今回の滞在中、4泊だが3回自由市場に通った。行かなかったのは市場がお休みの日曜日だけ、すっかりヘビーユーザーとなった「呑みの夫婦」である。以前は「魚仙人」の店は確実にいくのだが、あとはその時目についたものを買っていた程度。昨年末に来た時に、「魚仙人」の店の向かいに太いタコ足を切って売ってくれる「タコおじさん」の店に馴染みになった。
さらに3ヵ月前に来た時には、でっぷりとしたオヤジが不愛想にしている店で「見開きマグロ」を見つけて喜んだ。これはマグロの太い胴の片身を10cm幅くらいに切り出したもの。赤身の背から腹の大トロ部分まで全部つながっていて、それが折りたたんであるから、買ってきて「見開いて」見ないと本当のお肉は見えない代物。前回滞在中、2度買った。
https://nicky-akira.hatenablog.com/entry/2020/07/16/140000
さて市場が開く月曜日、3ヵ月前より少しは客が増えた印象の市場にいそいそと出かけた。さっそく「見開きマグロ」を探したのだが、全く見当たらない。その店自体の品揃えもずいぶん替わっていて、前回は記憶にない乾物まで陳列してある。
後で考えると、一般消費者向けの店ではなくプロにそのころお買い得な品を仕入れて来て供給する店だったようだ。「見開きマグロ」は割安だから買ったのだが、プロが捌いて客に「大トロ・中トロ・赤身のセット」として出せばいい。
その店のことはあきらめて、改めて市場中を2~3回りした。そのうちになんとなく各店舗の特徴が分かってきて、仕入れたのは上記の写真。まずうにの半折、買った店が一番てごろな値段だった。とろは、これも新しい店で買った。その店の向かいにイクラの専門店があって、そこで1カップ豪勢に買った。そのほかカズノコのパックといつものタコおじさんの店ではないところで、タコ足の切り身を買った。これも芯まで火は通っておらず、中心部はナマの感触。
これらを中心に、大皿に盛りつけてみたのがこれ。月曜日のメインディッシュである。イクラは新鮮そのもの、口の中でしばらく弾けない。タコの触感は抜群だし、うにの濃厚な味は言葉にならない。ただトロはちょっと大味、「魚仙人」が切ってくれた細かなサシの中トロには及ばない。
<続く>