Cyber NINJA、只今参上

デジタル社会の世相をNINJAの視点で紐解きます。

松風町「魚一心」

 函館で必ず行くお店のもう1軒は、地元の魚貝が堪能できる居酒屋。函館駅にほど近い、松風町にある「魚一心」である。今は虫食い式に駐車場になっていて寂しい印象があるが、このあたりが昔は一番の繁華街だったのだろうと思わせる。函館駅から、市電の電停一つ分歩いてきた路地にその店はある。
 

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 市電は松風町の交差点で左に曲がり、次の電停は「新川町」という。ここに「自由市場」というマーケットがある。「魚一心」の前に、函館の海産物の豊かさを実感できる市場をご紹介しておきたい。函館の市場といえば多くの人が思い浮かべるのが、「駅前朝市」だろう。中央の「函館朝市ひろば」が最近改装されて、ずいぶん綺麗になった。快適に市場巡りができるのだが、その分より観光施設化したようだ。
 
 その点「自由市場」は地元の人も通っているようで、ノスタルジーを感じさせるし安さも魅力だ。ここでは、エビ・イカ・マグロなどの刺身を買って帰ることも多いが、数軒の食堂もあって「三色丼」など海鮮三昧を味合うこともある。とはいえ、ここで食べてしまっては「魚一心」にたどりつけないので、このくらいにしておこう。
 
 お品書きがのれんの右にいっぱい下がっていて、その中に「ウニ格安」というのがあった。こうなると通り過ぎるわけにはいかない、とばかりのれんをくぐったのが最初だった。サバ・イカ・サーモンなど定番の盛り合わせから始まり、お目当てのウニやカニ、マグロ。焼酎を片手に食べ進み、最後に魚貝のみそ炒めを頼んで大満足。
 
 今でも何軒か居酒屋が並んでいる松風町交差点界隈だが、昔はすごかったのだろうなと思う。次来るときも美味しいものお願いしますねとつぶやいて、ふらふらと帰るわけです。
 
<初出:2016.7>