Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

科学者稼業も命がけ

 ウクライナ戦線は膠着状態、最大の支援国米国の国内問題で、武器や資金の支援が枯渇しようとしている。欧州各国も移民問題などで揺れ、ウクライナへの関心は薄れつつある。来年は米国大統領選挙もあるし、6月には欧州議会選挙もある。各国共、内政がより重要なのだ。

 

 ロシアも3月には大統領選挙がある。プーチン先生の当選はほぼ確実だが、勝敗ラインを「得票率8割」に置いているようで、ある意味必死の選挙戦が始まっている。そんなロシアで、科学者の奇禍が相次いでいるとの報道があった。

 

いったい何事!? ロシアで極超音速ミサイルの科学者10数人が相次ぎ粛清──病床から引きずり出され「FSBに殺された」の声も|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト (newsweekjapan.jp)

 

    

 

 この記事に言う、極超音速ミサイルとは、今年5月にキーウ近郊を襲ったとされる<キンジャール>ではないかと思われる。

 

実戦でしか得られないもの - Cyber NINJA、只今参上 (hatenablog.com)

 

 マッハ5以上の超音速で飛来するため迎撃は不可能とされ、米国の空母機動部隊をも駆逐できると(西側からは)危惧されたミサイルである。ところが、ウクライナに配備されていた<パトリオット>で6発すべてが撃ち落されたという。

 

 何らかの欠陥があったようで、しばらく鳴りを潜めていたが、今月再びウクライナ戦線で使用されたらしい。ただし、目標には命中しなかったと下記の記事が伝えている。

 

プーチン自慢の極超音速ミサイル「キンジャール」は的に当たらない──英国防省|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト (newsweekjapan.jp)

 

 少なくとも満足する結果は得られなかったようで、我慢の限界を越えたプーチン先生がミサイル技術者の責を問うたというのが、冒頭記事の「科学者の奇禍」と思われる。

 

 科学は失敗の連続の上に成り立つ学問、失敗したら命を取られるというのでは「やってられない」と科学者くずれの僕などは思います。あー、ロシアに産まれなくてよかった。