Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

失業率と自殺者数の関係

 「COVID-19」流行第三波がやってきたようで、北海道を「Go To Travel」から外せとか、東京・大阪・名古屋などで飲食店の営業時間制限とかが話題になり始めた。「巣ごもり需要」などはいいとしても、テレワークばかりでスーツや紳士靴などの新調はあまりない。洋品店靴店やこれらの製造元などにも、景気後退の波がやってきた。多くの企業が早期退職の募集など始めている。

 

 雇用調整助成金などで持たせている面はあって、日本の失業率は3%と低く抑えられている。米国では7%、ブラジルでは15%近くになっているのに・・・である。しかし潜在失業率は7%ではないかという記事があった。

 

https://diamond.jp/articles/-/253723

 

 表面化していないだけで、失業手当申請をしない(できない)人や、社内失業で低賃金にあえいでいる人が見えないけれど増えているような気もする。僕ら夫婦もいくつか気になる現象を見つけた。ある日川崎駅前のBook-offでNCISの第八シーズンのDVDを手に入れて、大喜びで銀柳街の「日高屋」で昼食を取った。店内にあまり身なりの良くない老人が多い印象。みんなハイボールなどを呑み、つまみは餃子一皿くらいに抑えている。駅前に来たら、久し振りに「物乞い」を見た。

 

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 一方家内は小田原のドンキホーテで、膨大な「パンの耳」を買っている主婦を見たという。他に何か買いたいという夫に「もう前の食べちゃったの!それは買うなら百均よ。今日はダメ」と却下したという。また地元の業務スーパーで、消費期限間近で半額になったモヤシを4袋だけ買うのも目撃したらしい。

 

 しばらくは特別定額給付金雇用調整助成金などで支えられていた個人消費が、どうも限界に近づいているのではないかと思わせる兆候だ。ある記事には、7月以降の「COVID-19」による死者796人(10月まで)よりも、同時期の自殺者1,113人の方が多くなったとある。(潜在)失業率と自殺者数には相関関係があり、このまま景気低迷が続き、広がれば感染による死者を大きく上回る犠牲者が出ないとも限らない。

 

 医療関係者の苦労は理解しながらも、政府の「拙速で多少問題はあっても、経済を回す仕組み」というのは重要だと思います。自殺だけでなく治安の悪化を招くようでは、社会全体が沈没しかねません。