Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

コース5万円には及ばぬが

 せっかくの「デジタル庁」の船出なのに、また文春砲が水を差した。44歳の若さで大臣になった牧島かれん議員に、NTT接待問題が持ち上がったのだ。牧島先生とは2年前塩崎プロジェクトでカンタベリーの国際会議にご一緒するなど、親交もある。大臣就任をお祝いしていたのだが。

 

 それにしても今年初めに騒ぎになった谷脇総務審議官らの総務省幹部や山田内閣広報官、最近の平井大臣とデジタル庁赤石審議官など、全部にNTTの施設が絡んでいた。港区にある特別施設で、VIPの接待が目的。確かに大企業はこういう施設を持っている。僕の知っているある企業も、都区内某所に雄大な敷地を持つ施設を持っている。完全予約制で1日一組だけ、常務以上しか利用出来ない。偉い人のお供で2度ほど経験したが、味の方は覚えていない。

 

 NTTのこの施設も、最高のコースは5万円/人。お酒を呑めば、山田広報官のときに話題になった「7万円以上のディナー」になるだろう。問題はいくつかの大企業がこういう施設を持って運営しているのに、なぜNTTのここばかり問題視されるかということ。確かに電電公社の流れを汲み、政府と密接な関係にある企業グループである。頻度は多かったかもしれない。

 

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 しかしこういう場の会食は、あまり公表されることはない。文春砲が立て続けにスクープするために、可能性として考えられるのはNTT内部からのリーク。極端に言えば「当該施設関係者に文春の情報網が掛かっている」ということ。報道の自由・市民の知る権利は尊重しながらも、週刊誌の情報収集方法にもモラルがあるべきだと思っているのだが・・・。

 

 その施設にはとても及ばないが、そんな報道を聞きながら当家の今夜のディナーは、大トロ・中トロ・ローストビーフ・バジリコパスタ・しらす干し等々。「コース5万円と言ったって、どうせ立派な器に盛って、1品ずつ出てくるだけで中身は似たようなものだ」と強がりを言いながらワインを開ける。トロやローストビーフは一流シェフなら僕より上手く切りそろえるだろうけど、口に入れてしまえば同じだ。

 

 肩の凝る話もしないし、こちらの方がいいよねと、家内と乾杯しました。負け惜しみ?いやいや決してそうじゃないですよ。