国際情勢が緊迫していて、正直いつWWⅢになってもおかしくない風情である。別にトランプ先生に言われなくても、欧州各国は軍事費のGDP比を2~3%に引き上げることになりそうだ。極東で「アジア版NATO」を標榜している元首のいる国でも、置かれた状況に大差はない。
欧米の現実的な主敵は、いまはロシアだ。しかし本質的な問題は中国であり、いずれはインドになる。トランプ=マスク政権が予算削減の大ナタを振るうかもしれないが、軍事費を大きく削るのは難しいだろう。もちろん<軍産複合体>である現業部門は必死に抵抗する。その抵抗のカテが、ロシアの核戦力であり、中国の増大しつづける戦力である。
にあるように、米軍は中国軍の脅威を誇張して軍の予算を守ってきた面はある。しかし、今の中国軍は本当に強くなったのだろうか?

正面装備は確かに充実している。造船能力はすでに米国を凌いでいて、就役した空母「福建」は8万トン級の本格的航空母艦。年末に進水した新型強襲揚陸艦は4万トン級である(*1)。この揚陸艦「四川」は、巨大なドローンプラットフォームとも伝えられる。
で述べたように、有人戦闘機がどこまで生き残るかは分からないが、その方面でも中国の開発は続いている。昨年11月の珠海航空ショーでは、ロシアからSu-57が参加したが、期待されたJ-35ステルス機はわずか5分の飛行しか見せなかった。このカバーをしたかったのか、年末に次世代戦闘機のデモ飛行をしたとの記事があった。
イチョウの葉っぱみたい…中国、第6世代戦闘機の試験飛行を実施か-Chosun online 朝鮮日報
不鮮明な写真で見る限り、Ho-229型の無尾翼機に近い形状。特段正式な広報はないが、真昼間に飛んで見せたところを見ると「飛んでるよ」とアピールするのが狙い。まだ航空ショーに出せるレベルではないようだ。
そうはいっても、技術もお金もある中国として本気で開発していることは間違いなさそうです。今後、どのようにベールを脱いでくるのか、注目してみていましょう。