Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

GXのエビデンス

 岸田内閣では、新しくGX相とスタートアップ相が任命された。特にGXについては経産省の意気込みが強そうだ。しかし、他の府省もグリーン政策について黙っているわけにはいかない。先日の国交省の会合では、中長期的なグリーン政策についての議論があった。

 

 この会合、昨年度に新しい5ヵ年計画を取りまとめていて、今年はテーマをいくつか絞って議論しようということになっている。最初のテーマが<グリーン政策>だった。電力会社や大手不動産会社、シンクタンクなどが個々の取組みを紹介した後、委員の中の専門家が短いプレゼンをして、Q&Aに入った。

 

 僕はこの分野については全くの素人、CO2削減の必要性は認識しているものの、個々の取組みがどの程度効果があるかについては判断できない。そこで最初に<手を挙げる>ボタンを押して、シンプルな質問をした。

 

        

 

・取組み内容は分かったが、その成果をどうやって測るのか

・あるプレゼンに効果算出数式の説明があったが、それは標準的なのか

・またデジタルデータを蓄積し公表する話もあったが、どれほど厳しいエビデンスが求められるのか

 

 と聞くと、最後のところにだけ反応があり「公表することで、ステークホルダーの理解が得られる。市場の目は厳しい」とのこと。僕の質問の意図はまるきり分かってもらえなかった。市場の目などは、サイバーセキュリティ投資の分野で散々議論しているので分かっているつもりだ。仕方がないのでチャット欄に、

 

「成果を標準的手法で収集して、公表する。それにどれほど厳密なエビデンスが求められることになるか、その場合はデジタルデータが必要だろう。その見通しを聞いたのです」

 

 と書いた。成果の計測が標準化&自動化されれば、公表が義務付けられエビデンスが求められる。僕はそのプロセスもDXが必要だろうと聞いたつもりでした。その回答、次回には承りたいですね。