盟国も仮想敵国も含めて、インテリジェンス機関は米国を危険な相手とみるようになったろう。これは「同盟国にも関税だ!」と叫んでいるレベルとは違う危惧である。米国が敵に廻った場合のことを、日本も含めて各国は考えなくてはならない。

 

 もともと米国の兵器を導入している各国には、いくつもの留意点があった。

 

・鉄鋼はじめ製造業が衰退した米国でまともな兵器が造れるのか(*2)

ウクライナへの軍事支援が滞ったのは、製造能力が不足しているからではないか

・最新鋭兵器に関しても、性能を落として輸出しているのではないか

・いざというとき無力化できる「キルスイッチ*3」が内蔵されていないか

 

    

 

 例えば、第五世代のステルス戦闘攻撃機F-35は、日本でも多く導入しているし、米国はインド等への売り込みにも熱心である。インドがロシアから離れにくいのは、エネルギー源を頼っているからと、兵器体系の多くがロシア製であることが理由と言われている。ただF-35はあまりにも高価であって、マスク氏などは「最悪のコスパ」と酷評しドローンで代替えしようと提案している(*4)。

 

 防衛費GDP比2%はまだ入り口だとも思われる国際情勢で、高価だけれど役に立つかどうかわからない兵器を買うのはほどほどにすべきかもしれません。といって、日英伊で共同開発する次世代主力戦闘機の実戦配備は相当先です。ここは視点を変えて、各種ドローン開発に専念してはいかがでしょうか?「いずも」など4隻の空母は、ドローン満載の航空戦力にすることにして。

 

*1:致命的なリテラシーの欠如 - 梶浦敏範【公式】ブログ

*2:中立な歴史人口学者として - 新城彰の本棚

*3:「F35戦闘機にキルスイッチ」 導入予定のドイツで懸念「米側の判断で機能停止できる」 - 産経ニュース

*4:F-35をドローンで代替? イーロン・マスクが「コスパ最悪」のステルス戦闘機に大なたか | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)